STEP 1

約数・倍数と、倍数の判定法

整数 \(a\) が整数 \(b\) で割り切れるとき、\(b\) を \(a\) の約数、\(a\) を \(b\) の倍数という。たとえば \(12\) の約数は \(1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 12\) の6個。倍数はこの逆で、\(4\) の倍数は \(4,\ 8,\ 12,\ 16,\ \dots\) のように同じ間隔で並ぶ。

大きい数をいちいち割り算しなくても、次の判定法を使えば一の位や下の数桁だけ見て倍数かどうか瞬時にわかる。

倍数の判定法
・\(2\)の倍数 → 一の位が \(0,2,4,6,8\)(偶数)
・\(5\)の倍数 → 一の位が \(0\) または \(5\)
・\(4\)の倍数 → 下2桁が \(4\) の倍数(\(100=4\times25\) なので、百の位から上は必ず \(4\) の倍数。下2桁だけ見ればよい)
・\(8\)の倍数 → 下3桁が \(8\) の倍数(\(1000=8\times125\) だから同じ理屈)
・\(3\)の倍数 → 各位の数字の和が \(3\) の倍数(\(10\equiv1\)(\(\mathrm{mod}\ 3\))なので、位の重みを無視して数字を足すだけで判定できる)
・\(9\)の倍数 → 各位の数字の和が \(9\) の倍数(\(10\equiv1\)(\(\mathrm{mod}\ 9\))なので同じ理屈)

例題 \(4536\) は \(2,\ 3,\ 4,\ 5,\ 8,\ 9\) のどの数の倍数か、すべて判定せよ。

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一の位は \(6\)(偶数)→ \(2\)の倍数:○ / \(0,5\)ではない → \(5\)の倍数:× 下2桁 \(36\) は \(4\times9=36\) → \(4\)の倍数:○ 下3桁 \(536\) は \(8\times67=536\) → \(8\)の倍数:○ 各位の和 \(4+5+3+6=18\)、\(18=9\times2\) → \(9\)の倍数:○(\(9\)の倍数なら自動的に\(3\)の倍数でもある)→ \(3\)の倍数:○ \(4536\) は \(2,\ 3,\ 4,\ 8,\ 9\) の倍数(\(5\)の倍数ではない)
STEP 2

素数と素因数分解

\(2\) 以上の整数のうち、\(1\) とその数自身以外に約数を持たない数を素数という。それ以外の(約数をもっと持つ)\(2\)以上の整数は合成数と呼ばれる。(\(1\)は素数にも合成数にも分類しない特別な数)

小さい素数 \(2,\ 3,\ 5,\ 7,\ 11,\ 13,\ 17,\ 19,\ 23,\ 29,\ \dots\)(\(2\)だけが唯一の偶数の素数。それ以外の素数はすべて奇数)

どんな合成数も、素数だけの積の形にただ1通りに分解できる。これを素因数分解といい、この「1通りしかない」という性質を算術の基本定理という。実際に手を動かすときは、小さい素数から順に割っていけばよい。

例題 \(360\) を素因数分解せよ。

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小さい素数から順に割っていく。 \(360\div2=180\)、\(180\div2=90\)、\(90\div2=45\)(\(45\)は奇数なのでここで\(2\)割りは終了) \(45\div3=15\)、\(15\div3=5\)(\(5\)は素数なので終了) \(2\)で3回、\(3\)で2回、\(5\)で1回割れたので \(360 = 2^3 \times 3^2 \times 5\)(指数を使って書くと、\(360=2^{\text{ア}}\times3^{\text{イ}}\times5^{\text{ウ}}\) のア\(=3\)、イ\(=2\)、ウ\(=1\))
STEP 3

約数の個数と総和

素因数分解さえできれば、その数の約数を1個ずつ書き出さなくても、約数の個数総和を公式で一気に求められる。

\(N = p^a \times q^b\)(\(p,\ q\) は異なる素数)と素因数分解できるとき、\(N\) の約数は必ず \(p^i \times q^j\)(\(0\le i\le a,\ 0\le j\le b\))の形で表せる。\(i\) の選び方が \(a+1\) 通り、\(j\) の選び方が \(b+1\) 通りで、この2つは独立に選べるので、積の法則から約数の個数は次のようになる。

約数の個数の公式
\(N = p^a \times q^b \times r^c \times \cdots\) のとき、正の約数の個数は \[(a+1)(b+1)(c+1)\cdots\]

総和のほうは、約数をすべて足し合わせる式を factor(因数)分解の逆で考える。\(p\) 側の選択肢の和 \((1+p+p^2+\cdots+p^a)\) と \(q\) 側の選択肢の和 \((1+q+q^2+\cdots+q^b)\) をかけ算で展開すると、ちょうどすべての \(p^i q^j\)(=すべての約数)が1回ずつ現れる。よって総和は次のようになる。

約数の総和の公式
\[(1+p+\cdots+p^a)(1+q+\cdots+q^b)\cdots\]

例題 \(90\) の正の約数の個数と総和を求めよ。

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\(90 = 2 \times 3^2 \times 5\) 約数の個数:\((1+1)(2+1)(1+1) = 2\times3\times2 = 12\)個 約数の総和:\((1+2)(1+3+9)(1+5) = 3\times13\times6 = 234\) 約数の個数は \(12\)個、総和は \(234\)
STEP 4

平方数になる条件

ある整数が何かの2乗(平方数)になるかどうかも、素因数分解を見ればすぐわかる。

平方数になる条件
\(N\) を素因数分解したとき、すべての素因数の指数が偶数ならば \(N\) は平方数である。

理由:\(N=M^2\) なら、\(M\) の素因数分解の指数をすべて2倍したものが \(N\) の指数になるので、必ず偶数になる。逆に指数がすべて偶数なら、各指数を半分にした数の2乗として \(N\) を書き戻せる。

もし指数が奇数の素因数があれば、その素因数をあと1個だけ掛けて指数を偶数にそろえれば、最小の掛け算で平方数にできる。

例題 \(180\) は平方数か。平方数でなければ、何を掛ければ平方数になるか、最小の自然数を求めよ。

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\(180 = 2^2 \times 3^2 \times 5\) \(2\)の指数は\(2\)(偶数)、\(3\)の指数は\(2\)(偶数)、\(5\)の指数は\(1\)(奇数)→ 奇数の指数があるので \(180\) は平方数ではない。 \(5\)の指数を偶数(\(2\))にそろえるには、あと \(5\) を1個掛ければよい。 \(180\times5 = 900 = 2^2\times3^2\times5^2 = (2\times3\times5)^2 = 30^2\) \(180\)は平方数ではなく、\(5\)を掛ければ平方数(\(900=30^2\))になる
練習問題(全18問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。ア・イ・ウなど複数欄がある問題は、すべて埋めてから採点しよう。

基本(1〜7)
1
判定法:2・5

\(2465\) は \(2\) の倍数か、\(5\) の倍数か。それぞれ○か×で答えよ。

\(2\)の倍数  \(5\)の倍数
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一の位は \(5\)。偶数ではないので \(2\) の倍数ではない。\(0\)でも\(5\)でもある「\(5\)」なので \(5\) の倍数。 \(2\)の倍数:× \(5\)の倍数:○
2
判定法:3・9

\(4131\) について、各位の数字の和を求めよ。また、\(3\) の倍数か、\(9\) の倍数か、それぞれ○か×で答えよ。

数字の和  \(3\)の倍数  \(9\)の倍数
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各位の数字の和は \(4+1+3+1=9\)。 \(9\) は \(9\) の倍数なので、\(4131\) は \(9\) の倍数。\(9\)の倍数なら自動的に\(3\)の倍数でもある。 数字の和 \(9\)、\(3\)の倍数:○、\(9\)の倍数:○
3
判定法:4・8

\(2340\) は \(4\) の倍数か、\(8\) の倍数か。それぞれ○か×で答えよ。

\(4\)の倍数  \(8\)の倍数
解説を見る
下2桁は \(40\)。\(40=4\times10\) なので \(4\) の倍数。 下3桁は \(340\)。\(340\div8=42.5\) で割り切れないので \(8\) の倍数ではない。 \(4\)の倍数:○、\(8\)の倍数:×
4
素因数分解(指数を求める)

\(84 = 2^{\text{ア}} \times 3^{\text{イ}} \times 7^{\text{ウ}}\) となるように、ア・イ・ウに当てはまる指数を求めよ。

 イ  ウ
解説を見る
\(84\div2=42\)、\(42\div2=21\)(ここで\(2\)割り終了、\(21\)は奇数) \(21\div3=7\)(\(7\)は素数なので終了) \(84 = 2^2 \times 3^1 \times 7^1\)(ア\(=2\)、イ\(=1\)、ウ\(=1\))
5
素因数分解(指数を求める)

\(200 = 2^{\text{ア}} \times 5^{\text{イ}}\) となるように、ア・イに当てはまる指数を求めよ。

 イ
解説を見る
\(200\div2=100\)、\(100\div2=50\)、\(50\div2=25\)(ここで\(2\)割り終了、\(25\)は奇数) \(25\div5=5\)、\(5\div5=1\) \(200 = 2^3 \times 5^2\)(ア\(=3\)、イ\(=2\))
6
約数の個数

\(60\) の正の約数の個数を求めよ。

個数
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\(60 = 2^2 \times 3 \times 5\) 約数の個数は \((2+1)(1+1)(1+1) = 3\times2\times2 = 12\) 約数の個数は \(12\)個
7
約数の総和

\(60\) の正の約数の総和を求めよ。

総和
解説を見る
\(60 = 2^2 \times 3 \times 5\) 約数の総和は \((1+2+4)(1+3)(1+5) = 7\times4\times6 = 168\) 約数の総和は \(168\)
標準(8〜14) ※判定法・公式は自分で選んで使おう
8
平方数にする最小の数

\(12\) に何をかければ平方数になるか、最小の自然数を求めよ。

最小の数
解説を見る
\(12 = 2^2 \times 3\)。\(2\)の指数は偶数だが、\(3\)の指数\(1\)は奇数。 \(3\)をもう1個かければ \(2^2\times3^2=36=6^2\) になる。 最小の数は \(3\)(\(12\times3=36=6^2\))
9

\(3600 = 2^{\text{ア}} \times 3^{\text{イ}} \times 5^{\text{ウ}}\) となるように、ア・イ・ウに当てはまる指数を求めよ。

 イ  ウ
解説を見る
\(3600 = 36\times100 = (2^2\times3^2)\times(2^2\times5^2) = 2^4\times3^2\times5^2\) ア\(=4\)、イ\(=2\)、ウ\(=2\)
10

\(2025 = 3^{\text{ア}} \times 5^{\text{イ}}\) となるように、ア・イに当てはまる指数を求めよ。

 イ
解説を見る
\(2025 = 81\times25 = 3^4\times5^2\) ア\(=4\)、イ\(=2\)
11

\(288\) の正の約数の個数を求めよ。

個数
解説を見る
\(288 = 2^5 \times 3^2\) 約数の個数は \((5+1)(2+1) = 6\times3 = 18\) 約数の個数は \(18\)個
12

\(252\) の正の約数の総和を求めよ。

総和
解説を見る
\(252 = 2^2 \times 3^2 \times 7\) 約数の総和は \((1+2+4)(1+3+9)(1+7) = 7\times13\times8 = 728\) 約数の総和は \(728\)
13
平方数にする最小の数

\(288\) に何をかければ平方数になるか、最小の自然数を求めよ。

最小の数
解説を見る
\(288 = 2^5 \times 3^2\)。\(3\)の指数は偶数だが、\(2\)の指数\(5\)は奇数。 \(2\)をもう1個かければ \(2^6\times3^2=(2^3\times3)^2=24^2=576\) になる。 最小の数は \(2\)(\(288\times2=576=24^2\))
14
判定法:複数まとめて

\(7128\) は \(2,\ 3,\ 4,\ 8,\ 9\) のうちどの数の倍数か。あてはまるものをすべて、小さい順にコンマ区切りで答えよ。

倍数
解説を見る
一の位は\(8\)(偶数)→ \(2\)の倍数。 下2桁 \(28=4\times7\) → \(4\)の倍数。 下3桁 \(128=8\times16\) → \(8\)の倍数。 各位の和 \(7+1+2+8=18=9\times2\) → \(9\)の倍数(よって\(3\)の倍数でもある)。 \(7128\)は\(2,\ 3,\ 4,\ 8,\ 9\)すべての倍数
挑戦(15〜18)
15
平方数にする最小の数

\(675\) に何をかければ平方数になるか、最小の自然数を求めよ。

最小の数
解説を見る
\(675 = 3^3 \times 5^2\)。\(5\)の指数は偶数だが、\(3\)の指数\(3\)は奇数。 \(3\)をもう1個かければ \(3^4\times5^2=(3^2\times5)^2=45^2=2025\) になる。 最小の数は \(3\)(\(675\times3=2025=45^2\))
16
約数の個数からNを逆算

正の約数の個数がちょうど \(15\) 個であるような自然数のうち、最小のものを求めよ。

最小の自然数
解説を見る
約数の個数の公式から、\(15=(a+1)(b+1)\cdots\) となる分解を考える。 \(15=3\times5\) と分解すると、指数の組は \((a,b)=(2,4)\) または \((4,2)\)。 Nを最小にするには、指数が大きいほうを小さい素数に割り当てる:\(2^4\times3^2=16\times9=144\)(逆に\(2^2\times3^4=4\times81=324\)より小さい)。 \(15=15\times1\)(1個の素因数だけ)なら \(2^{14}=16384\) となり、はるかに大きい。 最小の自然数は \(144\)(\(144=2^4\times3^2\)、約数の個数\((4+1)(2+1)=15\))
17
総和の公式を偶奇に分けて使う

\(36\) の正の約数の総和を求めよ。また、その中で奇数である約数だけの総和を求めよ。

総和  奇数の約数の総和
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\(36 = 2^2 \times 3^2\) 約数の総和は \((1+2+4)(1+3+9) = 7\times13 = 91\) 奇数の約数だけを集めるということは、「\(2\)を1個も使わない」約数だけを集めるということ。これは \(2\)側の項を\(1\)(=\(2^0\))だけに固定した場合にあたるので、\((1)(1+3+9)=13\)。 総和は \(91\)、奇数の約数だけの総和は \(13\)(実際の奇数の約数は\(1,3,9\))
18
判定法の組み合わせ

\(4\) の倍数でも \(9\) の倍数でもあるが、\(8\) の倍数ではない3桁の自然数のうち、最小のものを求めよ。

最小の3桁の自然数
解説を見る
\(4\)の倍数かつ\(9\)の倍数ということは、\(4\)と\(9\)の最小公倍数である\(36\)の倍数ということ。 3桁で最小の\(36\)の倍数は \(36\times3=108\)。 \(108\)の下3桁(=\(108\)自身)を\(8\)で割ると \(108\div8=13.5\) で割り切れないので、\(8\)の倍数ではない。条件をすべて満たす。 最小の3桁の自然数は \(108\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。素因数分解の考え方を、階乗や連続する整数の性質にまで広げて使ってみよう。

応1
約数の個数から元の数を求める

ある自然数 \(N\) は素因数として \(2\) と \(3\) のみを持つ(すなわち \(N=2^a\times3^b\)、\(a,\ b\) は1以上の整数)。\(N\) の正の約数の個数がちょうど \(12\) 個であるとき、\(N\) として考えられる値のうち最小のものを求めよ。

最小のN
解説を見る
約数の個数の公式より \(12=(a+1)(b+1)\)。\(a,b\ge1\) なので \(a+1\ge2,\ b+1\ge2\)。 \(12\) をこの条件で2数に分解すると \((a+1,b+1)\) は \((2,6),(3,4),(4,3),(6,2)\) のいずれか。 それぞれの \(N=2^a\times3^b\) を計算する。 \((a,b)=(1,5)\):\(N=2\times243=486\) \((a,b)=(2,3)\):\(N=4\times27=108\) \((a,b)=(3,2)\):\(N=8\times9=72\) \((a,b)=(5,1)\):\(N=32\times3=96\) この4つのうち最小は \(72\)。 最小の\(N\)は\(72\)(\(72=2^3\times3^2\)、約数の個数\((3+1)(2+1)=12\))
応2
n!に含まれる素因数の個数(ルジャンドルの定理)

\(100!\)(\(1\)から\(100\)までの整数をすべてかけた数)を素因数分解したとき、\(2\)の指数と\(5\)の指数をそれぞれ求めよ。また、\(100!\)を10進法で書いたときに末尾に並ぶ\(0\)の個数を求めよ。

\(2\)の指数  \(5\)の指数  末尾の\(0\)の個数
解説を見る
\(100!=1\times2\times3\times\cdots\times100\) の中に、素因数 \(p\) が何個含まれるかを数えるには、\(p\) の倍数・\(p^2\)の倍数・\(p^3\)の倍数…がそれぞれ何個あるかを足し合わせればよい(ルジャンドルの定理)。 これは、\(p\)の倍数は「指数1個分」、\(p^2\)の倍数はさらに「指数もう1個分」…と数え直すことで、二重・三重に含まれる分も正しく数えられるから。 \(5\)の指数:\(100\)以下の\(5\)の倍数は \(\lfloor100/5\rfloor=20\)個、\(25\)の倍数は \(\lfloor100/25\rfloor=4\)個、\(125\)の倍数は\(100\)以下に存在しない(\(\lfloor100/125\rfloor=0\))。 合計 \(20+4+0=24\)。 \(2\)の指数:同様に \(\lfloor100/2\rfloor+\lfloor100/4\rfloor+\lfloor100/8\rfloor+\lfloor100/16\rfloor+\lfloor100/32\rfloor+\lfloor100/64\rfloor\) \(=50+25+12+6+3+1=97\)。 末尾に並ぶ\(0\)の個数は、\(100!=2^{97}\times5^{24}\times(\text{他の素因数})\) の中から \(2\times5=10\) を何組作れるかで決まる。\(2\)は\(97\)個、\(5\)は\(24\)個しかないので、作れる\(10\)の個数は少ないほうの \(24\)個。 \(2\)の指数\(97\)、\(5\)の指数\(24\)、末尾の\(0\)は\(24\)個
応3
連続する整数の積の性質(証明)

\(n\) を自然数とするとき、連続する2つの整数の積 \(n(n+1)\) は必ず \(2\) の倍数であることを示せ。また、連続する3つの整数の積 \(n(n+1)(n+2)\) は必ず \(6\) の倍数であることを示せ。

解説を見る
\(n(n+1)\)について: \(n\)が偶数ならば、\(n\)自身が\(2\)の倍数なので、積\(n(n+1)\)全体も\(2\)の倍数。 \(n\)が奇数ならば、\(n+1\)は偶数(\(2\)の倍数)なので、やはり積全体が\(2\)の倍数。 どちらの場合でも \(n(n+1)\) は \(2\) の倍数である。 \(n(n+1)(n+2)\)について: 連続する2つの整数の中には必ず偶数が1つ以上含まれる(上の議論と同じ理由)ので、\(n(n+1)(n+2)\)は\(2\)の倍数。 また、連続する3つの整数を\(3\)で割った余りは、\(0,1,2\)のいずれかの並びを取り、3つ並べれば必ず余り\(0\)(=\(3\)の倍数)のものが1つ含まれる(余りが\(3\)通りしかなく、連続3個ならどこかで一巡するため)。よって\(n(n+1)(n+2)\)は\(3\)の倍数でもある。 \(2\)の倍数であり、かつ\(3\)の倍数でもある整数は、\(2\)と\(3\)が互いに素なので\(2\times3=6\)の倍数である。 \(n(n+1)\)は必ず\(2\)の倍数、\(n(n+1)(n+2)\)は必ず\(6\)の倍数
応4
連続する整数の積の性質(数値)

連続する4つの整数の積は、必ず \(4!=24\) の倍数になることが知られている。この事実を使って、\(20\times21\times22\times23\) を \(24\) で割った商を求めよ。

解説を見る
\(20,21,22,23\)は連続する4つの整数なので、その積は\(24\)の倍数になることが保証されている(割り切れずに余りが出ることはない)。 実際に積を計算すると \(20\times21=420\)、\(420\times22=9240\)、\(9240\times23=212520\)。 これを\(24\)で割ると \(212520\div24=8855\)。 商は\(8855\)(\(20\times21\times22\times23=212520=24\times8855\))
応5
n!に含まれる素因数の個数(ルジャンドルの定理)

\(200!\)を10進法で書いたときに末尾に並ぶ\(0\)の個数を求めよ。

末尾の\(0\)の個数
解説を見る
末尾の\(0\)の個数は、\(200!\)の中に\(2\times5\)の組がいくつ作れるかで決まる。\(2\)の倍数は\(5\)の倍数よりずっと多いので、決め手になるのは\(5\)の指数のほう(応2と同じ考え方)。 \(200\)以下の\(5\)の倍数:\(\lfloor200/5\rfloor=40\)個 \(200\)以下の\(25\)の倍数:\(\lfloor200/25\rfloor=8\)個 \(200\)以下の\(125\)の倍数:\(\lfloor200/125\rfloor=1\)個 \(200\)以下の\(625\)の倍数:\(0\)個(\(625>200\)) 合計 \(40+8+1+0=49\)。\(2\)の指数はこれよりはるかに大きいので、末尾の\(0\)の個数は\(5\)の指数と同じ\(49\)個。 末尾の\(0\)は\(49\)個