STEP 1

数学的帰納法ってどんな証明法?

「すべての自然数 \(n\) について、ある命題 \(P(n)\) が成り立つ」ことを示したいとき、\(n=1,2,3,\ldots\) と無限に続く自然数を1個ずつ確かめるのは不可能だ。そこで使うのが数学的帰納法。有限の2ステップだけで、無限個の場合をまとめて証明できる強力な方法だ。

たとえ話はドミノ倒し。ドミノを一列に並べて全部倒したいとき、確認すべきことは2つだけでいい。

ドミノが全部倒れる条件
(i) 1枚目のドミノが倒れる(スタートが切れる)
(ii) どの \(k\) 枚目が倒れても、次の \(k+1\) 枚目が倒れる(連鎖が途切れない)
→ この2つが言えれば、1枚目→2枚目→3枚目→…とすべてのドミノが倒れる。

数学的帰納法もまったく同じ構造で、命題 \(P(n)\) を「\(n\) 枚目のドミノが倒れること」に対応させて考える。

手順1(1枚目が倒れる) \(n=1\) のとき \(P(1)\) が成り立つことを示す
手順2(連鎖が途切れない) \(n=k\) のとき \(P(k)\) が成り立つと仮定して、\(n=k+1\) のときも \(P(k+1)\) が成り立つことを示す
結論 手順1・手順2の両方が言えたので、すべての自然数 \(n\) について \(P(n)\) が成り立つ
注意 手順2で「\(n=k\) のとき成り立つ」と仮定している点がポイント。これは「\(k\) が具体的にどんな数でも通用する仮定」であって、証明したい結論をそのまま使っているわけではない(循環論法ではない)。この仮定を使って \(n=k+1\) の場合を導けたときだけ、ドミノの連鎖が保証される。
STEP 2

等式の証明(Σ公式を帰納法で示す)

数列の和の公式は、これまで具体的な計算で「導いて」きたが、数学的帰納法を使えば「この公式が正しい」ことを厳密に証明できる。等式の証明では、手順2で仮定した式の左辺に、新しく増えた1項を加えるのがコツだ。

例題1 等式 \(1+2+3+\cdots+n=\dfrac{n(n+1)}{2}\) を数学的帰納法で証明せよ。

解答を見る
(i) \(n=1\) のとき 左辺 \(=1\)、右辺 \(=\dfrac{1\cdot2}{2}=1\)。よって成り立つ。 (ii) \(n=k\) のとき成り立つと仮定する。つまり \(1+2+3+\cdots+k=\dfrac{k(k+1)}{2}\) …(A) が成り立つとする。(A)の両辺に \(k+1\) を加えると \(1+2+3+\cdots+k+(k+1)=\dfrac{k(k+1)}{2}+(k+1)\) 右辺を計算すると \(\dfrac{k(k+1)}{2}+(k+1)=\dfrac{k(k+1)+2(k+1)}{2}=\dfrac{(k+1)(k+2)}{2}=\dfrac{(k+1)\{(k+1)+1\}}{2}\) これは、もとの等式で \(n\) を \(k+1\) に置き換えた式そのものである。よって \(n=k+1\) のときも成り立つ。 (i)、(ii)より、すべての自然数 \(n\) について \(1+2+3+\cdots+n=\dfrac{n(n+1)}{2}\) が成り立つ

例題2 等式 \(1^2+2^2+3^2+\cdots+n^2=\dfrac{n(n+1)(2n+1)}{6}\) を数学的帰納法で証明せよ。

解答を見る
(i) \(n=1\) のとき 左辺 \(=1\)、右辺 \(=\dfrac{1\cdot2\cdot3}{6}=1\)。よって成り立つ。 (ii) \(n=k\) のとき成り立つと仮定する。 \(1^2+2^2+\cdots+k^2=\dfrac{k(k+1)(2k+1)}{6}\) 両辺に \((k+1)^2\) を加えると \(1^2+2^2+\cdots+k^2+(k+1)^2=\dfrac{k(k+1)(2k+1)}{6}+(k+1)^2\) 右辺を通分して \((k+1)\) でくくる。 \(=\dfrac{(k+1)\{k(2k+1)+6(k+1)\}}{6}=\dfrac{(k+1)(2k^2+7k+6)}{6}\) \(2k^2+7k+6\) を因数分解すると \((k+2)(2k+3)\) なので \(=\dfrac{(k+1)(k+2)(2k+3)}{6}=\dfrac{(k+1)\{(k+1)+1\}\{2(k+1)+1\}}{6}\) これは、もとの等式で \(n\) を \(k+1\) に置き換えた式そのものである。よって \(n=k+1\) のときも成り立つ。 (i)、(ii)より、すべての自然数 \(n\) について \(1^2+2^2+\cdots+n^2=\dfrac{n(n+1)(2n+1)}{6}\) が成り立つ
STEP 3

不等式の証明(\(2^n > n^2\) 型)

不等式の証明でも手順は同じだが、手順2では「\(n=k\) の仮定を使って、\(n=k+1\) の式の大小関係を評価する」という一段階余分な工夫が必要になる。特に「指数関数 vs 多項式」型の不等式は、はじめの数個だけ不等号の向きが違うことがあるので、成り立ち始める \(n\) を見極めるのが大切だ。

例題1(ウォーミングアップ) すべての自然数 \(n\) について \(2^n > n\) が成り立つことを証明せよ。

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(i) \(n=1\) のとき 左辺 \(=2\)、右辺 \(=1\)。\(2>1\) より成り立つ。 (ii) \(n=k\) のとき成り立つと仮定する。つまり \(2^k>k\) …(A) (A)の両辺を2倍すると \(2^{k+1}>2k\) ここで \(k\ge1\) より \(2k=k+k\ge k+1\) (\(k\ge1\) だから \(k\ge1\)、すなわち \(k+k\ge k+1\)) よって \(2^{k+1}>2k\ge k+1\)、つまり \(2^{k+1}>k+1\)。 よって \(n=k+1\) のときも成り立つ。 (i)、(ii)より、すべての自然数 \(n\) について \(2^n>n\) が成り立つ

例題2 \(n\ge5\) を満たすすべての自然数 \(n\) について \(2^n > n^2\) が成り立つことを証明せよ。

解答を見る
(i) \(n=5\) のとき 左辺 \(=2^5=32\)、右辺 \(=5^2=25\)。\(32>25\) より成り立つ。 (ii) \(k\ge5\) として、\(n=k\) のとき成り立つと仮定する。つまり \(2^k>k^2\) …(A) (A)の両辺を2倍すると \(2^{k+1}>2k^2\) …(B) ここで \((k+1)^2\) と \(2k^2\) の大小を比較する。 \(2k^2-(k+1)^2=2k^2-k^2-2k-1=k^2-2k-1\) \(k\ge5\) のとき \(k^2-2k-1=(k-1)^2-2\ge(5-1)^2-2=14>0\) なので \(2k^2>(k+1)^2\) …(C) (B)、(C)より \(2^{k+1}>2k^2>(k+1)^2\)、つまり \(2^{k+1}>(k+1)^2\)。 よって \(n=k+1\) のときも成り立つ。 (i)、(ii)より、\(n\ge5\) を満たすすべての自然数 \(n\) について \(2^n>n^2\) が成り立つ
STEP 4

倍数の証明・漸化式との融合

「〇〇の倍数である」という命題も帰納法の得意分野。手順2では \(n=k+1\) の式を「仮定した倍数の式」を使って書き換え、最後に共通因数としてくくり出すのが決め手になる。また、漸化式で定義された数列は、いくつか項を計算して一般項を推測し、その推測が正しいことを帰納法で証明する、という使い方もよくする。

例題1 すべての自然数 \(n\) について、\(n^3+2n\) は \(3\) の倍数であることを証明せよ。

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(i) \(n=1\) のとき \(1^3+2\cdot1=3\)。これは \(3\) の倍数だから成り立つ。 (ii) \(n=k\) のとき成り立つと仮定する。つまり、ある整数 \(m\) を用いて \(k^3+2k=3m\) …(A) と表せるとする。\(n=k+1\) のときの式を展開する。 \((k+1)^3+2(k+1)=k^3+3k^2+3k+1+2k+2=(k^3+2k)+3k^2+3k+3\) (A)を使って \(k^3+2k=3m\) を代入すると \(=3m+3k^2+3k+3=3(m+k^2+k+1)\) \(m+k^2+k+1\) は整数だから、これは \(3\) の倍数である。 よって \(n=k+1\) のときも成り立つ。 (i)、(ii)より、すべての自然数 \(n\) について \(n^3+2n\) は \(3\) の倍数である

次は漸化式との融合パターン。数列 \(\{a_n\}\) が \(a_1=2\)、\(a_{n+1}=2a_n+1\) で定められているとき、一般項 \(a_n\) を求めてみよう。まずは実際に項を計算してみる。

例題2 \(a_1=2\)、\(a_{n+1}=2a_n+1\) で定められる数列 \(\{a_n\}\) の一般項を推測し、数学的帰納法で証明せよ。

解答を見る
まず項を計算する。\(a_1=2\)、\(a_2=2\cdot2+1=5\)、\(a_3=2\cdot5+1=11\)、\(a_4=2\cdot11+1=23\)。 それぞれに \(1\) を足すと \(3,\ 6,\ 12,\ 24\) となり、これは初項3、公比2の等比数列に見える。つまり \(a_n+1=3\cdot2^{\,n-1}\) と推測できる。よって 推測:\(a_n=3\cdot2^{\,n-1}-1\) この推測を数学的帰納法で証明する。 (i) \(n=1\) のとき \(3\cdot2^0-1=3-1=2\)。これは \(a_1=2\) と一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) のとき成り立つと仮定する。つまり \(a_k=3\cdot2^{\,k-1}-1\) …(A) 漸化式 \(a_{k+1}=2a_k+1\) に(A)を代入すると \(a_{k+1}=2(3\cdot2^{\,k-1}-1)+1=3\cdot2^{\,k}-2+1=3\cdot2^{\,k}-1=3\cdot2^{\,(k+1)-1}-1\) これは、推測した式で \(n\) を \(k+1\) に置き換えた式そのものである。よって \(n=k+1\) のときも成り立つ。 (i)、(ii)より、すべての自然数 \(n\) について \(a_n=3\cdot2^{\,n-1}-1\) が成り立つ
練習問題(全16問)

数値を入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。分数は「1/2」のように入力。
詳しい証明の流れは「解説を見る」で確認しよう。

基本(1〜6) 等式の証明
1
等式(自然数の和)

等式 \(1+2+3+\cdots+n=\dfrac{n(n+1)}{2}\) を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=6\) のときの右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=6の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=1\)、右辺\(=\dfrac{1\cdot2}{2}=1\)。一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(1+2+\cdots+k=\dfrac{k(k+1)}{2}\)。 両辺に \(k+1\) を加えると \(\dfrac{k(k+1)}{2}+(k+1)=\dfrac{k(k+1)+2(k+1)}{2}=\dfrac{(k+1)(k+2)}{2}\) これは \(n=k+1\) の場合の右辺と一致する。 (i)(ii)より すべての自然数nで成り立つ(n=6の右辺は\(\dfrac{6\cdot7}{2}=21\))
2
等式(奇数の和)

等式 \(1+3+5+\cdots+(2n-1)=n^2\) を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=5\) のときの右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=5の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=1\)、右辺\(=1^2=1\)。一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(1+3+\cdots+(2k-1)=k^2\)。 両辺に、次の奇数 \(2(k+1)-1=2k+1\) を加えると \(k^2+(2k+1)=(k+1)^2\) これは \(n=k+1\) の場合の右辺と一致する。 (i)(ii)より すべての自然数nで成り立つ(n=5の右辺は\(5^2=25\))
3
等式(偶数の和)

等式 \(2+4+6+\cdots+2n=n(n+1)\) を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=4\) のときの右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=4の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=2\)、右辺\(=1\cdot2=2\)。一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(2+4+\cdots+2k=k(k+1)\)。 両辺に \(2(k+1)\) を加えると \(k(k+1)+2(k+1)=(k+1)(k+2)\) これは \(n=k+1\) の場合の右辺と一致する。 (i)(ii)より すべての自然数nで成り立つ(n=4の右辺は\(4\cdot5=20\))
4
等式(平方の和)

等式 \(1^2+2^2+\cdots+n^2=\dfrac{n(n+1)(2n+1)}{6}\) を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=3\) のときの右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=3の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=1\)、右辺\(=\dfrac{1\cdot2\cdot3}{6}=1\)。一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(1^2+\cdots+k^2=\dfrac{k(k+1)(2k+1)}{6}\)。 両辺に \((k+1)^2\) を加えて通分し \((k+1)\) でくくると \(\dfrac{(k+1)\{k(2k+1)+6(k+1)\}}{6}=\dfrac{(k+1)(2k^2+7k+6)}{6}=\dfrac{(k+1)(k+2)(2k+3)}{6}\) これは \(n=k+1\) の場合の右辺と一致する。 (i)(ii)より すべての自然数nで成り立つ(n=3の右辺は\(\dfrac{3\cdot4\cdot7}{6}=14\))
5
等式(連続整数の積の和)

等式 \(1\cdot2+2\cdot3+\cdots+n(n+1)=\dfrac{n(n+1)(n+2)}{3}\) を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=3\) のときの右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=3の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=1\cdot2=2\)、右辺\(=\dfrac{1\cdot2\cdot3}{3}=2\)。一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(1\cdot2+\cdots+k(k+1)=\dfrac{k(k+1)(k+2)}{3}\)。 両辺に \((k+1)(k+2)\) を加えて \((k+1)(k+2)\) でくくると \(\dfrac{k(k+1)(k+2)}{3}+(k+1)(k+2)=(k+1)(k+2)\left(\dfrac{k}{3}+1\right)=\dfrac{(k+1)(k+2)(k+3)}{3}\) これは \(n=k+1\) の場合の右辺と一致する。 (i)(ii)より すべての自然数nで成り立つ(n=3の右辺は\(\dfrac{3\cdot4\cdot5}{3}=20\))
6
等式(分数の和)

等式 \(\dfrac{1}{1\cdot2}+\dfrac{1}{2\cdot3}+\cdots+\dfrac{1}{n(n+1)}=\dfrac{n}{n+1}\) を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=4\) のときの右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=4の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=\dfrac{1}{1\cdot2}=\dfrac{1}{2}\)、右辺\(=\dfrac{1}{2}\)。一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(\dfrac{1}{1\cdot2}+\cdots+\dfrac{1}{k(k+1)}=\dfrac{k}{k+1}\)。 両辺に \(\dfrac{1}{(k+1)(k+2)}\) を加えて通分すると \(\dfrac{k}{k+1}+\dfrac{1}{(k+1)(k+2)}=\dfrac{k(k+2)+1}{(k+1)(k+2)}=\dfrac{k^2+2k+1}{(k+1)(k+2)}=\dfrac{(k+1)^2}{(k+1)(k+2)}=\dfrac{k+1}{k+2}\) これは \(n=k+1\) の場合の右辺と一致する。 (i)(ii)より すべての自然数nで成り立つ(n=4の右辺は\(\dfrac{4}{5}=0.8\))
標準(7〜12) 等式・不等式・倍数のいろいろな型
7
等式(等比数列の和)

等式 \(3+3^2+3^3+\cdots+3^n=\dfrac{3^{\,n+1}-3}{2}\) を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=3\) のときの右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=3の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=3\)、右辺\(=\dfrac{9-3}{2}=3\)。一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(3+3^2+\cdots+3^k=\dfrac{3^{\,k+1}-3}{2}\)。 両辺に \(3^{\,k+1}\) を加えると \(\dfrac{3^{\,k+1}-3}{2}+3^{\,k+1}=\dfrac{3^{\,k+1}-3+2\cdot3^{\,k+1}}{2}=\dfrac{3\cdot3^{\,k+1}-3}{2}=\dfrac{3^{\,k+2}-3}{2}\) これは \(n=k+1\) の場合の右辺と一致する。 (i)(ii)より すべての自然数nで成り立つ(n=3の右辺は\(\dfrac{81-3}{2}=39\))
8
不等式(基本形)

不等式 \(2^n\ge n+1\)(\(n\ge1\))を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=4\) のときの左辺・右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=4の左辺  n=4の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=2\)、右辺\(=2\)。\(2\ge2\) より成り立つ(等号成立)。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(2^k\ge k+1\)。 両辺を2倍すると \(2^{k+1}\ge2k+2\) \(k\ge1\) より \(2k+2\ge(k+1)+1\)(\(2k+2-(k+2)=k\ge1>0\))なので \(2^{k+1}\ge2k+2\ge(k+1)+1\) よって \(n=k+1\) のときも成り立つ。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(2^n\ge n+1\)が成り立つ(n=4では\(16\ge5\))
9
不等式(指数と1次式)

不等式 \(3^n>2n\)(\(n\ge1\))を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=4\) のときの左辺・右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=4の左辺  n=4の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=3\)、右辺\(=2\)。\(3>2\) より成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(3^k>2k\)。 両辺を3倍すると \(3^{k+1}>6k\) \(k\ge1\) より \(6k\ge2k+2=2(k+1)\)(\(6k-(2k+2)=4k-2\ge2>0\))なので \(3^{k+1}>6k\ge2(k+1)\) よって \(n=k+1\) のときも成り立つ。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(3^n>2n\)が成り立つ(n=4では\(81>8\))
10
倍数の証明

すべての自然数 \(n\) について \(n^3-n\) は \(6\) の倍数であることを証明する過程の空欄を埋めよ。\((k+1)^3-(k+1)\) を展開して整理すると \((k^3-k)+\Box k^2+\Box k\) の形になる(\(\Box\) は同じ数)。また、この式が6の倍数だと示すには \(k(k+1)\) が \(\Box\) の倍数であることを使う。

k²の係数  kの係数  k(k+1)が の倍数
解説を見る
(i) \(n=1\):\(1^3-1=0\)。\(0\) は \(6\) の倍数だから成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(k^3-k=6m\)(\(m\)は整数)…(A) \((k+1)^3-(k+1)\) を展開する。 \(=k^3+3k^2+3k+1-k-1=(k^3-k)+3k^2+3k\) (A)を使って \(k^3-k=6m\) を代入すると \(=6m+3k^2+3k=6m+3k(k+1)\) \(k(k+1)\) は連続する2整数の積なので必ず偶数(\(2\) の倍数)。よって \(3k(k+1)\) は \(6\) の倍数。 したがって \(6m+3k(k+1)\) 全体も \(6\) の倍数。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(n^3-n\)は6の倍数である
11
倍数の証明

すべての自然数 \(n\) について \(4^n-1\) は \(3\) の倍数であることを証明する過程の空欄を埋めよ。\(4^k-1=3m\) とおくと、\(4^{k+1}-1=4(3m+1)-1\) を計算すると \(\Box m+\Box\) となり、これは \(3(\Box m+1)\) の形にまとめられる。

mの係数  定数項  3( m+1)の中の係数
解説を見る
(i) \(n=1\):\(4^1-1=3\)。\(3\) は \(3\) の倍数だから成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(4^k-1=3m\)、すなわち \(4^k=3m+1\) …(A) \(4^{k+1}-1=4\cdot4^k-1\) に(A)を代入すると \(=4(3m+1)-1=12m+4-1=12m+3=3(4m+1)\) \(4m+1\) は整数だから、これは \(3\) の倍数である。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(4^n-1\)は3の倍数である
12
等式(立方の和)

等式 \(1^3+2^3+\cdots+n^3=\left(\dfrac{n(n+1)}{2}\right)^{\!2}\) を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=3\) のときの右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=3の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=1\)、右辺\(=\left(\dfrac{1\cdot2}{2}\right)^{\!2}=1\)。一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(1^3+\cdots+k^3=\left(\dfrac{k(k+1)}{2}\right)^{\!2}\)。 両辺に \((k+1)^3\) を加えて \((k+1)^2\) でくくると \(\left(\dfrac{k(k+1)}{2}\right)^{\!2}+(k+1)^3=(k+1)^2\left(\dfrac{k^2}{4}+(k+1)\right)=(k+1)^2\cdot\dfrac{k^2+4k+4}{4}=(k+1)^2\cdot\dfrac{(k+2)^2}{4}\) \(=\left(\dfrac{(k+1)(k+2)}{2}\right)^{\!2}\) これは \(n=k+1\) の場合の右辺と一致する。 (i)(ii)より すべての自然数nで成り立つ(n=3の右辺は\(\left(\dfrac{3\cdot4}{2}\right)^{\!2}=36\))
記述式に挑戦(13〜16) 仮定を使う変形の途中の数値を埋めよう
13
不等式(指数と2次式)

\(n\ge5\) を満たすすべての自然数 \(n\) について \(2^n>n^2\) が成り立つことを証明する。\(n=5\) のときの左辺・右辺の値を求めよ。また、証明の途中で \(2k^2\ge(k+1)^2\) を示すには \(k^2-\Box k-\Box\ge0\)(\(k\ge5\)で成立)を示せばよい。\(\Box\) に当てはまる数を求めよ。

n=5の左辺  n=5の右辺  kの係数  定数項
解説を見る
(i) \(n=5\):左辺\(=2^5=32\)、右辺\(=5^2=25\)。\(32>25\) より成り立つ。 (ii) \(k\ge5\) として \(n=k\) で成り立つと仮定:\(2^k>k^2\) …(A) (A)の両辺を2倍すると \(2^{k+1}>2k^2\) …(B) ここで \(2k^2\) と \((k+1)^2\) を比較する。 \(2k^2-(k+1)^2=k^2-2k-1\) \(k\ge5\) のとき \(k^2-2k-1=(k-1)^2-2\ge16-2=14>0\) なので \(2k^2>(k+1)^2\) …(C) (B)、(C)より \(2^{k+1}>2k^2>(k+1)^2\)。 (i)(ii)より n≥5のすべての自然数nで\(2^n>n^2\)が成り立つ
14
倍数の証明

すべての自然数 \(n\) について \(5^n-1\) は \(4\) の倍数であることを証明する。\(5^k-1=4m\) とおくと \(5^{k+1}-1=5(4m+1)-1\) を計算すると \(\Box m+\Box\) となり、これは \(4(\Box m+1)\) の形にまとめられる。\(\Box\) に当てはまる数を求めよ。

mの係数  定数項  4( m+1)の中の係数
解説を見る
(i) \(n=1\):\(5^1-1=4\)。\(4\) は \(4\) の倍数だから成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(5^k-1=4m\)、すなわち \(5^k=4m+1\) …(A) \(5^{k+1}-1=5\cdot5^k-1\) に(A)を代入すると \(=5(4m+1)-1=20m+5-1=20m+4=4(5m+1)\) \(5m+1\) は整数だから、これは \(4\) の倍数である。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(5^n-1\)は4の倍数である
15
漸化式との融合

\(a_1=1\)、\(a_{n+1}=3a_n+2\) で定められる数列 \(\{a_n\}\) について、一般項を \(a_n=A\cdot3^{\,n-1}-B\) の形に推測したとき、\(A,\ B\) の値を求めよ。また \(a_4\) の値を求めよ。

A=  B=  a4=
解説を見る
項を計算する。\(a_1=1\)、\(a_2=3\cdot1+2=5\)、\(a_3=3\cdot5+2=17\)、\(a_4=3\cdot17+2=53\)。 それぞれに \(1\) を足すと \(2,\ 6,\ 18,\ 54\) となり、初項2、公比3の等比数列に見える。よって \(a_n+1=2\cdot3^{\,n-1}\)、すなわち 推測:\(a_n=2\cdot3^{\,n-1}-1\)(A=2, B=1) 数学的帰納法で証明する。 (i) \(n=1\):\(2\cdot3^0-1=2-1=1\)。\(a_1=1\) と一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(a_k=2\cdot3^{\,k-1}-1\) …(A) 漸化式に(A)を代入すると \(a_{k+1}=3a_k+2=3(2\cdot3^{\,k-1}-1)+2=2\cdot3^{\,k}-3+2=2\cdot3^{\,k}-1=2\cdot3^{\,(k+1)-1}-1\) これは推測した式で \(n\) を \(k+1\) に置き換えた式そのものである。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(a_n=2\cdot3^{\,n-1}-1\)が成り立つ(a4=53)
16
漸化式との融合

\(a_1=2\)、\(a_{n+1}=2a_n-1\) で定められる数列 \(\{a_n\}\) について、一般項を \(a_n=2^{\,n-1}+C\) の形に推測したとき、\(C\) の値を求めよ。また \(a_5\) の値を求めよ。

C=  a5=
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項を計算する。\(a_1=2\)、\(a_2=2\cdot2-1=3\)、\(a_3=2\cdot3-1=5\)、\(a_4=2\cdot5-1=9\)、\(a_5=2\cdot9-1=17\)。 それぞれから \(1\) を引くと \(1,\ 2,\ 4,\ 8,\ 16\) となり、初項1、公比2の等比数列に見える。よって \(a_n-1=2^{\,n-1}\)、すなわち 推測:\(a_n=2^{\,n-1}+1\)(C=1) 数学的帰納法で証明する。 (i) \(n=1\):\(2^0+1=1+1=2\)。\(a_1=2\) と一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(a_k=2^{\,k-1}+1\) …(A) 漸化式に(A)を代入すると \(a_{k+1}=2a_k-1=2(2^{\,k-1}+1)-1=2^{\,k}+2-1=2^{\,k}+1=2^{\,(k+1)-1}+1\) これは推測した式で \(n\) を \(k+1\) に置き換えた式そのものである。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(a_n=2^{\,n-1}+1\)が成り立つ(a5=17)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。一般項を推測してから証明する、入試の基礎レベルに挑戦しよう。

応1
漸化式(非斉次形)

\(a_1=1\)、\(a_{n+1}=2a_n+n\) で定められる数列 \(\{a_n\}\) について、一般項を \(a_n=A\cdot2^{\,n-1}-n-1\) の形に推測したとき、\(A\) の値を求めよ。また \(a_5\) の値を求めよ。

A=  a5=
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項を計算する。\(a_1=1\)、\(a_2=2\cdot1+1=3\)、\(a_3=2\cdot3+2=8\)、\(a_4=2\cdot8+3=19\)、\(a_5=2\cdot19+4=42\)。 一般項を \(a_n=A\cdot2^{\,n-1}-n-1\) の形と推測して係数を求める。\(n=1\) を代入すると \(a_1=A-1-1=A-2\)。これが \(1\) に等しいので \(A=3\)。実際に \(n=2\) で確認すると \(3\cdot2-2-1=6-3=3\) となり \(a_2=3\) と一致する。 推測:\(a_n=3\cdot2^{\,n-1}-n-1\)(A=3) 数学的帰納法で証明する。 (i) \(n=1\):\(3\cdot2^0-1-1=3-2=1\)。\(a_1=1\) と一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(a_k=3\cdot2^{\,k-1}-k-1\) …(A) 漸化式 \(a_{k+1}=2a_k+k\) に(A)を代入すると \(a_{k+1}=2(3\cdot2^{\,k-1}-k-1)+k=3\cdot2^{\,k}-2k-2+k=3\cdot2^{\,k}-k-2\) \(=3\cdot2^{\,(k+1)-1}-(k+1)-1\) これは推測した式で \(n\) を \(k+1\) に置き換えた式そのものである。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(a_n=3\cdot2^{\,n-1}-n-1\)が成り立つ(a5=42)
応2
不等式(階乗と指数)

\(n!>2^n\) が成り立つ最小の自然数 \(n\) を求め、その \(n\) 以上のすべての自然数で成り立つことを数学的帰納法で証明せよ。まず、その最小の \(n\)(基準となる \(n\))における左辺・右辺の値を求めよ。

成り立つ最小のn=  そのときの左辺(n!)=  右辺(2^n)=
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\(n=1\):\(1!=1\)、\(2^1=2\) → \(1>2\) は不成立。 \(n=2\):\(2!=2\)、\(2^2=4\) → 不成立。 \(n=3\):\(3!=6\)、\(2^3=8\) → 不成立。 \(n=4\):\(4!=24\)、\(2^4=16\) → \(24>16\) で成立。 よって成り立つ最小の自然数は \(n=4\)。 (i) \(n=4\):上で確認した通り \(24>16\) より成り立つ。 (ii) \(k\ge4\) として \(n=k\) で成り立つと仮定:\(k!>2^k\) …(A) \((k+1)!=(k+1)\cdot k!\) に(A)を使うと \((k+1)!>(k+1)\cdot2^k\) \(k\ge4\) より \(k+1\ge5>2\) なので \((k+1)\cdot2^k>2\cdot2^k=2^{k+1}\) よって \((k+1)!>(k+1)\cdot2^k>2^{k+1}\)、つまり \((k+1)!>2^{k+1}\)。 (i)(ii)より n≥4のすべての自然数nで\(n!>2^n\)が成り立つ(最小のnは4)
応3
倍数の証明(発展)

すべての自然数 \(n\) について \(7^n-6n-1\) は \(36\) の倍数であることを証明する。\(n=2,3\) のときの値を求めよ。また、証明の途中で \(7\cdot7^k=7(36m+6k+1)\) を計算すると \(252m+\Box k+\Box\) となり、最終的に \(36(\Box m+k)\) の形にまとめられる。\(\Box\) に当てはまる数を求めよ。

n=2の値  n=3の値  kの係数  定数項  mの係数(まとめ後)
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\(n=1\):\(7-6-1=0\)。\(0\) は \(36\) の倍数だから成り立つ(確認として \(n=2,3\) も計算しておく:\(n=2\) は \(49-12-1=36\)、\(n=3\) は \(343-18-1=324=36\times9\))。 (i) \(n=1\):上で確認した通り \(0\) は \(36\) の倍数なので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(7^k-6k-1=36m\)、すなわち \(7^k=36m+6k+1\) …(A) \(7^{k+1}-6(k+1)-1\) を変形する。 \(=7\cdot7^k-6k-6-1=7\cdot7^k-6k-7\) (A)を使って \(7^k=36m+6k+1\) を代入すると \(7\cdot7^k=7(36m+6k+1)=252m+42k+7\) よって \(7^{k+1}-6(k+1)-1=252m+42k+7-6k-7=252m+36k=36(7m+k)\) \(7m+k\) は整数だから、これは \(36\) の倍数である。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(7^n-6n-1\)は36の倍数である
応4
漸化式(指数の項を含む)

\(a_1=1\)、\(a_{n+1}=2a_n+2^n\) で定められる数列 \(\{a_n\}\) について、一般項を \(a_n=n\cdot2^{\,n-C}\) の形に推測したとき、\(C\) の値を求めよ。また \(a_6\) の値を求めよ。

C=  a6=
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項を計算する。\(a_1=1\)、\(a_2=2\cdot1+2=4\)、\(a_3=2\cdot4+4=12\)、\(a_4=2\cdot12+8=32\)、\(a_5=2\cdot32+16=80\)、\(a_6=2\cdot80+32=192\)。 \(a_n\div n\) を計算すると \(1,\ 2,\ 4,\ 8,\ 16,\ 32\) となり、これは \(2^{\,n-1}\) に見える。よって \(a_n=n\cdot2^{\,n-1}\)、すなわち 推測:\(a_n=n\cdot2^{\,n-1}\)(C=1) 数学的帰納法で証明する。 (i) \(n=1\):\(1\cdot2^0=1\)。\(a_1=1\) と一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\) で成り立つと仮定:\(a_k=k\cdot2^{\,k-1}\) …(A) 漸化式 \(a_{k+1}=2a_k+2^k\) に(A)を代入すると \(a_{k+1}=2\cdot k\cdot2^{\,k-1}+2^k=k\cdot2^{\,k}+2^k=(k+1)\cdot2^{\,k}=(k+1)\cdot2^{\,(k+1)-1}\) これは推測した式で \(n\) を \(k+1\) に置き換えた式そのものである。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(a_n=n\cdot2^{\,n-1}\)が成り立つ(a6=192)
応5
不等式(評価・上からおさえる)

\(n\ge2\) を満たすすべての自然数 \(n\) について \(1+\dfrac{1}{2^2}+\dfrac{1}{3^2}+\cdots+\dfrac{1}{n^2}<2-\dfrac{D}{n}\) が成り立つ。この \(D\) の値を求めよ。また \(n=2\) のときの左辺・右辺の値を求めよ。

D=  n=2の左辺  n=2の右辺
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右辺は \(2-\dfrac{1}{n}\) の形(\(D=1\))と推測する。\(S_n=1+\dfrac{1}{2^2}+\cdots+\dfrac{1}{n^2}\) とおく。 (i) \(n=2\):\(S_2=1+\dfrac{1}{4}=\dfrac{5}{4}\)、右辺\(=2-\dfrac{1}{2}=\dfrac{3}{2}\)。\(\dfrac{5}{4}<\dfrac{3}{2}\) より成り立つ。 (ii) \(k\ge2\) として \(n=k\) で成り立つと仮定:\(S_k<2-\dfrac{1}{k}\) …(A) (A)の両辺に \(\dfrac{1}{(k+1)^2}\) を加えると \(S_{k+1}=S_k+\dfrac{1}{(k+1)^2}<2-\dfrac{1}{k}+\dfrac{1}{(k+1)^2}\) ここで \(2-\dfrac{1}{k+1}\) 以下になることを示したい。差を計算する。 \(\left(2-\dfrac{1}{k}+\dfrac{1}{(k+1)^2}\right)-\left(2-\dfrac{1}{k+1}\right)=\dfrac{1}{(k+1)^2}-\dfrac{1}{k}+\dfrac{1}{k+1}=\dfrac{1}{(k+1)^2}-\dfrac{1}{k(k+1)}\) \((k+1)^2>k(k+1)\)(\(k+1>k\) だから)なので \(\dfrac{1}{(k+1)^2}<\dfrac{1}{k(k+1)}\)、よってこの差は負。 つまり \(2-\dfrac{1}{k}+\dfrac{1}{(k+1)^2}<2-\dfrac{1}{k+1}\) したがって \(S_{k+1}<2-\dfrac{1}{k}+\dfrac{1}{(k+1)^2}<2-\dfrac{1}{k+1}\)、つまり \(S_{k+1}<2-\dfrac{1}{k+1}\)。 (i)(ii)より n≥2のすべての自然数nで\(1+\dfrac{1}{2^2}+\cdots+\dfrac{1}{n^2}<2-\dfrac{1}{n}\)が成り立つ(D=1)