順列 \({}_{n}P_{r}\) と階乗
異なる \(n\) 個のものから \(r\) 個を選んで1列に並べる方法の数を \({}_{n}P_{r}\) と書く。「選ぶ」だけでなく「並べる順番」まで区別するのがポイント。
\[ {}_{n}P_{r} = n(n-1)(n-2)\cdots(n-r+1) \] \(n\) からスタートして1ずつ小さくしながら \(r\) 個ぶんかけ算する。
特に \(r=n\)(全部並べる)のときは \({}_{n}P_{n}=n(n-1)(n-2)\cdots2\cdot1\) となる。この「1からnまですべてかけた数」を 階乗 といい \(n!\) と書く。
\(0! = 1\) と決める(0個のものを並べる方法は「何もしない」の1通りだけ、と考える約束)。
この階乗を使うと \({}_{n}P_{r}\) は次のようにまとめられる。 \[ {}_{n}P_{r} = \dfrac{n!}{(n-r)!} \]
例題1 \({}_{5}P_{3}\) を求めよ。
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例題2 \(6!\) と \(0!\) をそれぞれ求めよ。
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条件つき順列
「特定の人が端にくる」「隣り合う」「隣り合わない」といった条件がつくと、そのまま \({}_{n}P_{r}\) を使うだけでは解けない。条件ごとに専用のコツがあるので、型として覚えておこう。
(1) 特定の人が両端にくる
まず両端の並べ方を先に決めてから、残りの人を真ん中に並べる、という順序で考える。
例題 生徒5人 A, B, C, D, E を1列に並べるとき、Aが左端、Bが右端にくる並べ方は何通りか。
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(2) 隣り合う(ひとまとめ法)
隣り合わせたい人たちを1つの塊(ひとまとめ)とみなして、他の人たちと一緒に並べる。最後に塊の中の並び方をかけ算するのを忘れないこと。
手順2 塊の中身の並べ方をかけ算する。
例題 5人 A, B, C, D, E を1列に並べるとき、AとBが隣り合う並べ方は何通りか。
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(3) 隣り合わない(すき間法)
隣り合わせたくない人たち以外を先に並べ、そのすき間に入れる。\(k\) 人を1列に並べると、両端とすき間を合わせて \(k+1\) 個の「入れる場所」ができる。
例題 5人 A, B, C, D, E を1列に並べるとき、AとBが隣り合わない並べ方は何通りか。
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円順列とじゅず順列
今までは「1列に並べる」問題だったが、ここからは輪の形に並べる問題を考える。輪になると、全体を回転させただけの並びは「同じ並び」とみなす、というのが円順列のポイント。
円順列
\(n\) 人を1列に並べる方法は \(n!\) 通りだが、円形に並べる場合、回転させると同じ並びになるものが \(n\) 通りずつ重なって数えられてしまう。そこで \(n!\) を \(n\) で割ればよい。
例題 5人を円形に並べる方法は何通りか。
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隣り合う(円順列でもひとまとめ法が使える)
円順列でも、STEP 2で学んだ「ひとまとめ法」がそのまま使える。隣り合わせたい人たちを1つの塊とみなして、残りの人+塊を円形に並べたあと、塊の中の並び方をかけ算する。違うのは、塊を含めた全体の並べ方に円順列の公式 \((\text{個数}-1)!\) を使う点だけ。
例題 A, B, C, D, E, Fの6人が円卓に着席するとき、AとBが隣り合う着席方法は何通りか。
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向かい合う(位置の固定を使う)
「向かい合う(真正面に座る)」条件には、円順列の公式を導いたときの「誰か1人の位置を固定する」考え方がそのまま使える。1人の席を固定してしまえば回転による重複がなくなり、残りの席はすべて区別できるようになる。あとは向かい合う相手の席が1か所に決まり、残りの人を残りの席に並べるだけでよい(真正面の席が1か所に決まるのは人数が偶数のときだけ。奇数人では真正面の席自体が存在しないため「向かい合う」は起こらない)。
例題 A, B, C, D, E, Fの6人が円卓に着席するとき、AとBが真正面に向かい合う着席方法は何通りか。
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隣り合わない(円順列でも引き算法)
「隣り合わない」は円順列でも同じ発想でよい。全体の並べ方から、隣り合う並べ方を引き算すればよい(すき間法を流用する場合は、1列のときの「すき間 = 並べた人数+1個」とは違い、円形では「すき間 = 並べた人数と同じ個数」になる点に注意)。
例題 A, B, C, D, E, Fの6人が円卓に着席するとき、AとBが隣り合わない着席方法は何通りか。
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じゅず順列(数珠順列)
ネックレスや腕輪のように、裏返しても同じものとみなせる並べ方を「じゅず順列(数珠順列)」という。円順列に加えて、裏返して重なる2つの並びも同じ1通りと数えるので、円順列の答えをさらに2で割る。
例題 色も大きさも異なる5個の玉を数珠状につないで輪を作るとき、並べ方は何通りか。
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位置の固定と「席に区別がある」場合の違い
円順列の公式 \((n-1)!\) が使えるのは、回転させて一致する並びを同じ1通りとみなせるときだけ。もし席そのものに「入口に近い席」「1番の札がついた席」のような区別があれば、回転させると別の並びになってしまうので円順列の公式は使えず、ふつうの順列(階乗)で数える。問題文に「席に区別がある」ことが書いてあるかどうかを必ず確認しよう。
例題 1番から6番までの番号がついた、区別できる6つの席がある円卓に、A, B, C, D, E, Fの6人を座らせる方法は何通りか(回転させて一致しても、番号の位置が変われば別の並びとみなす)。
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重複順列
「同じものを何度選んでもよい」場合の並べ方を重複順列という。異なる \(n\) 個の中から重複を許して \(r\) 個を選んで並べる方法の数は \(n^r\) 通り。
「異なる \(r\) 個の箱にものを入れる」問題も同じ考え方で解ける。それぞれの箱(またはそれぞれの人)が独立に \(n\) 通りの選択肢を持つ、と考えれば重複順列の公式がそのまま使える。
例題1 0と1の2種類の数字を重複を許して並べ、4桁の数字の並び(先頭が0でもよい)を作るとき、何通りの並びができるか。
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例題2 異なる4種類の景品がある。5人の子どもがそれぞれ好きな景品を1つずつ選ぶ(同じ景品を複数人が選んでもよい)とき、選び方は何通りか。
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普通の順列 \({}_{n}P_{r} = n(n-1)\cdots(n-r+1) = \dfrac{n!}{(n-r)!}\)
円順列 \((n-1)!\)
じゅず順列 \(\dfrac{(n-1)!}{2}\)
重複順列 \(n^r\)(同じものを何度選んでもよい)
答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。
\({}_{6}P_{2}\) を求めよ。
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\(4!\) を求めよ。
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\(0!\) を求めよ。
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\({}_{7}P_{3}\) を求めよ。
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5人を1列に並べる方法は何通りか。
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\({}_{8}P_{1}\) を求めよ。
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\({}_{3}P_{3}\) を求めよ。
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\({}_{10}P_{2}\) を求めよ。
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5人 A, B, C, D, E を1列に並べるとき、Aが左端、Bが右端にくる並べ方は何通りか。
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男子3人、女子2人を1列に並べるとき、両端が女子になる並べ方は何通りか。
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5人 A, B, C, D, E を1列に並べるとき、AとBが隣り合う並べ方は何通りか。
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5人 A, B, C, D, E を1列に並べるとき、AとBが隣り合わない並べ方は何通りか。
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6人を1列に並べるとき、特定の3人A, B, Cがこの順(左からA, B, Cの順)で隣り合う並べ方は何通りか。
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6人を円形に並べる方法は何通りか。
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色も大きさも異なる6個の玉を数珠状につないで輪を作るとき、並べ方は何通りか。
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0, 1, 2の3種類の数字を重複を許して並べ、3桁の数字の並び(先頭が0でもよい)を作るとき、何通りの並びができるか。
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「TOMATO」の6文字を1列に並べるとき、並べ方は何通りあるか。
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0, 1, 2, 3, 4の5個の数字から異なる3個を選んで3桁の整数を作るとき、何個の整数ができるか。
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1, 2, 3, 4, 5の5個の数字から異なる3個を選んで3桁の整数を作るとき、偶数は何個できるか。
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0, 1, 2, 3, 4, 5の6個の数字から異なる4個を選んで4桁の整数を作るとき、偶数は何個できるか。
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7人を円形に並べるとき、特定の2人A, Bが隣り合う並べ方は何通りか。
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1から10までの10個の整数から、隣り合う2つの数を同時に選ばないように3個を選ぶとき、選び方は何通りあるか。
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4人を円形の机に並べる方法は何通りか。
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8人を円卓に並べるとき、特定の2人A, Bが隣り合う並べ方は何通りか。
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7人を円卓に並べるとき、特定の2人A, Bが隣り合わない並べ方は何通りか。
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8人を円卓に並べるとき、特定の2人A, Bが真正面に向かい合う並べ方は何通りか。
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7人を円卓に並べるとき、特定の3人A, B, Cが、この順(時計回りにA→B→Cの順)で隣り合う並べ方は何通りか。
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色も大きさも異なる7個の玉を数珠状につないで輪を作るとき、並べ方は何通りか。
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色も大きさも異なる8個の玉を数珠状につないで輪を作るとき、特定の2個の玉A, Bが隣り合うつなげ方は何通りか。
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1番から7番までの番号がついた、区別できる7つの席がある円卓に、7人を座らせる方法は何通りか(回転させて一致しても、番号の位置が変われば別の並びとみなす)。
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ここから先はPDF限定の腕試し。入試の基礎レベルに挑戦しよう。
男子4人、女子4人の合計8人を1列に並べるとき、男女が交互になる並べ方は何通りか。
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6人を1列に並べるとき、特定の2人A, Bの間に、他の1人だけがちょうど挟まる並べ方は何通りか。
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0, 1, 2, 3, 4, 5の6個の数字から異なる4個を選んで4桁の整数を作るとき、3の倍数は何個できるか。
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男子3人、女子3人の合計6人が円形に並ぶとき、女子3人が連続して隣り合う並べ方は何通りか。
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大きさも色も異なる6個の宝石を数珠状につないでブレスレットを作るとき、特定の2個の宝石A, Bが隣り合うつなげ方は何通りか。
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男子5人、女子4人の合計9人の中から、男子3人、女子2人の合計5人を選んで円卓に着席させる。女子2人が隣り合う着席方法は何通りか。
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8人が円卓に着席する。特定の2人A, Bについて、隣り合うことも向かい合うこともない着席方法は何通りか。
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答えだけでなく「なぜそうなるか」を文章と式で書く練習。模範解答と見比べて、書き方の型を身につけよう。
\(n\)人を1列に並べる方法は\(n!\)通りだが、\(n\)人を円形に並べる方法は\(n!\)ではなく\((n-1)!\)通りになる。「円形に並べる」と1列に並べるときよりも場合の数が少なくなるのはなぜか、回転の考え方に触れながら説明せよ。
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男子3人、女子3人の合計6人を1列に並べるとき、女子3人が隣り合う並べ方は何通りあるか。理由を示しながら求めよ。