数列の極限(収束と発散)
数列 \(\{a_n\}\) で、\(n\) を限りなく大きくしたときに \(a_n\) がある一定の値 \(\alpha\) に限りなく近づくならば、この数列は収束するといい、\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} a_n = \alpha\) と書く。\(\alpha\) を極限値と呼ぶ。収束しないときは発散するという。
・正の無限大に発散:\(a_n \to \infty\)(例:\(a_n = n\))
・負の無限大に発散:\(a_n \to -\infty\)(例:\(a_n = -n\))
・振動:一定の値にも \(\pm\infty\) にも近づかない(例:\(a_n = (-1)^n\) は \(1,-1,1,-1,\dots\) を繰り返す)
数列の極限でとくに重要なのが「等比数列 \(r^n\) の極限」。公比 \(r\) の値によって、下の5パターンに完全に場合分けできる。
・\(r > 1\) のとき \(r^n \to \infty\)
・\(r = 1\) のとき \(r^n = 1\)(一定・極限値1)
・\(-1 < r < 1\)(つまり \(|r|<1\))のとき \(r^n \to 0\)
・\(r = -1\) のとき \(r^n\) は \(1,-1,1,-1,\dots\) → 振動(発散)
・\(r < -1\) のとき 符号が交互に変わりながら絶対値が増大 → 振動(発散)
例題1 \(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \left(\dfrac{1}{3}\right)^n\) を求めよ。
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例題2 \(\displaystyle\lim_{n\to\infty} (-2)^n\) について、収束・発散を判定せよ。
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極限の計算(分数式・根号式)
分数の形をした数列の極限は、分母の最高次の項で分子・分母を割るのが基本テクニック。すると \(1/n,\ 1/n^2,\dots\) の形の項がすべて0に近づくので、式がシンプルになる。
例題1 \(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{2n+1}{n+3}\) を求めよ。
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\(\infty - \infty\) の形(根号どうしの差)が出てきたら、分子を有理化する。分子・分母に共役な式(符号を変えた式)をかけて、根号を分子だけに残すのがコツ。
例題2 \(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \left(\sqrt{n^2+n} - n\right)\) を求めよ。
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はさみうちの原理
直接計算するのが難しい数列でも、それを上下から挟む2つの数列がどちらも同じ値に収束するなら、真ん中の数列も同じ値に収束する。これがはさみうちの原理。
\(\sin n\) や \((-1)^n\) のように値が予測しにくい項が入っていても、その値がつねに\(-1\)以上\(1\)以下であることを使えば上下から挟める。
例題1 \(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{(-1)^n}{n}\) を求めよ。
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例題2 \(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{2+\sin n}{n}\) を求めよ。
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無限等比級数
初項 \(a\)、公比 \(r\) の等比数列の第 \(n\) 項までの和(部分和)は \(S_n = \dfrac{a(1-r^n)}{1-r}\)(\(r\neq1\))。ここで \(n\to\infty\) としたとき \(S_n\) が近づく値を無限等比級数の和という。
\(|r| \ge 1\)(\(r\neq1\) を含む)のときは、\(a\neq0\) である限り発散する(\(r=1\) なら \(S_n=na\to\pm\infty\)、\(r>1\) なら \(S_n\to\pm\infty\)、\(r\le-1\) なら振動)。
例題1 初項3、公比 \(\dfrac{1}{4}\) の無限等比級数の和を求めよ。
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循環小数は無限等比級数として表すと分数に変換できる。「循環する部分」を初項・公比の形に読み替えるのがコツ。
例題2 循環小数 \(0.363636\ldots\) を分数で表せ。
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答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。\(\infty\)は「inf」、振動・発散は「発散」と入力しよう。分数は「-1/2」のように入力。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。
\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \left(\dfrac{1}{5}\right)^n\) を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} 4^n\) を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} (-2)^n\) について、収束・発散を判定せよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{n+1}{n+4}\) を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{5n-3}{2n+7}\) を求めよ。
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初項2、公比 \(\dfrac{1}{3}\) の無限等比級数の和を求めよ。
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初項4、公比 \(-\dfrac{1}{2}\) の無限等比級数の和を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{n^2-1}{n^2+n}\) を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{3n^2+n}{2n^3+5}\) を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{n^3+2n}{n^2+3}\) を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \left(\sqrt{n^2+3n} - n\right)\) を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{(-1)^n}{n}\) を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{3+\cos n}{n}\) を求めよ。
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循環小数 \(0.777\ldots\) を分数で表せ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \left(\sqrt{n+1} - \sqrt{n}\right)\) を求めよ。
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初項12、公比 \(-\dfrac{1}{3}\) の無限等比級数の和を求めよ。
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循環小数 \(0.454545\ldots\) を分数で表せ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{1+2+3+\cdots+n}{n^2}\) を求めよ。
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ここから先はPDF限定の腕試し。図形の面積の無限級数や、本格的なはさみうちの原理に挑戦しよう。
1辺の長さが4の正方形がある。各辺の中点を結んで新しい正方形を作り、さらにその正方形の各辺の中点を結んで正方形を作る……という操作を無限に繰り返す。すべての正方形(最初の正方形を含む)の面積の総和を求めよ。
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1辺の長さが4の正三角形がある。各辺の中点を結んで新しい正三角形を作り、さらにその正三角形の各辺の中点を結んで正三角形を作る……という操作を無限に繰り返す。すべての正三角形(最初の正三角形を含む)の面積の総和を求めよ。
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\(a_n = \dfrac{1}{n^2+1}+\dfrac{1}{n^2+2}+\cdots+\dfrac{1}{n^2+n}\) とするとき、\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} a_n\) を求めよ。
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\(\displaystyle\lim_{n\to\infty} \dfrac{\sin(n!)}{n}\) を求めよ。(\(n!\) は \(n\) の階乗)
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地面からの高さ10mの位置からボールを静かに落とす。ボールは地面に当たるたびに、直前の高さの \(\dfrac{3}{5}\) の高さまで跳ね返るとする。ボールが跳ね返りを限りなく繰り返して最終的に静止するまでに動く距離の総和を求めよ。