この範囲の全体像

数Bは「数列」「統計的な推測」という、見た目にはまったく違う2つの章からなる科目である。前者は規則にしたがって並ぶ数をどう式にするかを学び、後者は確率をデータ全体の性質として扱う視点へと発展させる。しかしこの2章は独立した単元の寄せ集めではなく、片方が身につけた技術をもう片方がそのまま使うという、強い依存関係でつながっている。

最大のつながりはΣ(シグマ)記号である。数列の章でΣ\(k\)、Σ\(k^2\)、Σ\(c\)という3つの基本公式を身につけるのは、単に数列の和を求めるためだけではない。統計的な推測の章で確率変数の期待値を定義する式\(E(X)=\sum x_ip_i\)は、それ自体がΣの計算そのものである。たとえばさいころの目の2乗の期待値を求める場面では、Σ\(k^2=\dfrac{1}{6}n(n+1)(2n+1)\)という数列の公式に\(n=6\)を代入するだけで答えが出る。数列の章でΣの技術を先に固めておくからこそ、統計的な推測の章では「確率の意味」そのものに集中でき、計算で立ち止まらずに済む。

2つ目のつながりは「n個の独立な試行の和」という構造である。統計的な推測の章で学ぶ二項分布の期待値の公式\(E(X)=np\)は、天下り的な公式として覚えるものではない。1回ごとの試行結果を表す確率変数\(X_1,\ X_2,\ \ldots,\ X_n\)(それぞれ0か1の値をとる)を用意し、\(X=X_1+X_2+\cdots+X_n\)という「n個の確率変数の和」として捉え直すと、これは数列の章で学んだ「同じ値\(c\)をn個足す」というΣ\(c=nc\)の公式とまったく同じ発想の応用であることが見えてくる。規則的に並んだものをn個まとめて扱う、という数列の章の基本姿勢が、形を変えて統計的な推測の章の土台に流れ込んでいる。

3つ目のつながりは、一見遠く見える論証の型にある。数列の章の最後に学ぶ数学的帰納法は「\(n=k\)で成り立つと仮定して、\(n=k+1\)でも成り立つことを示す」という手順で無限個の場合を証明する。統計的な推測の章の最後に学ぶ仮説検定は「帰無仮説(正しいかどうかを検証する対象として立てる仮説)\(H_0\)が正しいと仮定して、実際のデータがその仮定と矛盾するかどうかを確かめる」という手順で結論を出す。数式の中身はまったく異なるが、「まず仮定する→その仮定のもとで何が起きるかを調べる→矛盾や一致を確認して結論を出す」という論理の骨組みは、驚くほど似た形をしている。

この総復習では、章をまたいだ融合問題(まとめテストの26・27・32・35・39・40番)を通して、これらのつながりを実際の計算で確認していこう。

章まとめへのリンク一覧

まず各章の要点整理・まとめテストで、章ごとの土台を仕上げておこう。下のリンクから各章のまとめページに移動できる。

  1. 数列 まとめ ― 等差数列・等比数列の一般項と和、Σの計算と階差数列、漸化式の解法選び、数学的帰納法の型までの全5ページを総復習する。
  2. 統計的な推測 まとめ ― 確率変数の期待値・分散、二項分布と正規分布の使い分け、推定と仮説検定の型までの全3ページを総復習する。

要点整理 「Σ記号」は数列と統計をつなぐ共通言語

数列の章でくり返し使ったΣの基本公式は、丸暗記の道具ではなく、この範囲全体で通用する「量をまとめて数える」ための言語である。統計的な推測の章に入っても、この言語はそのまま通じる。

Σの基本公式(数列の章の道具箱)
\(\displaystyle\sum_{k=1}^{n} k = \dfrac{1}{2}n(n+1)\)、 \(\displaystyle\sum_{k=1}^{n} k^2 = \dfrac{1}{6}n(n+1)(2n+1)\)、 \(\displaystyle\sum_{k=1}^{n} c = nc\)
数列の章でのΣの使い方
等差数列の和、いろいろな数列の和、階差数列から一般項を求める場面で、上の3公式を組み合わせて計算する。
統計的な推測の章でのΣの使い方
期待値の定義式\(E(X)=\sum x_ip_i\)、分散の定義式\(V(X)=\sum(x_i-m)^2p_i\)は、どちらも「値×確率」をΣでまとめて足す計算そのもの。確率分布表がある時点で、実はΣの計算問題に変わっている。
具体例で確かめる さいころを1回投げたときの出た目\(X\)について、\(X^2\)の期待値\(E(X^2)\)を求めてみよう。\(E(X^2)=\displaystyle\sum_{k=1}^{6}k^2\times\dfrac{1}{6}\)であり、Σの中身\(\displaystyle\sum_{k=1}^{6}k^2\)はまさに数列の章のΣ\(k^2\)公式そのもの。\(n=6\)を代入すると\(\dfrac{1}{6}\times6\times7\times13=91\)なので\(E(X^2)=\dfrac{91}{6}\)。公式を1から導き直す必要はなく、数列の章の結果をそのまま部品として使えばよい。

要点整理 「n個の独立な試行の和」という構造

統計的な推測の章でいちばん最初に驚かされる公式が、二項分布の期待値\(E(X)=np\)である。この公式がなぜ成り立つのかを数列の発想でたどり直すと、天下り的な暗記から抜け出せる。

二項分布の期待値の導出(数列的に読み直す) 成功確率\(p\)の試行をn回くり返すとき、\(i\)回目が成功なら\(1\)、失敗なら\(0\)となる確率変数を\(X_i\)とすると、成功回数\(X\)は\(X=X_1+X_2+\cdots+X_n\)というn個の確率変数の和で表せる。1回分の期待値は\(E(X_i)=p\)(どの\(i\)でも同じ値)なので \[E(X)=E(X_1)+E(X_2)+\cdots+E(X_n)=\underbrace{p+p+\cdots+p}_{n\text{個}}\] これはΣ\(c=nc\)の公式で「同じ値をn個足す」計算そのもの。よって\(E(X)=np\)となる。
等差数列の和(数列の章)
各項が公差\(d\)ずつ同じ量だけ増えていく数列を、逆順に並べて足すことで\(n\)組ぶんまとめて計算する。項は変化するが「\(n\)個をまとめて処理する」発想が核。
二項分布の期待値(統計の章)
\(n\)個の確率変数\(X_1,\ldots,X_n\)は、値そのものは0か1に変動するが、期待値はどれも同じ\(p\)で変化しないので、\(E(X)=\sum E(X_i)\)がΣ\(c=nc\)の最も単純な形になる。「\(n\)個をまとめて処理する」発想は同じでも、足す中身が(変数ではなく)一定の期待値である分だけ計算はさらに単純になる。
分散には要注意 期待値の公式\(E(X+Y)=E(X)+E(Y)\)は独立かどうかに関わらずいつでも成り立つが、分散の公式\(V(X+Y)=V(X)+V(Y)\)は\(X,Y\)が独立のときにしか使えない。二項分布の分散\(V(X)=np(1-p)\)が成り立つのは、n回の試行がすべて独立だから。「n個の和」という形が同じでも、独立性の確認を省略してはいけない。

要点整理 「仮定してから確かめる」論理 — 数学的帰納法と仮説検定

数列の章の最後と、統計的な推測の章の最後は、扱う内容はまったく別物だが、論証の「型」が驚くほどよく似ている。どちらも、まず仮定を立ててから、その仮定のもとで何が起きるかを調べる、という2段構えで結論を出す。

数学的帰納法(数列の章)
(i) \(n=1\)のとき成り立つことを示す
(ii) \(n=k\)で成り立つと仮定して、\(n=k+1\)でも成り立つことを示す
→ (i)と(ii)がともに示せたので、すべての自然数で成り立つと結論できる。
仮説検定(統計の章)
(i) 帰無仮説\(H_0\)(例:\(\mu=\mu_0\))を立てる
(ii) \(H_0\)が正しいと仮定して、実際に観測されたデータがどれくらい起こりにくいかを標準化した値\(z\)で調べる
→ 棄却域に入れば、\(H_0\)は誤りだったと結論できる(棄却域に入らなければ、誤りとは言えないだけで「正しい」とまでは結論しない)。
違いにも意味がある 数学的帰納法は、仮定のもとで計算した結果が\(n=k+1\)の式と完全に一致することを示せば証明が完成する(例外なく成り立つ)。仮説検定は、仮定のもとで計算した\(z\)の値が棄却域という確率的な境界線(\(|z|>1.96\)など)に入るかどうかで判断する(100%の確実さではなく、5%の誤りの可能性を許容した上での判断)。数学の証明が「例外なし」を目指すのに対し、統計の検定は「多くの場合に正しい判断」を目指す、という目的の違いが、この境界線の有無に表れている。

要点整理 この範囲の考え方の使い分け早見表

問題文を読んだとき、まずどちらの章の技術を使うべきかを見極めることが、融合問題を解く第一歩になる。

「規則性を式にしたい」「何番目」「何項までの和」
数列の章を疑う。等差・等比・Σ・階差・漸化式・数学的帰納法のどれに当てはまるかを判断する。
「確率」「期待値」「分布」「標本」「推定」「検定」
統計的な推測の章を疑う。確率変数の基本公式・二項分布と正規分布・推定と仮説検定のどれに当てはまるかを判断する。
両方のキーワードが同時に出てきたら融合問題のサイン 「確率分布の確率がkに比例する」ならΣ\(k\)×確率変数の定義、「n回の独立試行の和の期待値」ならΣ\(c=nc\)×二項分布、というように、数列の章の計算技術を統計的な推測の章の定義にそのまま当てはめる問題がこの範囲の融合問題の典型である。まとめテストの26・27・32・35・39・40番は、そうした融合問題を集めてある。
この範囲に共通する学び方 数列の章も統計的な推測の章も、共通する学び方は「具体的な小さい例で実際に計算する→数えて・確かめて一致を確認する→一般の式につなげる→その公式が役立つ理由を言葉で説明できるようにする」という4段階である。まとめテストの記述チャレンジでも、この型に沿って答えを組み立てよう。
まとめテスト(標準)

この範囲全体を横断する総合演習、全40問。目標時間は60分。答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。分数は「3/4」、根号は「√5」または「sqrt5」のように入力。検定の結論は「棄却できる」または「棄却できない」で入力しよう。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。

標準正規分布表(抜粋) \(p(z) = P(0 \le Z \le z)\)
\(z\) 1.0 2.0 3.0
\(p(z)\) 0.3413 0.4772 0.4987

このテストの正規分布の問題は、すべてこの3つの\(z\)の値(またはその負の側)だけで解ける。

基本(1〜20)
1
等差数列・一般項

数列 \(5,\ 12,\ 19,\ 26,\ \ldots\) は等差数列である。公差 \(d\) と、一般項を \(a_n=pn+q\) の形で表したときの \(p,\ q\) を求めよ。

\(d=\)  \(p=\)  \(q=\)
解説を見る
隣り合う項の差より \(d=12-5=7\)。 一般項は \(a_n=5+(n-1)\times7=7n-2\)。 \(d=7,\ p=7,\ q=-2\)
2
等差数列・特定項(公差が負)

初項10、公差\(-4\)の等差数列の第12項を求めよ。

\(a_{12}=\)
解説を見る
\(a_n=10+(n-1)\times(-4)\) \(a_{12}=10+11\times(-4)=10-44=-34\) \(a_{12}=-34\)
3
等差数列・和

初項5、公差6の等差数列について、初項から第20項までの和 \(S_{20}\) を求めよ。

\(S_{20}=\)
解説を見る
\(a_n=5+(n-1)\times6=6n-1\) \(a_{20}=6\times20-1=119\) \(S_{20}=\dfrac{20(a_1+a_{20})}{2}=\dfrac{20(5+119)}{2}=10\times124=1240\) \(S_{20}=1240\)
4
等比数列・特定項

初項3、公比2の等比数列の第6項を求めよ。

\(a_6=\)
解説を見る
一般項は \(a_n=3\cdot2^{\,n-1}\)。 \(a_6=3\times2^5=3\times32=96\) \(a_6=96\)
5
等比数列・和(公比が負)

初項4、公比\(-3\)の等比数列について、初項から第4項までの和 \(S_4\) を求めよ。

\(S_4=\)
解説を見る
\(S_4=\dfrac{4\left\{(-3)^4-1\right\}}{-3-1}=\dfrac{4\times80}{-4}=-80\) 検算:\(4-12+36-108=-80\) \(S_4=-80\)
6
Σの基本公式

\(\displaystyle\sum_{k=1}^{7} k\) の値を求めよ。

値
解説を見る
\(\displaystyle\sum_{k=1}^{7} k = \dfrac{1}{2}\cdot7\cdot8 = 28\) 28
7
Σの基本公式(k²)

\(\displaystyle\sum_{k=1}^{6} k^2\) の値を求めよ。

値
解説を見る
\(\displaystyle\sum_{k=1}^{6} k^2 = \dfrac{1}{6}\cdot6\cdot7\cdot13 = 91\) 91
8
Σの計算(2項に分ける)

\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5} (2k+3)\) の値を求めよ。

値
解説を見る
\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}(2k+3) = 2\sum_{k=1}^{5}k+\sum_{k=1}^{5}3 = 2\times15+15 = 45\) 検算:\(5+7+9+11+13=45\) 45
9
階差数列

数列 \(\{a_n\}\) は \(a_1=3\)、階差数列 \(b_n=2n+1\)(\(b_n=a_{n+1}-a_n\))を満たす。\(a_5\) を求めよ。

\(a_5=\)
解説を見る
\(\displaystyle a_5=a_1+\sum_{k=1}^{4}b_k=3+\sum_{k=1}^{4}(2k+1)=3+(2\times10+4)=3+24=27\) 検算(1歩ずつ):\(a_1=3\)、\(a_2=3+3=6\)(\(b_1=3\))、\(a_3=6+5=11\)(\(b_2=5\))、\(a_4=11+7=18\)(\(b_3=7\))、\(a_5=18+9=27\)(\(b_4=9\))。 \(a_5=27\)
10
漸化式(等差型)

\(a_1=6,\ a_{n+1}=a_n+5\) の一般項を \(a_n=pn+q\) の形で表すとき、\(p,\ q\) を求めよ。

\(p=\)  \(q=\)
解説を見る
等差型なので \(a_n=a_1+(n-1)\times5=6+5n-5=5n+1\)。 \(p=5,\ q=1\)
11
期待値の基本

1個のさいころを1回投げ、出た目が偶数なら10点、奇数なら0点を得るとする。得点を \(X\) とするとき、期待値 \(E(X)\) を求めよ。

\(E(X)=\)
解説を見る
偶数(2,4,6)が出る確率は \(\dfrac{3}{6}=\dfrac{1}{2}\)。よって \(X=10,0\) がそれぞれ確率 \(\dfrac{1}{2},\dfrac{1}{2}\)。 \(E(X) = 10\times\dfrac{1}{2}+0\times\dfrac{1}{2} = 5\) \(E(X)=5\)
12
分散の基本(問11の続き)

問11の \(X\) について、分散 \(V(X)\) を求めよ。

\(V(X)=\)
解説を見る
\(E(X)=5\)(問11より)。 \(E(X^2) = 10^2\times\dfrac{1}{2}+0^2\times\dfrac{1}{2} = 50\) \(V(X) = E(X^2)-\{E(X)\}^2 = 50-5^2 = 50-25 = 25\) \(V(X)=25\)
13
aX+bの公式

確率変数 \(X\) が \(E(X)=8\)、\(V(X)=5\) を満たすとき、\(Y=3X-2\) の期待値 \(E(Y)\) と分散 \(V(Y)\) を求めよ。

\(E(Y)=\)  \(V(Y)=\)
解説を見る
公式にそのまま当てはめる。 \(E(Y) = E(3X-2) = 3E(X)-2 = 3\times8-2 = 22\) \(V(Y) = V(3X-2) = 3^2V(X) = 9\times5 = 45\) \(E(Y)=22\)、\(V(Y)=45\)
14
独立な和の公式

独立な確率変数 \(X,\ Y\) が \(E(X)=6\)、\(E(Y)=9\)、\(V(X)=4\)、\(V(Y)=7\) を満たすとき、\(S=X+Y\) の期待値 \(E(S)\) と分散 \(V(S)\) を求めよ。

\(E(S)=\)  \(V(S)=\)
解説を見る
期待値は独立でなくても常に成り立つ公式を使う。 \(E(S) = E(X)+E(Y) = 6+9 = 15\) 分散は \(X,\ Y\) が独立なので、そのままたし算できる。 \(V(S) = V(X)+V(Y) = 4+7 = 11\) \(E(S)=15\)、\(V(S)=11\)
15
二項分布の期待値

成功確率 \(\dfrac{1}{4}\) の試行を独立に48回くり返す。成功した回数を \(X\) とするとき、期待値 \(E(X)\) を求めよ。

\(E(X)=\)
解説を見る
\(X \sim B\!\left(48,\ \dfrac{1}{4}\right)\) \(E(X) = np = 48\times\dfrac{1}{4} = 12\) \(E(X)=12\)
16
二項分布の分散・標準偏差(問15の続き)

問15の \(X\)(\(B\!\left(48,\dfrac{1}{4}\right)\))について、分散 \(V(X)\) と標準偏差 \(\sigma(X)\) を求めよ。

\(V(X)=\)  \(\sigma(X)=\)
解説を見る
\(V(X) = np(1-p) = 48\times\dfrac{1}{4}\times\dfrac{3}{4} = 9\) \(\sigma(X) = \sqrt{9} = 3\) \(V(X)=9\)、\(\sigma(X)=3\)
17
標準化の基本

\(X \sim N(70, 6^2)\) のとき、\(X=82\) を標準化した値 \(Z\) を求めよ。

\(Z=\)
解説を見る
\(Z = \dfrac{X-\mu}{\sigma} = \dfrac{82-70}{6} = \dfrac{12}{6} = 2\) \(Z=2\)
18
正規分布表の基本の読み方(問17の続き)

問17の \(X \sim N(70, 6^2)\) について、\(P(70 \le X \le 82)\) を求めよ。

\(P(70 \le X \le 82)=\)
解説を見る
問17より \(Z=2.0\)。表より \(p(2.0)=0.4772\)。平均70から片側だけの範囲なので、そのまま表の値が答え。 \(P(70 \le X \le 82) = 0.4772\)
19
正規分布表・両側対称パターン

\(X \sim N(70, 6^2)\) のとき、\(P(58 \le X \le 82)\) を求めよ。

\(P(58 \le X \le 82)=\)
解説を見る
左端 \(Z_1 = \dfrac{58-70}{6} = -2.0\)、右端 \(Z_2 = \dfrac{82-70}{6} = 2.0\)。平均70を中心に左右対称な範囲なので \(P(58 \le X \le 82) = 2\,p(2.0) = 2\times0.4772 = 0.9544\) \(P(58 \le X \le 82) = 0.9544\)
20
母平均の95%信頼区間

母標準偏差20の母集団から、大きさ100の標本を抽出したところ、標本平均が150であった。母平均の95%信頼区間を求めよ。

下限  上限
解説を見る
標本平均の標準偏差 \(\dfrac{20}{\sqrt{100}} = \dfrac{20}{10} = 2\) 誤差の範囲 \(1.96\times2 = 3.92\) \(146.08 \le \mu \le 153.92\)
標準(21〜34)
21
等差数列・2条件から和の最大

ある等差数列で、第3項が17、第8項が\(-3\)であるとき、初項から第 \(n\) 項までの和が最大になるときの \(n\) と、その最大値を求めよ。

\(n=\)  最大値
解説を見る
公差は \(d=\dfrac{a_8-a_3}{8-3}=\dfrac{-3-17}{5}=-4\)。 初項は \(a_1=a_3-2d=17-2\times(-4)=17+8=25\)。 \(a_n=25+(n-1)\times(-4)=29-4n\) \(a_n\ge0\)を解くと\(29-4n\ge0\)より\(n\le7.25\)。\(n\)は自然数なので\(n=7\)(\(a_7=29-28=1\)は正、\(a_8=29-32=-3\)は負で、与えられた\(a_8=-3\)とも一致する)。 \(S_7=\dfrac{7(a_1+a_7)}{2}=\dfrac{7(25+1)}{2}=7\times13=91\) \(n=7\)のとき最大値\(91\)
22
Snからanを求める(n≧2の場合分け)

数列 \(\{a_n\}\) の初項から第 \(n\) 項までの和が \(S_n=2n^2+3n+4\) で表されるとき、\(a_1\) を求めよ。また \(n\ge2\) のときの一般項を \(a_n=pn+q\) の形で表し、\(p,\ q\) を求めよ(この式が \(n=1\) でも成り立つかどうかも確かめること)。

\(a_1=\)  \(p=\)  \(q=\)
解説を見る
\(a_1=S_1=2\times1^2+3\times1+4=9\) \(n\ge2\)のとき\(a_n=S_n-S_{n-1}\)を計算する。 \(S_{n-1}=2(n-1)^2+3(n-1)+4=2n^2-4n+2+3n-3+4=2n^2-n+3\) \(a_n=(2n^2+3n+4)-(2n^2-n+3)=4n+1\)(\(n\ge2\)) この式に\(n=1\)を代入すると\(4\times1+1=5\)となるが、実際の\(a_1=9\)とは一致しない。つまりこの\(a_n=4n+1\)は\(n\ge2\)でしか使えず、\(a_1\)は別に求めた値をそのまま使う必要がある。 \(a_1=9\)、\(n\ge2\)のとき\(a_n=4n+1\)(\(p=4,\ q=1\)、この式はn=1では成り立たない)
23
漸化式(pan+q型・特性方程式)

\(a_1=5,\ a_{n+1}=4a_n-9\) について、特性方程式の解 \(\alpha\) と \(a_4\) を求めよ。

\(\alpha=\)  \(a_4=\)
解説を見る
\(\alpha=4\alpha-9\) より \(-3\alpha=-9,\ \alpha=3\)。 \(a_n-3=(a_1-3)4^{\,n-1}=2\cdot4^{\,n-1}\) より \(a_n=2\cdot4^{\,n-1}+3\)。 検算(1歩ずつ):\(a_1=5\)、\(a_2=4\times5-9=11\)、\(a_3=4\times11-9=35\)、\(a_4=4\times35-9=131\)。 \(\alpha=3,\ a_4=131\)
24
数学的帰納法・等式(Σとの融合)

等式 \(\displaystyle\sum_{k=1}^{n} k(k+1)=\dfrac{n(n+1)(n+2)}{3}\) を数学的帰納法で証明する。\(n=1\) のとき左辺・右辺の値、また \(n=5\) のときの右辺の値を求めよ。

n=1の左辺  n=1の右辺  n=5の右辺
解説を見る
(i) \(n=1\):左辺\(=1\times2=2\)、右辺\(=\dfrac{1\times2\times3}{3}=2\)。一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\)で成り立つと仮定:\(\displaystyle\sum_{j=1}^{k}j(j+1)=\dfrac{k(k+1)(k+2)}{3}\)。両辺に次の項\((k+1)(k+2)\)を加えると \[\sum_{j=1}^{k+1}j(j+1)=\dfrac{k(k+1)(k+2)}{3}+(k+1)(k+2)\] 右辺を\((k+1)(k+2)\)でくくると \[=(k+1)(k+2)\left(\dfrac{k}{3}+1\right)=(k+1)(k+2)\times\dfrac{k+3}{3}=\dfrac{(k+1)(k+2)(k+3)}{3}\] これは\(n=k+1\)の場合の右辺と一致する。 (i)(ii)より すべての自然数nで成り立つ(n=5の右辺は\(\dfrac{5\times6\times7}{3}=70\)、検算:\(1\times2+2\times3+3\times4+4\times5+5\times6=2+6+12+20+30=70\))
25
部分分数分解(となり合う項が打ち消し合う型)

\(\dfrac{1}{(2k-1)(2k+1)}=\dfrac{1}{2}\left(\dfrac{1}{2k-1}-\dfrac{1}{2k+1}\right)\) を用いて \(\displaystyle\sum_{k=1}^{n} \dfrac{1}{(2k-1)(2k+1)}\) を計算すると \(\dfrac{n}{2n+\text{ア}}\) の形になる。アの値と、\(n=6\) のときの値を求めよ。

ア=  n=6のときの値
解説を見る
与えられた分解式を使ってΣを書き並べる。 \(\displaystyle\sum_{k=1}^{n} \dfrac{1}{(2k-1)(2k+1)} = \dfrac{1}{2}\sum_{k=1}^{n}\left(\dfrac{1}{2k-1}-\dfrac{1}{2k+1}\right)\) \(= \dfrac{1}{2}\left\{\left(\dfrac{1}{1}-\dfrac{1}{3}\right)+\left(\dfrac{1}{3}-\dfrac{1}{5}\right)+\cdots+\left(\dfrac{1}{2n-1}-\dfrac{1}{2n+1}\right)\right\}\) 真ん中が打ち消し合い、最初の\(\dfrac{1}{1}\)と最後の\(-\dfrac{1}{2n+1}\)だけが残る。 \(= \dfrac{1}{2}\left(1-\dfrac{1}{2n+1}\right) = \dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{2n}{2n+1} = \dfrac{n}{2n+1}\) \(n=6\)を代入:\(\dfrac{6}{2\times6+1}=\dfrac{6}{13}\) 検算(\(n=2\)):与式は\(\dfrac{1}{1\times3}+\dfrac{1}{3\times5}=\dfrac{1}{3}+\dfrac{1}{15}=\dfrac{5+1}{15}=\dfrac{6}{15}=\dfrac{2}{5}\)。公式に\(n=2\)を代入すると\(\dfrac{2}{5}\)で一致。 \(\displaystyle\sum_{k=1}^{n} \dfrac{1}{(2k-1)(2k+1)}=\dfrac{n}{2n+1}\)、\(n=6\)のとき\(\dfrac{6}{13}\)
26
融合:確率分布とΣkの公式

確率変数 \(X\) は \(1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 5\) の値をとり、確率は \(P(X=k)=ck\)(\(k=1,2,3,4,5\)、\(c\)は定数)で与えられる。確率の総和が1であることを使って定数 \(c\) を求めよ。また期待値 \(E(X)\) を求めよ。

\(c=\)  \(E(X)=\)
解説を見る
確率の総和が1になる条件より \(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}ck=c\sum_{k=1}^{5}k=c\times15=1\) (Σkの公式を使った。ここが数列の章の技術がそのまま使われる場面) よって\(c=\dfrac{1}{15}\)。 期待値は定義どおりΣで計算する。 \(\displaystyle E(X)=\sum_{k=1}^{5}k\times ck=c\sum_{k=1}^{5}k^2=\dfrac{1}{15}\times55=\dfrac{55}{15}=\dfrac{11}{3}\) (ここではΣk²の公式\(\dfrac{1}{6}\times5\times6\times11=55\)を使った) \(c=\dfrac{1}{15}\)、\(E(X)=\dfrac{11}{3}\)
27
融合:独立な和とΣc=ncの公式

硬貨を8回投げるとき、表の出る回数を \(X\) とする。\(i\) 回目の試行が表なら1、裏なら0となる確率変数を \(X_i\) とし、\(X=X_1+X_2+\cdots+X_8\) と表す。\(E(X_i)\) の値と、Σの考え方(すべて同じ値をn個足す)を用いて \(E(X)\) を求めよ。

\(E(X_i)=\)  \(E(X)=\)
解説を見る
\(X_i\)は確率\(\dfrac{1}{2}\)で1、確率\(\dfrac{1}{2}\)で0をとるので \(E(X_i)=1\times\dfrac{1}{2}+0\times\dfrac{1}{2}=\dfrac{1}{2}\)(\(i=1,\ldots,8\)、どの\(i\)でも同じ値) \(\displaystyle E(X)=\sum_{i=1}^{8}E(X_i)=\underbrace{\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{2}+\cdots+\dfrac{1}{2}}_{8\text{個}}=8\times\dfrac{1}{2}=4\) (これはΣ\(c=nc\)の公式そのものである) 二項分布の公式\(E(X)=np\)でも確認すると、\(X\sim B(8,\ 1/2)\)より\(E(X)=8\times\dfrac{1}{2}=4\)で一致する。 \(E(X_i)=\dfrac{1}{2}\)、\(E(X)=4\)
28
正規分布表・平均から片側ずつ足すパターン

\(X \sim N(60, 8^2)\) のとき、\(P(52 \le X \le 84)\) を求めよ。

\(P(52 \le X \le 84)=\)
解説を見る
左端 \(Z_1 = \dfrac{52-60}{8} = -1.0\)、右端 \(Z_2 = \dfrac{84-60}{8} = 3.0\)。平均60をはさんで左右にzの値が違う範囲なので、片側ずつ求めてたし算する。 \(P(52 \le X \le 84) = p(1.0)+p(3.0) = 0.3413+0.4987 = 0.8400\) \(P(52 \le X \le 84) = 0.8400\)
29
二項分布の正規近似・外側から内側を引くパターン

成功確率0.5の試行を独立に256回くり返す。成功した回数を \(X\) とする。\(X\) を正規分布で近似して、\(P(104 \le X \le 120)\) を求めよ。

\(P(104 \le X \le 120)=\)
解説を見る
\(X \sim B(256,\ 0.5)\) なので \(\mu = E(X) = 256\times0.5 = 128\) \(V(X) = 256\times0.5\times0.5 = 64\)、\(\sigma = \sqrt{64} = 8\) \(Z_1 = \dfrac{104-128}{8} = -3.0\)、\(Z_2 = \dfrac{120-128}{8} = -1.0\) 両端とも平均128より左側(同じ側)なので、外側から内側を引く。 \(P(104 \le X \le 120) \approx p(3.0)-p(1.0) = 0.4987-0.3413 = 0.1574\) \(P(104 \le X \le 120) \approx 0.1574\)
30
母比率の95%信頼区間

400人にアンケートを行ったところ、200人がある提案に賛成と回答した。賛成率(母比率)の95%信頼区間を求めよ。

下限  上限
解説を見る
標本比率 \(\hat{p} = \dfrac{200}{400} = 0.5\) 標本比率の標準偏差 \(\sqrt{\dfrac{0.5\times0.5}{400}} = \sqrt{0.000625} = 0.025\) 誤差の範囲 \(1.96\times0.025 = 0.049\) \(0.451 \le p \le 0.549\)
31
仮説検定・両側検定

母標準偏差15の母集団について、帰無仮説 \(H_0: \mu = 80\) を有意水準5%で両側検定する。大きさ225の標本の標本平均が83であったとき、\(z\) の値と結論を求めよ。

\(z=\)  結論
解説を見る
\(z = \dfrac{83-80}{15/\sqrt{225}} = \dfrac{3}{1} = 3\) \(|z|=3 > 1.96\) なので棄却域に入る。 \(z=3\)、帰無仮説を棄却できる
32
融合:期待値の計算とΣk²の公式

1個のさいころを1回投げ、出た目を \(X\) とする。\(Y=X^2\) とするとき、期待値 \(E(Y)\) をΣの公式を用いて求めよ。

\(E(Y)=\)
解説を見る
\(X\)は\(1\)から\(6\)までの目をそれぞれ確率\(\dfrac{1}{6}\)でとるので \(\displaystyle E(Y)=E(X^2)=\sum_{k=1}^{6}k^2\times\dfrac{1}{6}=\dfrac{1}{6}\sum_{k=1}^{6}k^2\) Σk²の公式(数列の章)を使うと\(\displaystyle\sum_{k=1}^{6}k^2=\dfrac{1}{6}\times6\times7\times13=91\)なので \(E(Y)=\dfrac{91}{6}\) \(E(Y)=\dfrac{91}{6}\)
33
信頼区間の誤差から必要な標本数を求める

母標準偏差が20と分かっている母集団について、信頼度95%の信頼区間の誤差(\(1.96\sigma/\sqrt{n}\))を2以下にしたい。必要な標本の大きさの最小値を求めよ(小数点以下切り上げ)。

最小のn
解説を見る
誤差の条件は \(1.96\times\dfrac{20}{\sqrt{n}} \le 2\) 両辺を整理すると \(\sqrt{n} \ge \dfrac{1.96\times20}{2} = \dfrac{39.2}{2} = 19.6\) 両辺を2乗して \(n \ge 19.6^2 = 384.16\) \(n\)は整数なので切り上げて \(n = 385\)
34
漸化式との融合(推測してから帰納法で証明)

\(a_1=2,\ a_{n+1}=3a_n-2\) で定められる数列 \(\{a_n\}\) について、一般項を \(a_n=A\cdot3^{\,n-1}+C\) の形に推測したとき、\(A,\ C\) の値を求めよ。また \(a_6\) の値を求めよ。

\(A=\)  \(C=\)  \(a_6=\)
解説を見る
項を計算する。\(a_1=2,\ a_2=3\times2-2=4,\ a_3=3\times4-2=10,\ a_4=3\times10-2=28,\ a_5=3\times28-2=82,\ a_6=3\times82-2=244\)。 それぞれから\(1\)を引くと\(1,3,9,27,81,243\)となり、初項1、公比3の等比数列に見える。よって\(a_n-1=1\cdot3^{\,n-1}\)、すなわち 推測:\(a_n=3^{\,n-1}+1\)(A=1, C=1) 数学的帰納法で証明する。(i) \(n=1\):\(3^0+1=2\)。\(a_1=2\)と一致するので成り立つ。 (ii) \(n=k\)で成り立つと仮定:\(a_k=3^{\,k-1}+1\)。漸化式に代入すると \(a_{k+1}=3a_k-2=3(3^{\,k-1}+1)-2=3^{\,k}+3-2=3^{\,k}+1=3^{\,(k+1)-1}+1\) これは推測した式で\(n\)を\(k+1\)に置き換えた式そのものである。 (i)(ii)より すべての自然数nで\(a_n=3^{\,n-1}+1\)が成り立つ(a6=244)
発展(35〜40)
35
融合:n個の試行の和の期待値・分散

1個のさいころを \(n\) 回投げ、出た目の合計を \(S_n\) とする。1回分の出た目を確率変数 \(X\) とすると \(E(X)=\dfrac{7}{2}\)、\(V(X)=\dfrac{35}{12}\) であることが知られている。和の期待値の公式 \(E(X+Y)=E(X)+E(Y)\) と、各回が独立であることを用いて、\(E(S_n)\)、\(V(S_n)\) を \(n\) の式で表せ。また \(n=90\) のときのそれぞれの値を求めよ。

\(E(S_{90})=\)  \(V(S_{90})=\)
解説を見る
\(S_n=X_1+X_2+\cdots+X_n\)(\(X_i\)はi回目に出た目、どれも同じ分布)と考える。 期待値はどの回も同じ値なので、Σc=ncの公式がそのまま使える。 \(\displaystyle E(S_n)=\sum_{i=1}^{n}E(X_i)=n\times\dfrac{7}{2}=\dfrac{7n}{2}\) 各回のさいころ投げは独立なので、分散もそのままたし算できる。 \(\displaystyle V(S_n)=\sum_{i=1}^{n}V(X_i)=n\times\dfrac{35}{12}=\dfrac{35n}{12}\) \(n=90\)を代入する。 \(E(S_{90})=\dfrac{7\times90}{2}=\dfrac{630}{2}=315\) \(V(S_{90})=\dfrac{35\times90}{12}=\dfrac{3150}{12}=262.5\) \(E(S_n)=\dfrac{7n}{2}\)、\(V(S_n)=\dfrac{35n}{12}\)(\(n=90\)のとき\(E(S_{90})=315\)、\(V(S_{90})=262.5\))
36
漸化式・おきかえ型(右辺に\(2^n\)が付く)

\(a_1=4,\ a_{n+1}=2a_n+3\cdot2^{\,n}\) で定められる数列 \(\{a_n\}\) について、\(a_3\) と \(a_5\) を求めよ。

\(a_3=\)  \(a_5=\)
解説を見る
両辺を\(2^{\,n+1}\)で割り\(b_n=\dfrac{a_n}{2^n}\)とおくと \(\dfrac{a_{n+1}}{2^{n+1}}=\dfrac{a_n}{2^n}+\dfrac{3}{2}\) すなわち \(b_{n+1}=b_n+\dfrac{3}{2}\) これは公差\(\dfrac{3}{2}\)の等差数列。\(b_1=\dfrac{a_1}{2}=\dfrac{4}{2}=2\)なので \(b_n=2+(n-1)\times\dfrac{3}{2}=\dfrac{3n+1}{2}\) \(a_n=2^n\,b_n=2^{\,n-1}(3n+1)\) 検算(1歩ずつ):\(a_1=4\)、\(a_2=2\times4+3\times2=14\)(公式も\(2^1\times7=14\))、\(a_3=2\times14+3\times4=40\)(公式も\(2^2\times10=40\))、\(a_4=2\times40+3\times8=104\)(公式も\(2^3\times13=104\))、\(a_5=2\times104+3\times16=256\)(公式も\(2^4\times16=256\))。 \(a_n=2^{\,n-1}(3n+1)\)、\(a_3=40,\ a_5=256\)
37
推定・検定の総合(不偏分散→標本平均の標準偏差→信頼区間→検定)

ある工場の1日の生産個数について、大きさ16の標本をとったところ、標本平均が505、不偏分散 \(u^2=400\) であった。この \(u\) を母標準偏差の代わりに用いて、標本平均の標準偏差 \(\dfrac{u}{\sqrt{n}}\) の値と母平均の95%信頼区間を求めよ。さらに、帰無仮説 \(H_0:\mu=500\) を有意水準5%で両側検定し、\(z\) の値と結論を求めよ。

\(\dfrac{u}{\sqrt{n}}\)の値  信頼区間の下限  上限
\(z=\)  結論
解説を見る
\(u=\sqrt{400}=20\)。標本平均の標準偏差は\(\dfrac{u}{\sqrt{n}}=\dfrac{20}{\sqrt{16}}=\dfrac{20}{4}=5\)。 信頼区間 誤差の範囲 \(1.96\times5=9.8\) \(505-9.8=495.2\)、\(505+9.8=514.8\) 仮説検定 \(z\)の値は標本平均の標準偏差をそのまま使って \(z=\dfrac{505-500}{5}=\dfrac{5}{5}=1\) \(|z|=1<1.96\)なので棄却域に入らない(帰無仮説の値\(\mu_0=500\)は、上で求めた信頼区間\([495.2,\ 514.8]\)の中にあることとも一致する)。誤りとは言えないが、これだけで\(H_0\)が正しいとまでは結論しない。 標本平均の標準偏差\(5\)、信頼区間\(495.2\le\mu\le514.8\)、\(z=1\)、帰無仮説を棄却できない
38
いろいろな数列の和(等差×等比型のΣ)

数列 \(\{a_n\}\) は \(a_1=1\)、\(a_{n+1}=a_n+(2n-1)\cdot3^{\,n-1}\) を満たす。\(a_4\) を求めよ。また一般項が \(a_n=2+(n-2)\cdot3^{\,n-1}\) と表せることを用いて \(a_6\) を求めよ。

\(a_4=\)  \(a_6=\)
解説を見る
階差 \(b_n=(2n-1)\cdot3^{\,n-1}\) を1歩ずつ足して\(a_4\)まで計算する。 \(b_1=1\times1=1,\ b_2=3\times3=9,\ b_3=5\times9=45\) \(a_1=1,\ a_2=1+1=2,\ a_3=2+9=11,\ a_4=11+45=56\) 一般項\(a_n=2+(n-2)\cdot3^{\,n-1}\)で確かめる。\(n=4\):\(2+2\times27=2+54=56\)(一致)。 \(n=6\)を代入:\(a_6=2+4\times3^5=2+4\times243=2+972=974\) 検算(続けて計算):\(b_4=7\times27=189\)より\(a_5=56+189=245\)、\(b_5=9\times81=729\)より\(a_6=245+729=974\)(一致)。 \(a_4=56,\ a_6=974\)
39
融合:独立な和の公式をn個の同じ分布に拡張

2種類の独立なゲームがある。ゲームAの獲得ポイントは期待値6・分散8、ゲームBの獲得ポイントは期待値9・分散5(AとBは互いに独立)。両方のゲームに1回ずつ挑戦したときの合計ポイントを \(T\) とするとき \(E(T),\ V(T)\) を求めよ。またゲームAだけに独立に3回挑戦したときの合計ポイントを \(U\) とするとき \(E(U),\ V(U)\) を求めよ。

\(E(T)=\)  \(V(T)=\)  \(E(U)=\)  \(V(U)=\)
解説を見る
\(T=A+B\)(AとBは独立) \(E(T)=E(A)+E(B)=6+9=15\) \(V(T)=V(A)+V(B)=8+5=13\) \(U=A_1+A_2+A_3\)(3回とも同じ分布、互いに独立) \(E(U)=E(A_1)+E(A_2)+E(A_3)=6+6+6=18\)(Σc=ncの発想) \(V(U)=V(A_1)+V(A_2)+V(A_3)=8+8+8=24\)(3回とも独立だからこそ、そのままたし算できる) \(E(T)=15,\ V(T)=13\)、\(E(U)=18,\ V(U)=24\)
40
融合:どの値も同じ確率でとる分布の期待値・分散をΣk,Σk²から導く(章の総仕上げ)

確率変数 \(X\) は \(1\) から \(n\) までの整数値を、それぞれ確率 \(\dfrac{1}{n}\) で等しくとる。Σkの公式・Σk²の公式を用いて \(E(X)\)、\(V(X)\) を \(n\) の式で表せ。また \(n=20\) のときのそれぞれの値を求めよ。

\(E(X)\ (n=20)=\)  \(V(X)\ (n=20)=\)
解説を見る
期待値をΣkの公式で表す。 \(\displaystyle E(X)=\sum_{k=1}^{n}k\times\dfrac{1}{n}=\dfrac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}k=\dfrac{1}{n}\times\dfrac{n(n+1)}{2}=\dfrac{n+1}{2}\) \(E(X^2)\)をΣk²の公式で表す。 \(\displaystyle E(X^2)=\sum_{k=1}^{n}k^2\times\dfrac{1}{n}=\dfrac{1}{n}\times\dfrac{n(n+1)(2n+1)}{6}=\dfrac{(n+1)(2n+1)}{6}\) 分散は定義どおり計算する。 \(V(X)=E(X^2)-\{E(X)\}^2=\dfrac{(n+1)(2n+1)}{6}-\left(\dfrac{n+1}{2}\right)^2\) \(=(n+1)\left\{\dfrac{2n+1}{6}-\dfrac{n+1}{4}\right\}=(n+1)\times\dfrac{2(2n+1)-3(n+1)}{12}=(n+1)\times\dfrac{n-1}{12}=\dfrac{n^2-1}{12}\) \(n=20\)を代入する。 \(E(X)=\dfrac{20+1}{2}=\dfrac{21}{2}=10.5\) \(V(X)=\dfrac{20^2-1}{12}=\dfrac{399}{12}=\dfrac{133}{4}=33.25\) \(E(X)=\dfrac{n+1}{2}\)、\(V(X)=\dfrac{n^2-1}{12}\)(\(n=20\)のとき\(E(X)=\dfrac{21}{2}=10.5\)、\(V(X)=\dfrac{133}{4}=33.25\))
記述チャレンジ

答えだけでなく「なぜそうなるか」を文章と式で書く練習。模範解答と見比べて、書き方の型を身につけよう。

記1

まとめテストの問26では、確率変数 \(X\)(\(1,2,3,4,5\) の値をとる)が \(P(X=k)=ck\) という、確率が一様ではない分布に従っていた。この問題で定数\(c\)や期待値\(E(X)\)を求めるのに使ったΣkの公式・Σk²の公式が、さいころのように確率が全部同じ場合だけでなく、確率が\(k\)に比例するような一様でない場合にもそのまま使えるのはなぜか、問26の実際の数値を使って説明せよ。

模範解答を見る
数列の章で学ぶΣkの公式\(\displaystyle\sum_{k=1}^{n}k=\dfrac{1}{2}n(n+1)\)やΣk²の公式は、足し合わせる中身が「\(k\)そのもの」や「\(k^2\)」であることだけを使っており、\(k\)が何を表しているかにはよらない。だから、確率 \(p_k\) が \(k\) に比例している(\(p_k=ck\) のように定数 \(c\) を外にくくり出せる)場合には、残った \(\sum k\) や \(\sum k^2\) の部分にそのまま数列の章の公式が使える。逆に確率がばらばらの値のときは \(c\) を外に出せないので、この手は使えず1項ずつ足すことになる。 問26で確認する。確率の総和が1になる条件は\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}ck=c\sum_{k=1}^{5}k=1\)であり、ここで\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k=\dfrac{1}{2}\times5\times6=15\)というΣkの公式をそのまま使うと\(c\times15=1\)より\(c=\dfrac{1}{15}\)が求まる。さいころのように確率が\(\dfrac{1}{6}\)で一定なら\(c\)を求める必要すらないが、確率が\(k\)に比例して変わる今回のような場合でも、Σkの公式さえ知っていれば同じ手順で\(c\)を特定できる。 続けて期待値も\(\displaystyle E(X)=\sum_{k=1}^{5}k\times ck=c\sum_{k=1}^{5}k^2\)と、Σk²の形に持ち込める。Σk²の公式より\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k^2=\dfrac{1}{6}\times5\times6\times11=55\)なので\(E(X)=\dfrac{1}{15}\times55=\dfrac{11}{3}\)となる。確率が一様かどうかに関わらず、\(k\)や\(k^2\)を足し集める部分にはいつも数列の章のΣ公式がそのまま使えて、確率の重みは公式の外に定数\(c\)としてくくり出せばよい、というのがこの融合の仕組みである。 確率が一様でなくても、Σの中身が\(k\)や\(k^2\)である限り数列の章のΣ公式はそのまま使える。問26では\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k=15\)からc=1/15を、\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k^2=55\)からE(X)=11/3を求められることがその証拠である。
記2

まとめテストの問34(漸化式\(a_{n+1}=3a_n-2\)を数学的帰納法で証明する問題)と問31(帰無仮説\(H_0:\mu=80\)を検定する問題)は、扱う内容はまったく異なるが、論証の「型」に共通点がある。それぞれで実際に何を仮定し、何を計算し、どんな基準で結論を出しているかを、2問の実際の数値を挙げながら対比して説明せよ。

模範解答を見る
問34の数学的帰納法は、次の手順で\(a_n=3^{\,n-1}+1\)という推測を証明する。(i) \(n=1\)で直接確かめる:\(3^{0}+1=2\)は\(a_1=2\)と一致する。(ii) \(n=k\)で成り立つと仮定する:\(a_k=3^{\,k-1}+1\)。この仮定を漸化式に代入して計算すると\(a_{k+1}=3a_k-2=3(3^{\,k-1}+1)-2=3^{\,k}+1\)となり、これは推測の式で\(n\)を\(k+1\)に置き換えた式とぴったり一致する。一致が確認できたので、すべての自然数\(n\)で\(a_n=3^{\,n-1}+1\)が成り立つと結論できる。 問31の仮説検定も、同じ3段階で結論を出す。(i) 帰無仮説\(H_0:\mu=80\)を仮定する。(ii) この仮定のもとで\(z\)の値を計算すると\(z=\dfrac{83-80}{15/\sqrt{225}}=3\)となる。この\(z=3\)を、あらかじめ決めておいた基準\(|z|>1.96\)と照らし合わせると、\(|z|=3>1.96\)なので棄却域に入っている。「\(H_0\)(\(\mu=80\))が正しいなら、これほど大きい\(z\)が観測される確率はとても小さいはずなのに、実際に観測された」ので、\(H_0\)の仮定自体が誤りだったと判断し、\(H_0\)を棄却する。 2問を並べると、どちらも「仮定する((i)を確かめる/\(H_0\)を立てる)→仮定のもとで実際に計算する(\(a_{k+1}=3^{\,k}+1\)を導く/\(z=3\)を求める)→計算結果を基準と照らして判断する(式が一致するか/\(|z|\)が1.96を超えるか)→結論を出す」という同じ骨組みを持っている。違いは基準の厳しさにある。問34は\(a_{k+1}\)の式が\(n=k+1\)の推測式と1文字も違わず完全に一致するかどうかで判断するので、例外を一切許さない100%の証明になる。問31は\(z=3\)が棄却域という確率的な境界線(1.96)を超えたかどうかで判断するので、5%の確率で判断を誤る可能性を最初から織り込んだ判断になる。 問34は「a6=244まで実際に計算し、a_{k+1}=3^k+1が推測式とぴったり一致する」ことで証明が完成する100%確実な論証、問31は「z=3が|z|>1.96という境界を超えた」ことで帰無仮説を棄却する、5%の誤りを許容した確率的な論証である。どちらも仮定→計算→基準との照合→結論、という同じ順序で進む点が共通している。
共通テスト形式チャレンジ

大問1 目標時間 12分/配点 20点

太郎さんの通う高校の吹奏楽部では、新入部員数の予測モデルを考えている。1年目の新入部員数は30人であった。先生の説明によると、ある年の新入部員数\(a_n\)(人)から翌年の新入部員数\(a_{n+1}\)(人)は、\(a_{n+1}=\dfrac{1}{2}a_n+20\) という式で予測できるという。この\(a_n\)は人数の目安を表す予測値であり、小数のまま扱ってよい。次の会話を読んで、あとの問いに答えよ。

先生「この式を漸化式とみて、特性方程式を使うと一般項が求められるよ。」
太郎「特性方程式は\(\alpha=\dfrac{1}{2}\alpha+20\)を解けばいいんですね。」
(1)

特性方程式 \(\alpha=\dfrac{1}{2}\alpha+20\) を解くと、\(\alpha=\boxed{\text{アイ}}\) である。これは、年数が十分に経ったときにこの新入部員数が近づいていく値を表している。

アイ
解説を見る
\(\alpha=\dfrac{1}{2}\alpha+20\) \(\dfrac{1}{2}\alpha=20\) \(\alpha=40\) \(\alpha=40\)
(2)

もとの漸化式と(1)の特性方程式を辺々引くことで、一般項は \(a_n=\boxed{\text{ウエ}}-\boxed{\text{オカ}}\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n-1}\) と表せる。ウエ、オカの値を求めよ。

ウエ オカ
解説を見る
もとの漸化式\(a_{n+1}=\dfrac{1}{2}a_n+20\)と特性方程式\(\alpha=\dfrac{1}{2}\alpha+20\)(\(\alpha=40\))を辺々引くと \(a_{n+1}-40=\dfrac{1}{2}(a_n-40)\) 数列\(\{a_n-40\}\)は公比\(\dfrac{1}{2}\)の等比数列で、初項は\(a_1-40=30-40=-10\)。よって \(a_n-40=-10\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n-1}\) \(a_n=40-10\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n-1}\) 検算:\(n=1\)のとき\(40-10\times1=30\)(条件と一致)、\(n=2\)のとき\(40-10\times\dfrac{1}{2}=40-5=35\)。実際に\(a_2=\dfrac{1}{2}\times30+20=15+20=35\)(一致)。 \(a_n=40-10\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n-1}\)
(3)

(2)の結果を用いて \(n=4\) と \(n=5\) のときの \(a_n\) をそれぞれ計算することで、新入部員数がはじめて39人を超えるのは \(\boxed{\text{キ}}\) 年目であることがわかる。

キ
解説を見る
(2)の\(a_n=40-10\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n-1}\)に代入して比べる。 \(n=4\):\(\left(\dfrac{1}{2}\right)^3=\dfrac{1}{8}\)、\(a_4=40-\dfrac{10}{8}=40-1.25=38.75\)(まだ39人を超えていない) \(n=5\):\(\left(\dfrac{1}{2}\right)^4=\dfrac{1}{16}\)、\(a_5=40-\dfrac{10}{16}=40-0.625=39.375\)(はじめて39人を超える) 5年目

大問2 目標時間 12分/配点 20点

花子さんのクラスでは、文化祭の射的コーナーの景品準備を検討している。1回の射的で的に命中する確率はおよそ0.4と見込まれており、1人のお客さんが独立に150回挑戦できるとする。先生と花子さんは、命中回数の散らばり方から必要な景品数を考えている。

先生「150回のうち、命中した回数をXとしよう。それぞれの回は独立で、命中する確率はいつも0.4とみなせるね。」
花子「じゃあXは二項分布に従いますね。まず平均と分散を求めてみます。」
(1)

\(X\sim B(150,\ 0.4)\) であるとして、期待値 \(E(X)=\boxed{\text{アイ}}\)、分散 \(V(X)=\boxed{\text{ウエ}}\) を求めよ。

アイ ウエ
解説を見る
二項分布の公式に代入する。 \(E(X) = np = 150\times0.4 = 60\) \(V(X) = np(1-p) = 150\times0.4\times0.6 = 36\) \(E(X)=60\)、\(V(X)=36\)
(2)

先生「Xを正規分布で近似して、命中回数が48回から72回までにおさまる確率を調べてみよう。」

(1)の結果より\(\sigma=\sqrt{V(X)}=6\)である。正規近似を用いてこの確率をパーセントで求めると \(\boxed{\text{オカ.キク}}\)%である。

オカ.キク
解説を見る
\(Z_1=\dfrac{48-60}{6}=-2.0\)、\(Z_2=\dfrac{72-60}{6}=2.0\)。平均60を中心に左右対称な範囲なので \(P(48\le X\le72)\approx2\,p(2.0)=2\times0.4772=0.9544\) パーセントに直すと\(95.44\)%。 \(95.44\)%
(3)

先生「実際に150回試したお客さんの記録を見たら、命中回数がちょうど(1)の期待値と同じ60回だったよ。(2)で求めた95.44%は、平均\(\pm2\sigma\)の範囲に入る確率だったね。今度は同じ考え方を\(\pm1.96\sigma\)の範囲にあてはめて、命中率の母比率\(p\)の95%信頼区間を求めてみよう。」

標本比率 \(\hat p=\dfrac{60}{150}=0.4\) を用いると、標本比率の標準偏差は \(\dfrac{\boxed{\text{ケ}}}{\boxed{\text{コサ}}}\)(既約分数で答えよ)であり、母比率の95%信頼区間は \(0.\boxed{\text{シスセソ}} \le p \le 0.\boxed{\text{タチツテ}}\) である。

ケ コサ シスセソ タチツテ
解説を見る
標本比率の標準偏差 \(\sqrt{\dfrac{\hat p(1-\hat p)}{n}}=\sqrt{\dfrac{0.4\times0.6}{150}}=\sqrt{\dfrac{0.24}{150}}=\sqrt{0.0016}=0.04=\dfrac{1}{25}\) 誤差の範囲 \(1.96\times0.04=0.0784\) \(0.4-0.0784=0.3216\)、\(0.4+0.0784=0.4784\) 標本比率の標準偏差\(\dfrac{1}{25}\ (=0.04)\)、\(0.3216 \le p \le 0.4784\)

大問3 目標時間 11分/配点 20点

花子さんのクラスでは、文化祭の福引きの景品構成を考えている。1等から5等まであり、\(k\)等のくじは\(k\)本ずつ用意する(1等は1本、2等は2本、…、5等は5本)。\(k\)等が当たったときの賞金は\((6-k)\times100\)円とする(1等は500円、5等は100円)。次の会話を読んで、あとの問いに答えよ。

先生「まずは、くじの総本数から求めてみよう。」
太郎「1等1本、2等2本、…と足していけばいいので、Σkの公式が使えますね。」
(1)

くじの総本数を、Σkの公式を用いて求めよ。総本数は \(\boxed{\text{アイ}}\) 本である。

アイ
解説を見る
\(k\)等が\(k\)本なので、総本数は\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k=\dfrac{1}{2}\times5\times6=15\)(本) \(15\)本
(2)

花子「くじを1本引いたときの賞金を確率変数\(X\)とすると、\(k\)等が当たる確率は\(\dfrac{k}{15}\)ですね。期待値を求めるには\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k(6-k)\)の値が必要になりそうです。」

\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k(6-k)=6\sum_{k=1}^{5}k-\sum_{k=1}^{5}k^2\) と変形できる。\(6\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k=\boxed{\text{ウエ}}\)、\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k^2=\boxed{\text{オカ}}\) より、\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k(6-k)=\boxed{\text{キク}}\) である。

ウエ オカ キク
解説を見る
\(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k=15\)なので\(6\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k=6\times15=90\) \(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k^2=\dfrac{1}{6}\times5\times6\times11=55\) \(\displaystyle\sum_{k=1}^{5}k(6-k)=90-55=35\) 検算(直接計算):\(k=1\)〜\(5\)で\(k(6-k)\)は\(5,8,9,8,5\)となり、合計\(5+8+9+8+5=35\)(一致)。 \(6\displaystyle\sum k=90\)、\(\displaystyle\sum k^2=55\)、\(\displaystyle\sum k(6-k)=35\)
(3)

(1)(2)の結果を用いて、賞金 \(X\) の期待値 \(E(X)\) を円単位で求めよ(既約分数で答えよ)。\(E(X)=\dfrac{\boxed{\text{ケコサ}}}{\boxed{\text{シ}}}\) 円である。

ケコサ シ
解説を見る
\(k\)等の賞金は\((6-k)\times100\)円、確率は\(\dfrac{k}{15}\)なので \(\displaystyle E(X)=\sum_{k=1}^{5}(6-k)\times100\times\dfrac{k}{15}=\dfrac{100}{15}\sum_{k=1}^{5}k(6-k)=\dfrac{100}{15}\times35=\dfrac{3500}{15}=\dfrac{700}{3}\) \(E(X)=\dfrac{700}{3}\)円(およそ233.3円)