逆・裏・対偶の関係
命題「\(p \Rightarrow q\)」(\(p\)ならば\(q\))が与えられたとき、仮定と結論の順番や否定を組み替えると、3つの新しい命題ができる。それぞれ呼び方が決まっているので、まず名前と作り方を整理しよう。
\(q \Rightarrow p\)
(仮定と結論を入れ替える)
\(\lnot p \Rightarrow \lnot q\)
(仮定も結論もそのまま否定する)
\(\lnot q \Rightarrow \lnot p\)
(入れ替えてから否定する)
具体例で確認してみよう。
例題 命題「\(x=2 \Rightarrow x^2=4\)」について、逆・裏・対偶を作り、それぞれの真偽を調べよ。
解答を見る
対偶を利用した証明
「元の命題と対偶は真偽が一致する」という性質は、証明にそのまま使える。元の命題を直接証明するのが難しいときは、対偶を証明すればよい(対偶が真だと分かれば、元の命題も真だと言える)。とくに「〜は偶数」「〜は倍数」のような否定しにくい条件が結論にあるとき、対偶をとると扱いやすい形になることが多い。
例題 \(n\)を整数とする。「\(n^2\)が偶数ならば\(n\)は偶数である」を証明せよ。
解答を見る
背理法
結論が「〜は存在しない」「〜は無理数である」のように否定形の命題は、対偶を作っても結局否定形のままで扱いにくいことが多い。そこで使うのが背理法だ。「結論が成り立たないと仮定すると、矛盾が起きる。だから結論は成り立つ」という証明方法で、手順は次の3つ。
例題 \(\sqrt{2}\)は無理数であることを証明せよ。
解答を見る
直接証明・対偶・背理法の使い分け
3つの証明方法は、どれか1つが常に正解というわけではない。命題の形を見て、いちばん証明しやすい方法を選ぶのがコツだ。
仮定から式変形や計算で、結論までまっすぐ導ける場合。いちばん自然な方法なので、まずはこれができないか考える。
結論(や仮定)に「〜でない」を作ると、具体的な形(\(n=2k+1\)など)に書きやすくなる場合。「偶数・奇数」「倍数」がからむ命題でよく使う。
結論がもともと「〜は存在しない」「〜は無理数」のように否定形・限定的な場合。対偶を作っても扱いにくいときの最終手段として使う。
答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。真偽は「真」または「偽」と入力しよう。
証明問題(11〜15)は入力欄がないので、自分で証明を書いてから「解説を見る」で確認しよう。
命題\(p \Rightarrow q\)の逆・裏・対偶のうち、必ず元の命題と真偽が一致するものはどれか。
解説を見る
命題「自然数\(n\)について、\(n\)が4の倍数ならば\(n\)は2の倍数である」の逆の真偽を答えよ。また、その反例を(自然数の中でいちばん小さいもの)1つ答えよ。
解説を見る
命題「自然数\(n\)について、\(n\)が9の倍数ならば\(n\)は3の倍数である」の逆の真偽を答えよ。また、いちばん小さい反例を1つ答えよ。
解説を見る
命題「実数\(x\)について、\(x=3\)ならば\(x^2=9\)である」の逆の真偽を答えよ。また、負の数の反例を1つ答えよ。
解説を見る
命題「実数\(x\)について、\(x=0\)ならば\(x^2=0\)である」の逆の真偽を答えよ。
解説を見る
命題「整数\(n\)について、\(n\)が偶数ならば\(n^2\)は偶数である」の逆の真偽を答えよ。(STEP2の証明で確認した事実を思い出そう)
解説を見る
命題「実数\(x\)について、\(x>3\)ならば\(x>0\)である」の逆の真偽を答えよ。また、1桁の自然数の中でいちばん小さい反例を1つ答えよ。
解説を見る
命題「四角形ABCDについて、ABCDが正方形ならばABCDは長方形である」の逆の真偽を答えよ。
解説を見る
命題「実数\(x\)について、\(x^2=1\)ならば\(x=1\)である」の対偶の真偽を答えよ。(元の命題自体の真偽から考えよう)
解説を見る
命題「整数\(n\)について、\(n^2\)が奇数ならば\(n\)は奇数である」の裏(\(\lnot p \Rightarrow \lnot q\)の形)の真偽を答えよ。
解説を見る
\(n\)を整数とする。「\(n^2\)が奇数ならば\(n\)は奇数である」を証明せよ。
解答を見る
\(n\)を整数とする。「\(n^2\)が3の倍数ならば\(n\)は3の倍数である」を証明せよ。
解答を見る
実数\(a,\ b\)について、「\(a+b\)が無理数ならば、\(a\)と\(b\)の少なくとも一方は無理数である」を証明せよ。
解答を見る
自然数の中に、最大のものは存在しないことを証明せよ。
解答を見る
すべての実数\(x\)について、\(x^2-4x+5>0\)が成り立つことを証明せよ。
解答を見る
ここから先はPDF限定の腕試し。背理法を使いこなして、入試の基礎レベルに挑戦しよう。
\(\sqrt{3}\)は無理数であることを証明せよ。(練習問題12で証明した「\(n^2\)が3の倍数ならば\(n\)は3の倍数である」を使ってよい)
解答を見る
\(a\)を有理数、\(b\)を無理数とするとき、\(a+b\)は無理数であることを証明せよ。
解答を見る
命題「実数\(x,\ y\)がともに無理数ならば、\(x+y\)は無理数である」の真偽を答えよ。また、真偽の判断に使える反例として、\(x+y\)の値を1つ答えよ。
解説を見る
命題「実数\(x\)が無理数、実数\(y\)が有理数ならば、\(xy\)は無理数である」の真偽を答えよ。また、反例として使える\(y\)の値を1つ答えよ。
解説を見る
\(\sqrt{2}+\sqrt{3}\)は無理数であることを証明せよ。(\(\sqrt2\)が無理数であることは証明済みとしてよい)