漸化式ってなに?
数列の「隣り合う2つの項の関係」を表す式を漸化式という。\(a_1\) のような最初の項(初項)と、\(a_{n+1}\) を \(a_n\) を使って表す式がセットになっていれば、そこから \(a_2,\ a_3,\ a_4,\ldots\) が芋づる式にすべて決まる。実は、これまで学んできた等差数列・等比数列も漸化式の一種だった。
等差型 \(a_{n+1}=a_n+d\) → 一般項 \(a_n=a_1+(n-1)d\)(第1ページで学習ずみ)
等比型 \(a_{n+1}=r\,a_n\) → 一般項 \(a_n=a_1\,r^{\,n-1}\)(第2ページで学習ずみ)
階差型 \(a_{n+1}=a_n+f(n)\) → 一般項 \(a_n=a_1+\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}f(k)\)(\(n\ge2\)、第3ページのΣ計算を使う)
階差型は、隣の項との「差」が一定でも一定の比でもなく、\(n\) によって変わっていくタイプ。差の計算に前回のΣの技術がそのまま使える。たとえば \(a_1=1,\ a_{n+1}=a_n+2n\) なら、差が \(2,4,6,8,\ldots\) と増えていくので、グラフは直線でも一定の曲がり方でもなく、だんだん反り返るように増えていく。
この3タイプに当てはまらない漸化式(\(a_{n+1}=pa_n+q\) のような形)も、実は「工夫すれば等比数列に帰着できる」という共通の考え方で解ける。STEP 2以降でその工夫を見ていこう。
\(a_{n+1}=pa_n+q\) 型 — 特性方程式で等比数列に帰着する
この形の漸化式は、両辺が同じ値 \(\alpha\) だけずれていると考えて、そのずれを消す \(\alpha\) を見つけるのがコツ。\(\alpha\) さえ見つかれば、あとは等比数列の公式がそのまま使える。
\(a_{n+1}=pa_n+q\)(\(p\ne1\))を解く手順は次のとおり。
\(a_{n+1}=pa_n+q\) と \(\alpha=p\alpha+q\) を辺々引くと \(a_{n+1}-\alpha=p(a_n-\alpha)\) になる。これは「\(b_n=a_n-\alpha\)」という新しい数列が \(b_{n+1}=pb_n\)、つまり公比 \(p\) の等比数列そのものだ、ということ。\(a_n\) 自体は等比数列ではなくても、\(\alpha\) だけずらした \(a_n-\alpha\) は等比数列になる。
例題 \(a_1=1,\ a_{n+1}=2a_n+1\) の一般項を求めよ。
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実際に \(a_1=1,\ a_2=3,\ a_3=7,\ a_4=15,\ a_5=31\) と計算していくと、公式どおり \(2^n-1\) に一致する。差だけ見ると一定ではないが、\(a_n+1\) は \(2,4,8,16,32\) ときれいな等比数列になっている。
おきかえを使う型 — \(a_{n+1}=pa_n+q^n\)
右辺に \(a_n\) の何倍かに加えて \(q^n\)(\(n\) 乗の形)がくっついていると、STEP 2の特性方程式だけでは解けない。このときは両辺を \(q^{n+1}\) で割って新しい数列に置き換えるのが決め手になる。
例題 \(a_1=1,\ a_{n+1}=2a_n+3^n\) の一般項を求めよ。
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検算してみよう。\(a_1=3-2=1\)、\(a_2=2\cdot1+3=5\) で公式も \(9-4=5\)、\(a_3=2\cdot5+9=19\) で公式も \(27-8=19\) と、ぴったり一致する。
漸化式の文章題 — 図形の分割数
漸化式は「1つ増やしたときに何が増えるか」を式にする文章題と相性がいい。定番の題材である図形の分割数で練習しよう。
例題 平面上に \(n\) 本の直線があり、どの2本も平行でなく、どの3本も1点で交わらないとする。この \(n\) 本の直線によって平面が分けられる部分の数を \(a_n\) とするとき、\(a_n\) を求めよ。
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検算:\(n=2\)(交わる2本の直線)は \(\dfrac{4+2+2}{2}=4\)、\(n=3\)(三角形を作る3本の直線)は \(\dfrac{9+3+2}{2}=7\)。実際に図を描いて数えても一致することを確かめておこう。
手順1 「1つ増えたら何が増えるか」を \(a_{n+1}-a_n\) の形で言葉にする
手順2 その式が等差型・等比型・階差型のどれに当てはまるか判定する
手順3 該当する公式(STEP 1の3タイプ、または STEP 2・3の帰着テクニック)で一般項を求める
答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。分数は「-1/2」のように入力。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。
\(a_1=5,\ a_{n+1}=a_n+3\) の一般項を \(a_n=pn+q\) の形で表すとき、\(p,\ q\) を求めよ。
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\(a_1=2,\ a_{n+1}=3a_n\) の一般項を \(a_n=A\cdot r^{\,n-1}\) の形で表すとき、\(A,\ r\) を求めよ。
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\(a_1=4,\ a_{n+1}=\dfrac{1}{2}a_n\) のとき、\(a_5\) を求めよ。
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\(a_1=1,\ a_{n+1}=a_n+2n\) のとき、\(a_4,\ a_5\) を求めよ。
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\(a_1=1,\ a_{n+1}=2a_n+1\) について、特性方程式の解 \(\alpha\) と \(a_4\) を求めよ。
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\(a_1=5,\ a_{n+1}=3a_n-4\) について、特性方程式の解 \(\alpha\) と \(a_4\) を求めよ。
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\(a_1=0,\ a_{n+1}=4a_n+3\) について、特性方程式の解 \(\alpha\) と \(a_5\) を求めよ。
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\(a_1=5,\ a_{n+1}=2a_n+3^n\) の一般項を \(a_n=A\cdot2^n+B\cdot3^n\) の形で表すとき、\(A,\ B\) を求めよ。
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\(a_1=1,\ a_{n+1}=3a_n+4^n\) の一般項を \(a_n=A\cdot4^n+B\cdot3^n\) の形で表すとき、\(A,\ B\) と \(a_4\) を求めよ。
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\(a_1=3,\ a_{n+1}=a_n+3n-1\) のとき、\(a_6\) を求めよ。
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\(a_1=7,\ a_{n+1}=5a_n-8\) について、特性方程式の解 \(\alpha\) と \(a_4\) を求めよ。
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\(a_1=1,\ a_{n+1}=2a_n+3^n\) のとき、\(a_5\) を求めよ。
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\(a_1=2,\ a_{n+1}=-2a_n+3\) について、特性方程式の解 \(\alpha\) と \(a_5\) を求めよ。
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\(a_1=3,\ a_{n+1}=2a_n-3\) のとき、\(a_{10}\) を求めよ。
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\(a_1=7,\ a_{n+1}=5a_n+2\cdot3^n\) の一般項を \(a_n=A\cdot5^n+B\cdot3^n\) の形で表すとき、\(A,\ B\) と \(a_4\) を求めよ。
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\(a_1=2,\ a_{n+1}=a_n+4n-1\) の一般項を \(a_n=An^2+Bn+C\) の形で表すとき、\(A,\ B,\ C\) を求めよ。
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ここから先はPDF限定の腕試し。隣接3項間の漸化式と確率漸化式の入り口を紹介する。
\(a_1=2,\ a_2=5,\ a_{n+2}=5a_{n+1}-6a_n\) の一般項を求め、\(a_5\) を求めよ。
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正三角形ABCの頂点上を動く点Pがある。点Pは最初、頂点Aにいる。1回の操作で、今いる頂点から他の2頂点のどちらかへ、それぞれ確率 \(\dfrac{1}{2}\) で移動する。\(n\) 回の操作のあとに点PがAにいる確率を \(p_n\) とするとき、\(p_1\) を求めよ。また \(p_{n+1}\) を \(p_n\) の式(\(p_{n+1}=Ap_n+B\) の形)で表せ。
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平面上に \(n\) 個の円があり、どの2つの円も異なる2点で交わり、どの3つの円も1点で交わらないとする。この \(n\) 個の円によって平面が分けられる部分の数を \(a_n\) とする。一般項を \(a_n=An^2+Bn+C\) の形で求め、\(a_6\) を求めよ。
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ある培養液の中の細菌の数は、1時間ごとに2倍に増えるが、同時に薬剤の投与により毎回3匹ずつ減らされる。1時間後の細菌の数が5匹であるとき、\(n\) 時間後の細菌の数を \(a_n\)(匹)とする。一般項を \(a_n=2^n+c\) の形で求め、10時間後の細菌の数を求めよ。
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\(a_1=-2,\ a_{n+1}=-3a_n+8\) について、特性方程式の解 \(\alpha\) と \(a_4\) を求めよ。