STEP 1

方程式への応用:解の個数をグラフで判断する

文字 \(k\) を含む方程式 \(f(x) = k\) の実数解の個数を求めたいとき、いきなり式をいじるのではなく、\(y=f(x)\) のグラフと横線 \(y=k\) が何回交わるかを考えるのが最速のルート。前ページで求めた増減表・極大値・極小値がそのまま使える。

解の個数の考え方
\(f(x)=k\) の実数解の個数 = \(y=f(x)\) のグラフと \(y=k\)(横線)の交点の個数。
3次関数(山→谷の形)なら、極大値・極小値と \(k\) の大小関係で交点の数が変わる。
手順1 \(f'(x)=0\) を解いて増減表をつくり、極大値・極小値を求める
↓
手順2 極大値・極小値の高さをグラフに図示する
↓
手順3 横線 \(y=k\) を上下に動かして、交点の個数が変わる境目(極大値・極小値と一致するとき)を確認する

例題1 \(f(x)=x^3-3x+1\) について、方程式 \(f(x)=k\) の実数解の個数を、\(k\) の値によって分類せよ。

解答を見る
\(f'(x)=3x^2-3=3(x-1)(x+1)\) \(f'(x)=0\) より \(x=-1,\ 1\)。 増減表をつくると、\(x<-1\) で増加、\(-1<x<1\) で減少、\(x>1\) で増加。 \(f(-1)=-1+3+1=3\)(極大値)、\(f(1)=1-3+1=-1\)(極小値)。 グラフは「山(極大3)→谷(極小−1)」の形。横線 \(y=k\) を動かして交点の数を数える。 極大値3より上(\(k>3\))または極小値−1より下(\(k<-1\))では、山と谷をまたいで1回しか交わらない。 ちょうど極大値・極小値と一致するとき(\(k=3\) または \(k=-1\))は、山(谷)の頂点で接するように交わるので2個。 山と谷の間(\(-1<k<3\))では、山を横切る・谷底へ下りる・また上がる、で3回交わる。 \(k>3\) または \(k<-1\) のとき1個、\(k=3\) または \(k=-1\) のとき2個、\(-1<k<3\) のとき3個

例題2 例題1の \(f(x)=x^3-3x+1\) について、方程式 \(f(x)=3\) の異なる実数解の個数を求めよ。

解答を見る
例題1の分類より、\(k=3\) はちょうど極大値と一致する境界の値。 このとき解は \(x=-1\)(極大点で接するように交わる)と、谷を越えたあとの右側の増加部分でもう1回、の合計2個。 異なる実数解は2個
STEP 2

不等式の証明:差を微分して符号を調べる

「\(A > B\) を示せ」というタイプの不等式証明は、\(g(x)=A-B\) とおいて、\(g(x)\) の最小値を微分で調べるのが定番の手順。増減表をかいて終わりではなく、最小値が \(0\) 以上であることを確認し、さらに等号が成り立つ点まで特定して、それが証明したい範囲から除かれていることを言い切るのがポイント。

例題3 \(x \neq 0\) のとき \(e^x > 1+x\) が成り立つことを証明せよ。

解答を見る
\(g(x) = e^x - 1 - x\) とおく。\(g(x) \ge 0\)(かつ \(x\neq0\)で等号なし)を示せばよい。 \[ g'(x) = e^x - 1 \] \(g'(x)=0\) となるのは \(e^x=1\) すなわち \(x=0\) のとき。 \(x<0\) のとき \(e^x<1\) なので \(g'(x)<0\)(減少)、\(x>0\) のとき \(e^x>1\) なので \(g'(x)>0\)(増加)。 よって \(g(x)\) は \(x=0\) で最小値をとる。 \[ g(0) = e^0-1-0 = 0 \] つまり \(g(x) \ge 0\) がすべての実数 \(x\) で成り立ち、等号は \(x=0\) のときだけ。 したがって \(x\neq0\) のとき \(g(x)>0\)、すなわち \(e^x > 1+x\)(\(x\neq0\)のとき、等号は\(x=0\)のときのみ成立)

例題4 \(x > 0\) のとき \(\ln x \le x-1\) が成り立つことを証明せよ。

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\(g(x) = x-1-\ln x\)(\(x>0\))とおく。 \[ g'(x) = 1-\frac{1}{x} = \frac{x-1}{x} \] \(x>0\) のもとで、\(0<x<1\) のとき \(g'(x)<0\)(減少)、\(x>1\) のとき \(g'(x)>0\)(増加)、\(x=1\) で \(g'(x)=0\)。 よって \(g(x)\) は \(x=1\) で最小値をとる。 \[ g(1) = 1-1-\ln1 = 0-0 = 0 \] ゆえに \(x>0\) で \(g(x)\ge0\)、等号は \(x=1\) のときのみ。 \(\ln x \le x-1\)(\(x>0\)のとき、等号は\(x=1\)のときのみ成立)
STEP 3

速度・加速度(直線上・平面上の運動)

物体の位置が時刻 \(t\) の関数で表されるとき、位置を1回微分すると速度、もう1回微分すると加速度になる。「微分=変化の割合」という意味そのままの応用。

直線上の運動
位置 \(x=f(t)\) のとき 速度 \(v = \dfrac{dx}{dt} = f'(t)\)、加速度 \(a = \dfrac{dv}{dt} = f''(t)\)

平面上の運動
位置 \((x(t),\ y(t))\) のとき 速度ベクトルは \(\left(\dfrac{dx}{dt},\ \dfrac{dy}{dt}\right)\)、速さ(速度ベクトルの大きさ)は \(\sqrt{\left(\dfrac{dx}{dt}\right)^2+\left(\dfrac{dy}{dt}\right)^2}\)

例題5 直線上を運動する点の位置が \(x(t)=t^3-6t^2+9t\)(\(t\ge0\))で表されるとき、\(t=1\) における速度・加速度を求めよ。

解答を見る
\[ v(t) = x'(t) = 3t^2-12t+9 \] \[ a(t) = v'(t) = 6t-12 \] \(t=1\) を代入すると \(v(1)=3-12+9=0\)、\(a(1)=6-12=-6\)。 \(t=1\) のとき速度 \(0\)(一瞬止まる)、加速度 \(-6\)

例題6 平面上を運動する点Pの座標が \(x(t)=t^2,\ y(t)=2t\)(\(t\ge0\))で表されるとき、\(t=2\) における速度ベクトルとその大きさ(速さ)を求めよ。

解答を見る
\[ \frac{dx}{dt}=2t, \qquad \frac{dy}{dt}=2 \] \(t=2\) を代入すると \(\dfrac{dx}{dt}=4\)、\(\dfrac{dy}{dt}=2\)。速度ベクトルは \((4,\ 2)\)。 速さは \[ \sqrt{4^2+2^2} = \sqrt{16+4} = \sqrt{20} = 2\sqrt5 \] 速度ベクトル \((4,\ 2)\)、速さ \(2\sqrt5\)
STEP 4

近似式(接線を使った1次近似)

\(x=a\) の近くでは、曲線 \(y=f(x)\) は接線でほぼ置きかえられる。この考えを使うと、複雑な値を暗算に近い計算で見積もることができる。とくに \((1+x)^n \fallingdotseq 1+nx\)(\(x\) が0に近いとき)はよく使う。

1次近似の一般公式
\(x\) が \(a\) に近いとき \(f(x) \fallingdotseq f(a) + f'(a)(x-a)\)(右辺は \(x=a\) における接線の式そのもの)

\((1+x)^n\) の1次近似(\(x\) が0に近いとき)
\[ (1+x)^n \fallingdotseq 1+nx \]

この公式は \(f(x)=(1+x)^n\) に一般公式を \(a=0\) として当てはめると導ける。\(f(0)=1\)、\(f'(x)=n(1+x)^{n-1}\) より \(f'(0)=n\)。よって \(f(x)\fallingdotseq f(0)+f'(0)x=1+nx\)。

例題7 1次近似を用いて、\(\sqrt{102}\) の近似値を求めよ。

解答を見る
\(102=100(1+0.02)\) と変形する。 \[ \sqrt{102} = \sqrt{100(1+0.02)} = 10\sqrt{1+0.02} = 10(1+0.02)^{\frac12} \] \((1+x)^n\fallingdotseq1+nx\) に \(n=\dfrac12,\ x=0.02\) を代入すると \[ (1+0.02)^{\frac12} \fallingdotseq 1+\frac12\times0.02 = 1.01 \] \(\sqrt{102} \fallingdotseq 10\times1.01 = 10.1\)

例題8 1次近似を用いて、\((1.02)^5\) の近似値を求めよ。

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\((1+x)^n\fallingdotseq1+nx\) に \(n=5,\ x=0.02\) を代入する。 \[ (1.02)^5 \fallingdotseq 1+5\times0.02 = 1+0.1 \] \((1.02)^5 \fallingdotseq 1.1\)
注意 近似式はあくまで \(x\) が0に近いときだけ精度が良い。\(x\) が大きくなると誤差が大きくなるので、むやみに使わないこと。また \(\sqrt{}\)・\(\sqrt[3]{}\) の近似は、まず「きりのよい数×\((1+微小量)\)」の形に変形するのがコツ。
練習問題(全14問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。分数は「3/4」のように入力。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。

基本(1〜6)
1
解の個数・範囲の内側

\(f(x)=x^3-3x^2\) について、方程式 \(f(x)=-2\) の異なる実数解の個数を求めよ。

解の個数 個
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\(f'(x)=3x^2-6x=3x(x-2)\) \(f'(x)=0\) より \(x=0,\ 2\)。 増減表より \(x<0\) で増加、\(0<x<2\) で減少、\(x>2\) で増加。 \(f(0)=0\)(極大値)、\(f(2)=8-12=-4\)(極小値)。 \(k=-2\) は極小値\(-4\)と極大値\(0\)の間(\(-4<-2<0\))にあるので、横線 \(y=-2\) は山→谷→また上昇の3か所で交わる。 異なる実数解は3個
2
解の個数・範囲の外側

\(f(x)=x^3-3x^2\) について、方程式 \(f(x)=1\) の異なる実数解の個数を求めよ。

解の個数 個
解説を見る
問題1と同じ関数(極大値0・極小値−4)を使う。 \(k=1\) は極大値0より大きい(\(k>0\))ので、横線 \(y=1\) は山の右側で1回しか交わらない(山と谷の高さの間には届かない位置)。 異なる実数解は1個
3
直線上の運動・基本

直線上を運動する点の位置が \(x(t)=t^3-4t^2+3t\)(\(t\ge0\))で表されるとき、\(t=1\) における速度・加速度を求めよ。

速度  加速度
解説を見る
\[ v(t)=x'(t)=3t^2-8t+3, \qquad a(t)=v'(t)=6t-8 \] \(t=1\) を代入すると \(v(1)=3-8+3=-2\)、\(a(1)=6-8=-2\)。 速度 \(-2\)、加速度 \(-2\)
4
直線上の運動・別の時刻

問題3と同じ \(x(t)=t^3-4t^2+3t\) について、\(t=3\) における速度・加速度を求めよ。

速度  加速度
解説を見る
\(v(t)=3t^2-8t+3\)、\(a(t)=6t-8\) に \(t=3\) を代入する。 \[ v(3) = 27-24+3=6, \qquad a(3)=18-8=10 \] 速度 \(6\)、加速度 \(10\)
5
近似式・(1+x)^nの基本形

1次近似 \((1+x)^n\fallingdotseq1+nx\) を用いて、\((1.01)^{10}\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(n=10,\ x=0.01\) を代入する。 \[ (1.01)^{10} \fallingdotseq 1+10\times0.01 = 1+0.1 \] \((1.01)^{10} \fallingdotseq 1.1\)
6
近似式・負の指数

1次近似 \((1+x)^n\fallingdotseq1+nx\) を用いて、\(\dfrac{1}{1.02}\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(\dfrac{1}{1.02}=(1+0.02)^{-1}\) とみて、\(n=-1,\ x=0.02\) を代入する。 \[ (1+0.02)^{-1} \fallingdotseq 1+(-1)\times0.02 = 1-0.02 \] \(\dfrac{1}{1.02} \fallingdotseq 0.98\)
標準(7〜12)
7

問題1・2と同じ \(f(x)=x^3-3x^2\) について、方程式 \(f(x)=0\) の異なる実数解の個数を求めよ。

解の個数 個
解説を見る
\(k=0\) はちょうど極大値と一致する境界の値。 実際に解くと \(x^3-3x^2=0 \Leftrightarrow x^2(x-3)=0\) より \(x=0\)(重解)または \(x=3\)。 異なる \(x\) の値としては \(x=0\) と \(x=3\) の2個(\(x=0\)は極大点で山の頂上に横線が接するように交わるため、重なって1個分にしか数えない)。 異なる実数解は2個
8

平面上を運動する点Pの座標が \(x(t)=3t^2,\ y(t)=4t^2\)(\(t\ge0\))で表されるとき、\(t=1\) における速度ベクトルの成分と速さを求めよ。

\(v_x=\)  \(v_y=\)  速さ
解説を見る
\[ \frac{dx}{dt}=6t, \qquad \frac{dy}{dt}=8t \] \(t=1\) を代入すると \(v_x=6\)、\(v_y=8\)。 速さは \(\sqrt{6^2+8^2}=\sqrt{36+64}=\sqrt{100}\)。 \(v_x=6,\ v_y=8\)、速さ \(10\)
9

問題8と同じ \(x(t)=3t^2,\ y(t)=4t^2\) について、\(t=2\) における速度ベクトルの成分と速さを求めよ。

\(v_x=\)  \(v_y=\)  速さ
解説を見る
\(\dfrac{dx}{dt}=6t,\ \dfrac{dy}{dt}=8t\) に \(t=2\) を代入する。 \[ v_x=12, \qquad v_y=16 \] 速さは \(\sqrt{12^2+16^2}=\sqrt{144+256}=\sqrt{400}\)。 \(v_x=12,\ v_y=16\)、速さ \(20\)
10

1次近似を用いて、\(\sqrt{99}\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(99=100(1-0.01)\) と変形する。 \[ \sqrt{99}=10\sqrt{1-0.01}=10(1-0.01)^{\frac12} \] \(n=\dfrac12,\ x=-0.01\) を代入すると \[ (1-0.01)^{\frac12}\fallingdotseq1+\frac12\times(-0.01)=1-0.005=0.995 \] \(\sqrt{99}\fallingdotseq10\times0.995=9.95\)
11

1次近似を用いて、\(\sqrt[3]{1003}\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(1003=1000(1+0.003)\) と変形する。 \[ \sqrt[3]{1003}=10\sqrt[3]{1+0.003}=10(1+0.003)^{\frac13} \] \(n=\dfrac13,\ x=0.003\) を代入すると \[ (1+0.003)^{\frac13}\fallingdotseq1+\frac13\times0.003=1+0.001=1.001 \] \(\sqrt[3]{1003}\fallingdotseq10\times1.001=10.01\)
12
図形の最大最小・厚紙の箱の容積

一辺が \(12\) cmの正方形の厚紙がある。この厚紙の四隅から一辺 \(x\) cmの正方形を切り取り、点線に沿って折り曲げてふたのない直方体の容器を作る(\(0 < x < 6\))。容器の容積を \(V\) とするとき、\(V\) を最大にする \(x\) の値と、そのときの \(V\) の値を求めよ。

\(x=\) のとき、\(V\) は最大値 \(\mathrm{cm^3}\) をとる。
解説を見る
底面は一辺 \(12-2x\) の正方形、高さは \(x\) の直方体になるから、容積は \(V(x)=x(12-2x)^2\) ただし、切り取る正方形の一辺 \(x\) は正であり、底面の一辺 \(12-2x\) も正でなければならないから \(0 < x < 6\)。 積の微分公式で \(V(x)\) を微分すると \(V'(x)=(12-2x)^2+x\cdot2(12-2x)\cdot(-2)=(12-2x)^2-4x(12-2x)\) 共通因数 \((12-2x)\) をくくり出すと \(V'(x)=(12-2x)\{(12-2x)-4x\}=(12-2x)(12-6x)\) さらに \(12-2x=2(6-x)\)、\(12-6x=6(2-x)\) と因数分解すると \(V'(x)=2(6-x)\times6(2-x)=12(6-x)(2-x)\) \(0 < x < 6\) の範囲では \(6-x>0\) だから、\(V'(x)\) の符号は \((2-x)\) の符号と一致する。したがって \(V'(x)=0\) となるのは \(x=2\) のときで、\(0<x<2\) で \(V'(x)>0\)(増加)、\(2<x<6\) で \(V'(x)<0\)(減少)となるから、\(x=2\) で \(V(x)\) は最大になる。 最大値は \(V(2)=2\times(12-4)^2=2\times64=128\) \(x=2\) のとき最大値 \(V=128\ \mathrm{cm^3}\)
挑戦(13〜15)
13
解の個数から逆にaの範囲を求める

\(g(x)=x^3-6x^2+9x\) について、方程式 \(g(x)=a\) が異なる3つの実数解をもつような \(a\) の範囲を求めよ。(下限より大きく上限より小さい、と入力)

\(< a <\)
解説を見る
\(g'(x)=3x^2-12x+9=3(x-1)(x-3)\) \(g'(x)=0\) より \(x=1,\ 3\)。 増減表より \(x<1\) で増加、\(1<x<3\) で減少、\(x>3\) で増加。 \(g(1)=1-6+9=4\)(極大値)、\(g(3)=27-54+27=0\)(極小値)。 異なる3つの実数解をもつのは、横線 \(y=a\) が極大値と極小値の間を通るとき(境界の等号を含むと接して2個になるため含まない)。 \(0 < a < 4\)
14
加速度が0になる時刻

直線上を運動する点の位置が \(x(t)=t^3-6t^2+9t\)(\(t\ge0\))で表されるとき、加速度が0になる時刻 \(t\) と、そのときの速度を求めよ。

\(t=\)  そのときの速度
解説を見る
\[ v(t)=x'(t)=3t^2-12t+9, \qquad a(t)=v'(t)=6t-12 \] \(a(t)=0\) を解くと \(6t-12=0\) より \(t=2\)。 \(t=2\) のときの速度は \(v(2)=3\times4-24+9=12-24+9\)。 \(t=2\) で加速度0、そのときの速度は \(-3\)
15
一般の1次近似((1+x)^n の形でない場合)

\(f(x)=x^3\) とする。1次近似 \(f(x)\fallingdotseq f(a)+f'(a)(x-a)\) を \(a=2\) として用い、\((2.01)^3\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(f(x)=x^3\)、\(f'(x)=3x^2\)。\(a=2\) とすると \(f(2)=8\)、\(f'(2)=3\times4=12\)。 \(x=2.01\) は \(a=2\) に近いので、一般の1次近似公式を使う。 \[ f(2.01) \fallingdotseq f(2)+f'(2)(2.01-2) = 8+12\times0.01 \] \((2.01)^3 \fallingdotseq 8+0.12=8.12\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。平均値の定理の入り口と、不等式証明の応用に挑戦しよう。

応1
平均値の定理・入り口

関数 \(f(x)=x^2\) について、区間 \([1,\ 3]\) で平均値の定理を用いると、\(\dfrac{f(3)-f(1)}{3-1}=f'(c)\) を満たす \(c\)(\(1<c<3\))がただ1つ存在する。この \(c\) の値を求めよ。

\(c=\)
解説を見る
平均値の定理は「\(f(x)\)が区間\([a,b]\)で連続・微分可能なら、\(\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a}=f'(c)\)(\(a<c<b\))を満たす\(c\)が少なくとも1つ存在する」という定理。 まず左辺(平均変化率)を計算する。 \[ \frac{f(3)-f(1)}{3-1} = \frac{9-1}{2} = 4 \] 次に \(f'(x)=2x\) なので、\(f'(c)=4\) を解く。 \[ 2c=4 \] \(c=2\) は区間 \(1<c<3\) の中にあるので条件を満たす。 \(c=2\)
応2
平均値の定理・cが根号を含む

関数 \(f(x)=x^3\) について、区間 \([0,\ 2]\) で平均値の定理を用いると \(\dfrac{f(2)-f(0)}{2-0}=f'(c)\) を満たす \(c\)(\(0<c<2\))が存在する。この \(c\) の値を求めよ。

\(c=\)
解説を見る
平均変化率を計算する。 \[ \frac{f(2)-f(0)}{2-0} = \frac{8-0}{2} = 4 \] \(f'(x)=3x^2\) なので、\(f'(c)=4\) を解く。 \[ 3c^2=4 \quad\Leftrightarrow\quad c^2=\frac43 \] \(0<c<2\) より \(c>0\) なので正の解を選ぶ。 \[ c = \sqrt{\frac43} = \frac{2}{\sqrt3} = \frac{2\sqrt3}{3} \] \(\dfrac{2\sqrt3}{3}\approx1.15\) は区間 \(0<c<2\) の中にある。 \(c=\dfrac{2\sqrt3}{3}\)
応3
不等式証明の応用(三角関数)

\(x>0\) のとき \(\sin x < x\) が成り立つことを証明せよ。

解答を見る
\(g(x)=x-\sin x\) とおく。\(g(x)>0\)(\(x>0\))を示せばよい。 \[ g'(x) = 1-\cos x \] \(\cos x \le 1\) は常に成り立つので、\(g'(x)=1-\cos x \ge 0\) がすべての実数 \(x\) で成り立つ。 等号が成り立つのは \(\cos x=1\)、つまり \(x=2n\pi\)(\(n\)は整数)のときだけで、それ以外では \(g'(x)>0\)。 等号が成り立つ点が孤立している(連続した区間ではない)ので、\(g(x)\) は実数全体で単調に増加する。 \(g(0)=0-\sin0=0\) なので、\(x>0\) のとき \(g(x)>g(0)=0\)。 \(x>0\) のとき \(\sin x < x\)(証明終わり)
応4
不等式証明の応用(STEP2の結果を利用)

\(x\ge0\) のとき \(e^x \ge 1+x+\dfrac{x^2}{2}\) が成り立つことを証明せよ。(STEP2で示した \(e^x\ge1+x\) を利用してよい)

解答を見る
\(h(x)=e^x-1-x-\dfrac{x^2}{2}\)(\(x\ge0\))とおく。\(h(x)\ge0\) を示せばよい。 \[ h'(x) = e^x-1-x \] STEP2の例題3で示したとおり、すべての実数 \(x\) について \(e^x\ge1+x\)、すなわち \(e^x-1-x\ge0\) が成り立つ(等号は \(x=0\) のときのみ)。 つまり \(h'(x)=e^x-1-x\ge0\) が \(x\ge0\) で成り立ち、等号は \(x=0\) のときだけ。 したがって \(h(x)\) は \(x\ge0\) で単調に増加(\(x=0\)以外は狭義増加)する。 \[ h(0) = e^0-1-0-0 = 0 \] ゆえに \(x\ge0\) のとき \(h(x)\ge h(0)=0\)、すなわち \(x\ge0\) のとき \(e^x \ge 1+x+\dfrac{x^2}{2}\)(等号は\(x=0\)のときのみ成立、証明終わり)
応5
不等式証明の応用(対数)

\(x>0\) のとき \(\ln(1+x) < x\) が成り立つことを証明せよ。

解答を見る
\(g(x)=x-\ln(1+x)\)(\(x>-1\) で定義)とおく。\(x>0\) で \(g(x)>0\) を示せばよい。 \[ g'(x) = 1-\frac{1}{1+x} = \frac{(1+x)-1}{1+x} = \frac{x}{1+x} \] \(x>0\) のとき、分子 \(x>0\)、分母 \(1+x>0\) なので \(g'(x)>0\)。 よって \(g(x)\) は \(x>0\) の範囲で単調に増加する。 \[ g(0) = 0-\ln1 = 0-0 = 0 \] \(g(x)\) は \(x=0\) から単調に増加するので、\(x>0\) のとき \(g(x)>g(0)=0\)。 \(x>0\) のとき \(\ln(1+x) < x\)(証明終わり)
応6
接線と座標軸が作る三角形の面積の最小値

曲線 \(y=3-x^2\) 上の点 \((t,\ 3-t^2)\)(\(t>0\))における接線を引く。この接線と\(x\)軸・\(y\)軸で囲まれる三角形の面積を \(S(t)\) とするとき、\(S(t)\) を最小にする \(t\) の値と、そのときの面積の最小値を求めよ。

\(t=\)  面積の最小値
解説を見る
まず接線の方程式を求める。\(y'=-2x\) より、点 \((t,3-t^2)\) における接線の傾きは \(-2t\)。 \[ y = -2t(x-t)+(3-t^2) = -2tx+2t^2+3-t^2 = -2tx+t^2+3 \] 次に\(x\)軸・\(y\)軸との交点(切片)を求める。 \(x\)切片:\(y=0\) とおくと \(-2tx+t^2+3=0\) より \[ x=\frac{t^2+3}{2t} \] \(y\)切片:\(x=0\) を代入すると \[ y=t^2+3 \] \(t>0\) のとき、どちらの切片も正なので、原点とあわせて第1象限に三角形ができる。 三角形の面積を求める。 \[ S(t) = \frac12\cdot\frac{t^2+3}{2t}\cdot(t^2+3) = \frac{(t^2+3)^2}{4t} \] \(S(t)\) を \(t\) で微分して増減を調べる。商の微分公式を使うと \[ S'(t) = \frac{2(t^2+3)\cdot2t\cdot4t-(t^2+3)^2\cdot4}{(4t)^2} = \frac{4(t^2+3)\left\{4t^2-(t^2+3)\right\}}{16t^2} = \frac{(t^2+3)(3t^2-3)}{4t^2} = \frac{3(t^2+3)(t^2-1)}{4t^2} \] \(t>0\) のとき \(t^2+3>0,\ t^2>0\) は常に成り立つので、符号は \((t^2-1)\) だけで決まる。 \(0<t<1\) で \(S'(t)<0\)(減少)、\(t>1\) で \(S'(t)>0\)(増加)、\(t=1\) で \(S'(t)=0\)。 よって \(S(t)\) は \(t=1\) で最小値をとる。 \[ S(1) = \frac{(1+3)^2}{4\cdot1} = \frac{16}{4} \] \(t=1\) のとき最小値 \(S(1)=4\)
記述チャレンジ

答えだけでなく「なぜそうなるか」を文章と式で書く練習。模範解答と見比べて、書き方の型を身につけよう。

記1

\(A > B\) の形の不等式を証明するとき、なぜ \(g(x)=A-B\) とおいて \(g(x)\) の最小値を調べるという方針をとるのか。また、増減表を作っただけで終わらせず、最小値の値まで確認する必要があるのはなぜか。あわせて説明せよ。

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\(A\) と \(B\) の大小関係を直接比べようとしても、\(x\) の値によってどちらが大きいかがどう変化するかは見えにくい。そこで \(g(x)=A-B\) という1つの関数にまとめると、示したいことは「\(g(x)\) がつねに\(0\)より大きい(または\(0\)以上)」という、1つの関数の符号だけの問題に単純化できる。関数の符号を調べる道具として、これまで学んだ微分による増減の分析がそのまま使える。 ただし、増減表を作って「\(g(x)\)は減少してから増加する」までわかっても、それだけでは \(g(x)\) が \(0\) 以上かどうかはまだわからない。減少から増加に転じる底の位置(最小値をとる点)で、実際に \(g(x)\) の値を計算する必要がある。ここで示したいものが \(A\ge B\)(等号を許す不等式)であれば、その最小値が \(0\) 以上であることを確認すれば証明は完成する。しかし \(A>B\)(等号なしの不等式)を示したいときは、それだけでは不十分である。最小値がちょうど \(0\) になる場合、その最小値をとる点では \(g(x)=0\)、つまり \(A=B\) となってしまい、狭義の不等号は成り立たないからだ。そこで、その等号が成り立つ点を具体的に特定し、それが証明したい範囲(たとえば \(x\neq0\) など)からあらかじめ除かれていることまで確認して、初めて \(A>B\) の証明が完成する。 \(A-B\)の符号だけの問題に単純化するために\(g(x)=A-B\)とおく。増減表だけでは大小関係は確定せず、最小値を実際に計算する必要がある。\(A\ge B\)を示すなら最小値\(\ge0\)で足りるが、\(A>B\)(等号なし)を示すには、最小値\(>0\)を言うか、最小値が\(0\)ならその等号成立点を特定して証明したい範囲から除かれていることまで言い切って初めて証明が完成する。
記2

\(f(x)=x^3-3x^2\) について、方程式 \(f(x)=k\) の異なる実数解の個数を、\(k\) の値の範囲によって分類せよ。増減表を書いて示すこと。

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\[ f'(x) = 3x^2-6x = 3x(x-2) \] \(f'(x)=0\) より \(x=0,\ 2\)。増減表をつくる。
\(x\)\(\cdots\)0\(\cdots\)2\(\cdots\)
\(f'(x)\)+0−0+
\(f(x)\)↗極大0↘極小−4↗
\(f(0)=0\)(極大値)、\(f(2)=8-12=-4\)(極小値)。増減表より、グラフは「山(極大\(0\))→谷(極小\(-4\))」の形になる。横線 \(y=k\) を上下に動かして、交点の個数を数える。 極大値\(0\)より上(\(k>0\))、または極小値\(-4\)より下(\(k<-4\))では、山と谷をまたいで1回しか交わらない。 ちょうど極大値・極小値と一致するとき(\(k=0\) または \(k=-4\))は、山(谷)の頂点で接するように交わるので2個。 山と谷の間(\(-4<k<0\))では、山を横切る・谷底へ下りる・また上がる、で3回交わる。 \(k>0\) または \(k<-4\) のとき1個、\(k=0\) または \(k=-4\) のとき2個、\(-4<k<0\) のとき3個