\(ax+by=0\) 型の整数解
解が1組だけに決まらず、無数の整数の組が答えになる方程式を「不定方程式」と呼ぶ。まずはいちばん基本の形、右辺が \(0\) の場合から見ていこう。
\(a,b\) が互いに素(最大公約数が \(1\))な整数のとき、\(ax+by=0\) を満たす整数 \(x,y\) を求めよう。式を変形すると
\(ax = -by\)
左辺は \(a\) の倍数だから、右辺の \(-by\) も \(a\) の倍数でなければならない。ところが \(a\) と \(b\) は互いに素なので、\(-by\)(すなわち \(by\))が \(a\) の倍数になるためには、\(b\) ではなく \(y\) 自身が \(a\) の倍数でなければならない。そこで \(y=-ak\)(\(k\) は整数)とおくと、
\(ax = -b\cdot(-ak) = abk\ \ \Longrightarrow\ \ x = bk\)
\(x = bk,\ \ y = -ak\)(\(k\) は整数)
とすべて表される。
例題 \(3x+5y=0\) を満たす整数 \(x,y\) をすべて求めよ。
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この直線上の点はすべて実数の解だが、そのうち \(x,y\) がともに整数になるのは \(k\) が整数のときの \((5k,\,-3k)\) だけ。等間隔に並ぶ点になっているのがわかる。
\(ax+by=c\) の特殊解を見つける
右辺が \(0\) でない場合は、まず1組でよいので整数解を見つける(これを「特殊解」と呼ぶ)。ここでは \(a,b\) が互いに素なときを考える。この場合、\(c\) がどんな整数であっても必ず整数解が存在する。
・係数が小さいときは、\(x=0,1,2,\dots\) と順に代入して \(y\) が整数になるものを探す(目で見つける)。
・係数が大きいときは、ユークリッドの互除法を最後から逆にたどって \(1\) の作り方を組み立てる。
例題1 \(3x+5y=1\) の特殊解を1組求めよ。(係数が小さいので目で探す)
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例題2 \(23x+16y=1\) の特殊解を1組求めよ。(係数が大きいのでユークリッドの互除法を利用する)
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一般解の書き方
特殊解が1組見つかれば、そこから整数解を「すべて」表す一般解が作れる。STEP1の結果をそのまま使う。
\((x_0,y_0)\) を \(ax+by=c\) の特殊解とし、\((x,y)\) を同じ方程式の別の整数解とする。2つの式
\(ax+by=c,\ \ \ ax_0+by_0=c\)
を辺々引くと \(a(x-x_0)+b(y-y_0)=0\)。これは STEP1 で学んだ「右辺が \(0\)」の形に \((x-x_0,\,y-y_0)\) を代入したものなので、\(a,b\) が互いに素なら
\(x-x_0 = bk,\ \ y-y_0 = -ak\)(\(k\) は整数)
\(ax+by=c\)(\(a,b\) は互いに素)の整数解全体は、特殊解 \((x_0,y_0)\) を1組使って
\(x = x_0+bk,\ \ y = y_0-ak\)(\(k\) は整数)
とすべて表される。
例題 \(3x+5y=1\) の整数解をすべて表せ。(STEP2例題1で特殊解 \((2,-1)\) を見つけた)
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文章題への応用
「代金の合計」や「個数」の文章題では、答えは整数(それも多くは正の整数)に限られる。方程式を立てたあと、一般解の \(k\) の範囲を絞り込むところが最後のポイント。
例題 1本150円のボールペンと1本200円のシャープペンシルを、あわせて何本か買って、代金の合計をちょうど2000円にしたい。買い方は何通りあるか。ただし、どちらも1本以上買うものとする。
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答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。分数は「-1/2」、複数の値はコンマ区切りで入力。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。
\(2x+3y=0\) を満たす整数 \(x,y\) を、\(x=\)ア\(\,k,\ y=\)イ\(\,k\)(\(k\) は整数)の形で表せ。ただし、アは正の数とする。
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\(3x+7y=0\) を満たす整数 \(x,y\) を、\(x=\)ア\(\,k,\ y=\)イ\(\,k\)(\(k\) は整数)の形で表せ。ただし、アは正の数とする。
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\(2x+3y=1\) について、\(0 \le x_0 < 3\) の範囲にある特殊解 \((x_0,y_0)\) を求めよ。(\(x=0,1,2\) を順に代入して探すとよい)
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\(5x+2y=1\) について、\(0 \le x_0 < 2\) の範囲にある特殊解 \((x_0,y_0)\) を求めよ。
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\(3x+2y=1\) の特殊解の1つは \(x_0=1,\ y_0=-1\) である(\(3\cdot1+2\cdot(-1)=1\) を確認せよ)。整数解全体を \(x=1+\)ア\(k,\ y=-1-\)イ\(k\)(\(k\) は整数)の形で表すとき、ア、イを求めよ。
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\(2x+5y=3\) の特殊解の1つは \(x_0=4,\ y_0=-1\) である(\(2\cdot4+5\cdot(-1)=3\) を確認せよ)。整数解全体を \(x=4+\)ア\(k,\ y=-1-\)イ\(k\)(\(k\) は整数)の形で表すとき、ア、イを求めよ。
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\(3x+2y=1\) の整数解は \(x=1+2k,\ y=-1-3k\)(\(k\) は整数)と表される。このうち \(1 \le x \le 19\) を満たす整数の組 \((x,y)\) は何組あるか。
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\(5x+3y=2\) の整数解全体を \(x=x_0+\)ア\(k,\ y=y_0-\)イ\(k\)(\(k\) は整数)の形で表したい。\(0 \le x_0 < 3\) の範囲で特殊解 \((x_0,y_0)\) を求め、続けてア、イを求めよ。
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\(4x+7y=-1\) の整数解全体を \(x=x_0+\)ア\(k,\ y=y_0-\)イ\(k\)(\(k\) は整数)の形で表したい。\(0 \le x_0 < 7\) の範囲で特殊解 \((x_0,y_0)\) を求め、続けてア、イを求めよ。
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\(2x+5y=3\) の整数解は \(x=4+5k,\ y=-1-2k\)(\(k\) は整数)と表される。このうち \(-10 \le x \le 30\) を満たす整数の組 \((x,y)\) は何組あるか。
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\(3x+4y=41\) を満たす正の整数の組 \((x,y)\) は何組あるか。
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\(4x+6y=7\) を満たす整数 \(x,y\) は存在するか。存在すれば\(1\)、存在しなければ\(0\)を入力せよ。(ヒント:\(4\)と\(6\)の最大公約数に注目)
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\(5x+7y=3\) の整数解全体を \(x=x_0+\)ア\(k,\ y=y_0-\)イ\(k\)(\(k\) は整数)の形で表したい。\(0 \le x_0 < 7\) の範囲で特殊解 \((x_0,y_0)\) を求め、続けてア、イを求めよ。
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1本120円のボールペンと1本200円のマーカーを、あわせて何本か買って代金の合計をちょうど2000円にしたい。買い方は何通りあるか。ただし、どちらも1本以上買うものとする。
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1個80円の消しゴムと1個50円のえんぴつを、あわせて何個か買ったところ、代金の合計がちょうど730円になった。消しゴムの個数として考えられる値をすべて、コンマ区切りで小さい順に答えよ。また、組み合わせは何通りあるか。ただし、どちらも1個以上買うものとする。
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\(7x+11y=1\) の整数解全体を、ユークリッドの互除法を利用して \(x=x_0+\)ア\(k,\ y=y_0-\)イ\(k\)(\(k\) は整数)の形で求めよ。ただし \(0 \le x_0 < 11\) とする。
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ここから先はPDF限定の腕試し。3変数への拡張、因数分解を使う不定方程式、本格的な文章題に挑戦しよう。
\(x+2y+3z=11\) を満たす正の整数の組 \((x,y,z)\) は何組あるか。(\(z\) の値で場合分けして、\(x+2y=\) の形の2変数の式に帰着させるとよい)
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\(xy=x+y+3\) を満たす正の整数の組 \((x,y)\) は何組あるか。また、\(x=y\) となる組では \(x\) はいくつか。
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ある遊園地の入園料は、おとな1人1200円、こども1人700円である。ある日、おとなとこどもがあわせて何人か入園し、入園料の合計がちょうど33800円になった。おとなの人数がこどもの人数より多くなるような入園者の組み合わせのうち、おとなの人数が最も少ないものを求めよ。
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50円切手と80円切手を組み合わせて、ちょうど990円分にしたい。買い方は何通りあるか。また、80円切手の枚数として考えられる値を、コンマ区切りで小さい順に答えよ。ただし、どちらも1枚以上使うものとする。
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1個150円のりんごと1個90円のみかんを、予算3000円ちょうどで買いたい。りんごの個数をできるだけ多くしたいとき、りんごとみかんはそれぞれ何個か。ただし、どちらも1個以上買うものとする。