STEP 1

方程式への応用:解の個数をグラフで判断する

文字 \(k\) を含む方程式 \(f(x) = k\) の実数解の個数を求めたいとき、いきなり式をいじるのではなく、\(y=f(x)\) のグラフと横線 \(y=k\) が何回交わるかを考えるのが最速のルート。前ページで求めた増減表・極大値・極小値がそのまま使える。

解の個数の考え方
\(f(x)=k\) の実数解の個数 = \(y=f(x)\) のグラフと \(y=k\)(横線)の交点の個数。
3次関数(山→谷の形)なら、極大値・極小値と \(k\) の大小関係で交点の数が変わる。
手順1 \(f'(x)=0\) を解いて増減表をつくり、極大値・極小値を求める
手順2 極大値・極小値の高さをグラフに図示する
手順3 横線 \(y=k\) を上下に動かして、交点の個数が変わる境目(極大値・極小値と一致するとき)を確認する

例題1 \(f(x)=x^3-3x+1\) について、方程式 \(f(x)=k\) の実数解の個数を、\(k\) の値によって分類せよ。

解答を見る
\(f'(x)=3x^2-3=3(x-1)(x+1)\) \(f'(x)=0\) より \(x=-1,\ 1\)。 増減表をつくると、\(x<-1\) で増加、\(-1<x<1\) で減少、\(x>1\) で増加。 \(f(-1)=-1+3+1=3\)(極大値)、\(f(1)=1-3+1=-1\)(極小値)。 グラフは「山(極大3)→谷(極小−1)」の形。横線 \(y=k\) を動かして交点の数を数える。 極大値3より上(\(k>3\))または極小値−1より下(\(k<-1\))では、山と谷をまたいで1回しか交わらない。 ちょうど極大値・極小値と一致するとき(\(k=3\) または \(k=-1\))は、山(谷)の頂点で接するように交わるので2個。 山と谷の間(\(-1<k<3\))では、山を横切る・谷底へ下りる・また上がる、で3回交わる。 \(k>3\) または \(k<-1\) のとき1個、\(k=3\) または \(k=-1\) のとき2個、\(-1<k<3\) のとき3個

例題2 例題1の \(f(x)=x^3-3x+1\) について、方程式 \(f(x)=3\) の異なる実数解の個数を求めよ。

解答を見る
例題1の分類より、\(k=3\) はちょうど極大値と一致する境界の値。 このとき解は \(x=-1\)(極大点で接するように交わる)と、谷を越えたあとの右側の増加部分でもう1回、の合計2個。 異なる実数解は2個
STEP 2

不等式の証明:差を微分して符号を調べる

「\(A > B\) を示せ」というタイプの不等式証明は、\(g(x)=A-B\) とおいて、\(g(x)\) の最小値が \(0\)(以上)になることを微分で示すのが定番の手順。増減表をかいて終わりではなく、「最小値 \(\ge 0\)」まで言い切るのがポイント。

例題3 \(x \neq 0\) のとき \(e^x > 1+x\) が成り立つことを証明せよ。

解答を見る
\(g(x) = e^x - 1 - x\) とおく。\(g(x) \ge 0\)(かつ \(x\neq0\)で等号なし)を示せばよい。 \[ g'(x) = e^x - 1 \] \(g'(x)=0\) となるのは \(e^x=1\) すなわち \(x=0\) のとき。 \(x<0\) のとき \(e^x<1\) なので \(g'(x)<0\)(減少)、\(x>0\) のとき \(e^x>1\) なので \(g'(x)>0\)(増加)。 よって \(g(x)\) は \(x=0\) で最小値をとる。 \[ g(0) = e^0-1-0 = 0 \] つまり \(g(x) \ge 0\) がすべての実数 \(x\) で成り立ち、等号は \(x=0\) のときだけ。 したがって \(x\neq0\) のとき \(g(x)>0\)、すなわち \(e^x > 1+x\)(\(x\neq0\)のとき、等号は\(x=0\)のときのみ成立)

例題4 \(x > 0\) のとき \(\ln x \le x-1\) が成り立つことを証明せよ。

解答を見る
\(g(x) = x-1-\ln x\)(\(x>0\))とおく。 \[ g'(x) = 1-\frac{1}{x} = \frac{x-1}{x} \] \(x>0\) のもとで、\(0<x<1\) のとき \(g'(x)<0\)(減少)、\(x>1\) のとき \(g'(x)>0\)(増加)、\(x=1\) で \(g'(x)=0\)。 よって \(g(x)\) は \(x=1\) で最小値をとる。 \[ g(1) = 1-1-\ln1 = 0-0 = 0 \] ゆえに \(x>0\) で \(g(x)\ge0\)、等号は \(x=1\) のときのみ。 \(\ln x \le x-1\)(\(x>0\)のとき、等号は\(x=1\)のときのみ成立)
STEP 3

速度・加速度(直線上・平面上の運動)

物体の位置が時刻 \(t\) の関数で表されるとき、位置を1回微分すると速度、もう1回微分すると加速度になる。「微分=変化の割合」という意味そのままの応用。

直線上の運動
位置 \(x=f(t)\) のとき 速度 \(v = \dfrac{dx}{dt} = f'(t)\)、加速度 \(a = \dfrac{dv}{dt} = f''(t)\)

平面上の運動
位置 \((x(t),\ y(t))\) のとき 速度ベクトルは \(\left(\dfrac{dx}{dt},\ \dfrac{dy}{dt}\right)\)、速さ(速度ベクトルの大きさ)は \(\sqrt{\left(\dfrac{dx}{dt}\right)^2+\left(\dfrac{dy}{dt}\right)^2}\)

例題5 直線上を運動する点の位置が \(x(t)=t^3-6t^2+9t\)(\(t\ge0\))で表されるとき、\(t=1\) における速度・加速度を求めよ。

解答を見る
\[ v(t) = x'(t) = 3t^2-12t+9 \] \[ a(t) = v'(t) = 6t-12 \] \(t=1\) を代入すると \(v(1)=3-12+9=0\)、\(a(1)=6-12=-6\)。 \(t=1\) のとき速度 \(0\)(一瞬止まる)、加速度 \(-6\)

例題6 平面上を運動する点Pの座標が \(x(t)=t^2,\ y(t)=2t\)(\(t\ge0\))で表されるとき、\(t=2\) における速度ベクトルとその大きさ(速さ)を求めよ。

解答を見る
\[ \frac{dx}{dt}=2t, \qquad \frac{dy}{dt}=2 \] \(t=2\) を代入すると \(\dfrac{dx}{dt}=4\)、\(\dfrac{dy}{dt}=2\)。速度ベクトルは \((4,\ 2)\)。 速さは \[ \sqrt{4^2+2^2} = \sqrt{16+4} = \sqrt{20} = 2\sqrt5 \] 速度ベクトル \((4,\ 2)\)、速さ \(2\sqrt5\)
STEP 4

近似式(接線を使った1次近似)

\(x=a\) の近くでは、曲線 \(y=f(x)\) は接線でほぼ置きかえられる。この考えを使うと、複雑な値を暗算に近い計算で見積もることができる。とくに \((1+x)^n \fallingdotseq 1+nx\)(\(x\) が0に近いとき)はよく使う。

1次近似の一般公式
\(x\) が \(a\) に近いとき \(f(x) \fallingdotseq f(a) + f'(a)(x-a)\)(右辺は \(x=a\) における接線の式そのもの)

\((1+x)^n\) の1次近似(\(x\) が0に近いとき)
\[ (1+x)^n \fallingdotseq 1+nx \]

この公式は \(f(x)=(1+x)^n\) に一般公式を \(a=0\) として当てはめると導ける。\(f(0)=1\)、\(f'(x)=n(1+x)^{n-1}\) より \(f'(0)=n\)。よって \(f(x)\fallingdotseq f(0)+f'(0)x=1+nx\)。

例題7 1次近似を用いて、\(\sqrt{102}\) の近似値を求めよ。

解答を見る
\(102=100(1+0.02)\) と変形する。 \[ \sqrt{102} = \sqrt{100(1+0.02)} = 10\sqrt{1+0.02} = 10(1+0.02)^{\frac12} \] \((1+x)^n\fallingdotseq1+nx\) に \(n=\dfrac12,\ x=0.02\) を代入すると \[ (1+0.02)^{\frac12} \fallingdotseq 1+\frac12\times0.02 = 1.01 \] \(\sqrt{102} \fallingdotseq 10\times1.01 = 10.1\)

例題8 1次近似を用いて、\((1.02)^5\) の近似値を求めよ。

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\((1+x)^n\fallingdotseq1+nx\) に \(n=5,\ x=0.02\) を代入する。 \[ (1.02)^5 \fallingdotseq 1+5\times0.02 = 1+0.1 \] \((1.02)^5 \fallingdotseq 1.1\)
注意 近似式はあくまで \(x\) が0に近いときだけ精度が良い。\(x\) が大きくなると誤差が大きくなるので、むやみに使わないこと。また \(\sqrt{}\)・\(\sqrt[3]{}\) の近似は、まず「きりのよい数×\((1+微小量)\)」の形に変形するのがコツ。
練習問題(全14問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。分数は「3/4」のように入力。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。

基本(1〜6)
1
解の個数・範囲の内側

\(f(x)=x^3-3x^2\) について、方程式 \(f(x)=-2\) の異なる実数解の個数を求めよ。

解の個数
解説を見る
\(f'(x)=3x^2-6x=3x(x-2)\) \(f'(x)=0\) より \(x=0,\ 2\)。 増減表より \(x<0\) で増加、\(0<x<2\) で減少、\(x>2\) で増加。 \(f(0)=0\)(極大値)、\(f(2)=8-12=-4\)(極小値)。 \(k=-2\) は極小値\(-4\)と極大値\(0\)の間(\(-4<-2<0\))にあるので、横線 \(y=-2\) は山→谷→また上昇の3か所で交わる。 異なる実数解は3個
2
解の個数・範囲の外側

\(f(x)=x^3-3x^2\) について、方程式 \(f(x)=1\) の異なる実数解の個数を求めよ。

解の個数
解説を見る
問題1と同じ関数(極大値0・極小値−4)を使う。 \(k=1\) は極大値0より大きい(\(k>0\))ので、横線 \(y=1\) は山の右側で1回しか交わらない(山と谷の高さの間には届かない位置)。 異なる実数解は1個
3
直線上の運動・基本

直線上を運動する点の位置が \(x(t)=t^3-4t^2+3t\)(\(t\ge0\))で表されるとき、\(t=1\) における速度・加速度を求めよ。

速度  加速度
解説を見る
\[ v(t)=x'(t)=3t^2-8t+3, \qquad a(t)=v'(t)=6t-8 \] \(t=1\) を代入すると \(v(1)=3-8+3=-2\)、\(a(1)=6-8=-2\)。 速度 \(-2\)、加速度 \(-2\)
4
直線上の運動・別の時刻

問題3と同じ \(x(t)=t^3-4t^2+3t\) について、\(t=3\) における速度・加速度を求めよ。

速度  加速度
解説を見る
\(v(t)=3t^2-8t+3\)、\(a(t)=6t-8\) に \(t=3\) を代入する。 \[ v(3) = 27-24+3=6, \qquad a(3)=18-8=10 \] 速度 \(6\)、加速度 \(10\)
5
近似式・(1+x)^nの基本形

1次近似 \((1+x)^n\fallingdotseq1+nx\) を用いて、\((1.01)^{10}\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(n=10,\ x=0.01\) を代入する。 \[ (1.01)^{10} \fallingdotseq 1+10\times0.01 = 1+0.1 \] \((1.01)^{10} \fallingdotseq 1.1\)
6
近似式・負の指数

1次近似 \((1+x)^n\fallingdotseq1+nx\) を用いて、\(\dfrac{1}{1.02}\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(\dfrac{1}{1.02}=(1+0.02)^{-1}\) とみて、\(n=-1,\ x=0.02\) を代入する。 \[ (1+0.02)^{-1} \fallingdotseq 1+(-1)\times0.02 = 1-0.02 \] \(\dfrac{1}{1.02} \fallingdotseq 0.98\)
標準(7〜11) ※どの考え方を使うかは自分で判定
7

問題1・2と同じ \(f(x)=x^3-3x^2\) について、方程式 \(f(x)=0\) の異なる実数解の個数を求めよ。

解の個数
解説を見る
\(k=0\) はちょうど極大値と一致する境界の値。 実際に解くと \(x^3-3x^2=0 \Leftrightarrow x^2(x-3)=0\) より \(x=0\)(重解)または \(x=3\)。 異なる \(x\) の値としては \(x=0\) と \(x=3\) の2個(\(x=0\)は極大点で山の頂上に横線が接するように交わるため、重なって1個分にしか数えない)。 異なる実数解は2個
8

平面上を運動する点Pの座標が \(x(t)=3t^2,\ y(t)=4t^2\)(\(t\ge0\))で表されるとき、\(t=1\) における速度ベクトルの成分と速さを求めよ。

\(v_x=\)  \(v_y=\)  速さ
解説を見る
\[ \frac{dx}{dt}=6t, \qquad \frac{dy}{dt}=8t \] \(t=1\) を代入すると \(v_x=6\)、\(v_y=8\)。 速さは \(\sqrt{6^2+8^2}=\sqrt{36+64}=\sqrt{100}\)。 \(v_x=6,\ v_y=8\)、速さ \(10\)
9

問題8と同じ \(x(t)=3t^2,\ y(t)=4t^2\) について、\(t=2\) における速度ベクトルの成分と速さを求めよ。

\(v_x=\)  \(v_y=\)  速さ
解説を見る
\(\dfrac{dx}{dt}=6t,\ \dfrac{dy}{dt}=8t\) に \(t=2\) を代入する。 \[ v_x=12, \qquad v_y=16 \] 速さは \(\sqrt{12^2+16^2}=\sqrt{144+256}=\sqrt{400}\)。 \(v_x=12,\ v_y=16\)、速さ \(20\)
10

1次近似を用いて、\(\sqrt{99}\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(99=100(1-0.01)\) と変形する。 \[ \sqrt{99}=10\sqrt{1-0.01}=10(1-0.01)^{\frac12} \] \(n=\dfrac12,\ x=-0.01\) を代入すると \[ (1-0.01)^{\frac12}\fallingdotseq1+\frac12\times(-0.01)=1-0.005=0.995 \] \(\sqrt{99}\fallingdotseq10\times0.995=9.95\)
11

1次近似を用いて、\(\sqrt[3]{1003}\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(1003=1000(1+0.003)\) と変形する。 \[ \sqrt[3]{1003}=10\sqrt[3]{1+0.003}=10(1+0.003)^{\frac13} \] \(n=\dfrac13,\ x=0.003\) を代入すると \[ (1+0.003)^{\frac13}\fallingdotseq1+\frac13\times0.003=1+0.001=1.001 \] \(\sqrt[3]{1003}\fallingdotseq10\times1.001=10.01\)
挑戦(12〜14)
12
解の個数から逆にaの範囲を求める

\(g(x)=x^3-6x^2+9x\) について、方程式 \(g(x)=a\) が異なる3つの実数解をもつような \(a\) の範囲を求めよ。(下限より大きく上限より小さい、と入力)

\(< a <\)
解説を見る
\(g'(x)=3x^2-12x+9=3(x-1)(x-3)\) \(g'(x)=0\) より \(x=1,\ 3\)。 増減表より \(x<1\) で増加、\(1<x<3\) で減少、\(x>3\) で増加。 \(g(1)=1-6+9=4\)(極大値)、\(g(3)=27-54+27=0\)(極小値)。 異なる3つの実数解をもつのは、横線 \(y=a\) が極大値と極小値の間を通るとき(境界の等号を含むと接して2個になるため含まない)。 \(0 < a < 4\)
13
加速度が0になる時刻

直線上を運動する点の位置が \(x(t)=t^3-6t^2+9t\)(\(t\ge0\))で表されるとき、加速度が0になる時刻 \(t\) と、そのときの速度を求めよ。

\(t=\)  そのときの速度
解説を見る
\[ v(t)=x'(t)=3t^2-12t+9, \qquad a(t)=v'(t)=6t-12 \] \(a(t)=0\) を解くと \(6t-12=0\) より \(t=2\)。 \(t=2\) のときの速度は \(v(2)=3\times4-24+9=12-24+9\)。 \(t=2\) で加速度0、そのときの速度は \(-3\)
14
一般の1次近似((1+x)^n の形でない場合)

\(f(x)=x^3\) とする。1次近似 \(f(x)\fallingdotseq f(a)+f'(a)(x-a)\) を \(a=2\) として用い、\((2.01)^3\) の近似値を求めよ。

近似値
解説を見る
\(f(x)=x^3\)、\(f'(x)=3x^2\)。\(a=2\) とすると \(f(2)=8\)、\(f'(2)=3\times4=12\)。 \(x=2.01\) は \(a=2\) に近いので、一般の1次近似公式を使う。 \[ f(2.01) \fallingdotseq f(2)+f'(2)(2.01-2) = 8+12\times0.01 \] \((2.01)^3 \fallingdotseq 8+0.12=8.12\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。平均値の定理の入り口と、不等式証明の応用に挑戦しよう。

応1
平均値の定理・入り口

関数 \(f(x)=x^2\) について、区間 \([1,\ 3]\) で平均値の定理を用いると、\(\dfrac{f(3)-f(1)}{3-1}=f'(c)\) を満たす \(c\)(\(1<c<3\))がただ1つ存在する。この \(c\) の値を求めよ。

\(c=\)
解説を見る
平均値の定理は「\(f(x)\)が区間\([a,b]\)で連続・微分可能なら、\(\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a}=f'(c)\)(\(a<c<b\))を満たす\(c\)が少なくとも1つ存在する」という定理。 まず左辺(平均変化率)を計算する。 \[ \frac{f(3)-f(1)}{3-1} = \frac{9-1}{2} = 4 \] 次に \(f'(x)=2x\) なので、\(f'(c)=4\) を解く。 \[ 2c=4 \] \(c=2\) は区間 \(1<c<3\) の中にあるので条件を満たす。 \(c=2\)
応2
平均値の定理・cが根号を含む

関数 \(f(x)=x^3\) について、区間 \([0,\ 2]\) で平均値の定理を用いると \(\dfrac{f(2)-f(0)}{2-0}=f'(c)\) を満たす \(c\)(\(0<c<2\))が存在する。この \(c\) の値を求めよ。

\(c=\)
解説を見る
平均変化率を計算する。 \[ \frac{f(2)-f(0)}{2-0} = \frac{8-0}{2} = 4 \] \(f'(x)=3x^2\) なので、\(f'(c)=4\) を解く。 \[ 3c^2=4 \quad\Leftrightarrow\quad c^2=\frac43 \] \(0<c<2\) より \(c>0\) なので正の解を選ぶ。 \[ c = \sqrt{\frac43} = \frac{2}{\sqrt3} = \frac{2\sqrt3}{3} \] \(\dfrac{2\sqrt3}{3}\approx1.15\) は区間 \(0<c<2\) の中にある。 \(c=\dfrac{2\sqrt3}{3}\)
応3
不等式証明の応用(三角関数)

\(x>0\) のとき \(\sin x < x\) が成り立つことを証明せよ。

解答を見る
\(g(x)=x-\sin x\) とおく。\(g(x)>0\)(\(x>0\))を示せばよい。 \[ g'(x) = 1-\cos x \] \(\cos x \le 1\) は常に成り立つので、\(g'(x)=1-\cos x \ge 0\) がすべての実数 \(x\) で成り立つ。 等号が成り立つのは \(\cos x=1\)、つまり \(x=2n\pi\)(\(n\)は整数)のときだけで、それ以外では \(g'(x)>0\)。 等号が成り立つ点が孤立している(連続した区間ではない)ので、\(g(x)\) は実数全体で単調に増加する。 \(g(0)=0-\sin0=0\) なので、\(x>0\) のとき \(g(x)>g(0)=0\)。 \(x>0\) のとき \(\sin x < x\)(証明終わり)
応4
不等式証明の応用(STEP2の結果を利用)

\(x\ge0\) のとき \(e^x \ge 1+x+\dfrac{x^2}{2}\) が成り立つことを証明せよ。(STEP2で示した \(e^x\ge1+x\) を利用してよい)

解答を見る
\(h(x)=e^x-1-x-\dfrac{x^2}{2}\)(\(x\ge0\))とおく。\(h(x)\ge0\) を示せばよい。 \[ h'(x) = e^x-1-x \] STEP2の例題3で示したとおり、すべての実数 \(x\) について \(e^x\ge1+x\)、すなわち \(e^x-1-x\ge0\) が成り立つ(等号は \(x=0\) のときのみ)。 つまり \(h'(x)=e^x-1-x\ge0\) が \(x\ge0\) で成り立ち、等号は \(x=0\) のときだけ。 したがって \(h(x)\) は \(x\ge0\) で単調に増加(\(x=0\)以外は狭義増加)する。 \[ h(0) = e^0-1-0-0 = 0 \] ゆえに \(x\ge0\) のとき \(h(x)\ge h(0)=0\)、すなわち \(x\ge0\) のとき \(e^x \ge 1+x+\dfrac{x^2}{2}\)(等号は\(x=0\)のときのみ成立、証明終わり)
応5
不等式証明の応用(対数)

\(x>0\) のとき \(\ln(1+x) < x\) が成り立つことを証明せよ。

解答を見る
\(g(x)=x-\ln(1+x)\)(\(x>-1\) で定義)とおく。\(x>0\) で \(g(x)>0\) を示せばよい。 \[ g'(x) = 1-\frac{1}{1+x} = \frac{(1+x)-1}{1+x} = \frac{x}{1+x} \] \(x>0\) のとき、分子 \(x>0\)、分母 \(1+x>0\) なので \(g'(x)>0\)。 よって \(g(x)\) は \(x>0\) の範囲で単調に増加する。 \[ g(0) = 0-\ln1 = 0-0 = 0 \] \(g(x)\) は \(x=0\) から単調に増加するので、\(x>0\) のとき \(g(x)>g(0)=0\)。 \(x>0\) のとき \(\ln(1+x) < x\)(証明終わり)