STEP 1

面積 ― 曲線と曲線の間の面積

2つの曲線 \(y=f(x)\)、\(y=g(x)\) が区間 \([a,b]\) で \(f(x)\ge g(x)\) を満たすとき、その間にはさまれた部分の面積は「上の関数 \(-\) 下の関数」を積分すれば求まる。\(x\) 軸(\(y=0\))も「1本の曲線」とみなせば、これまで習ってきた「曲線と\(x\)軸の間の面積」もこの式の特別な場合にすぎない。

\(\displaystyle S=\int_a^b\{f(x)-g(x)\}\,dx\) (\(a\le x\le b\) で \(f(x)\ge g(x)\))
特別な場合 \(g(x)=0\)(\(x\) 軸)のとき \(\displaystyle S=\int_a^b f(x)\,dx\)(ただし区間内で \(f(x)\ge0\) のとき)。数III では被積分関数が \(e^x\)・\(\ln x\)・\(\sin x\) など新しく増えた関数になるだけで、考え方は数IIのときと同じ。

例題1 曲線 \(y=e^x\) と \(x\) 軸、\(y\) 軸、および直線 \(x=1\) で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。

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\(e^x\ge0\) なので、そのまま積分すればよい。 \(\displaystyle S=\int_0^1 e^x\,dx=\Bigl[e^x\Bigr]_0^1=e^1-e^0=e-1\) \(S=e-1\)

例題2 曲線 \(y=\ln x\) と \(x\) 軸、および直線 \(x=e\) で囲まれた部分の面積 \(S\)(\(1\le x\le e\))を求めよ。

解答を見る
\(1\le x\le e\) では \(\ln x\ge0\) なので、そのまま積分すればよい。部分積分の公式 \(\displaystyle\int\ln x\,dx=x\ln x-x+C\) を使う。 \(\displaystyle S=\int_1^e \ln x\,dx=\Bigl[x\ln x-x\Bigr]_1^e=(e\ln e-e)-(1\cdot\ln1-1)=(e-e)-(0-1)=1\) \(S=1\)

例題3 曲線 \(y=\sin x\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積 \(S\)(\(0\le x\le\pi\))を求めよ。

解答を見る
\(0\le x\le\pi\) では \(\sin x\ge0\) なので、そのまま積分すればよい。 \(\displaystyle S=\int_0^\pi \sin x\,dx=\Bigl[-\cos x\Bigr]_0^\pi=-\cos\pi-(-\cos0)=-(-1)-(-1)=1+1=2\) \(S=2\)
注意 「上の関数 \(-\) 下の関数」を作るときは、区間内で本当にどちらが上かを必ず確認しよう。上下が区間の途中で入れ替わる場合は、交点で区間を分けて別々に積分する必要がある。
STEP 2

回転体の体積 ― 円板を積み重ねるイメージ

曲線 \(y=f(x)\)(\(a\le x\le b\))と \(x\) 軸の間の部分を、\(x\) 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を考える。\(x\) を固定するたびに、断面は半径 \(f(x)\) の円になる。この円板を厚さ \(dx\) で\(a\)から\(b\)まで積み重ねたものが体積というイメージ。

断面(\(x\)を固定したときの円板)の面積は \(\pi\{f(x)\}^2\)
厚さ \(dx\) の円板1枚分の体積は \(dV=\pi\{f(x)\}^2\,dx\)
\(a\) から \(b\) まで積分して全部たし合わせる
\(\displaystyle V=\pi\int_a^b \{f(x)\}^2\,dx=\pi\int_a^b y^2\,dx\)

例題1(円錐の体積の導出) 直線 \(y=x\)(\(0\le x\le3\))を \(x\) 軸のまわりに1回転させてできる立体(底面の半径3・高さ3の円錐)の体積 \(V\) を、積分を使って求めよ。

解答を見る
\(y=x\) なので \(\displaystyle V=\pi\int_0^3 x^2\,dx=\pi\Bigl[\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_0^3=\pi\cdot\dfrac{27}{3}=9\pi\) 一般に、頂点から高さ\(h\)・底面の半径\(r\)の円錐は直線 \(y=\dfrac{r}{h}x\)(\(0\le x\le h\))の回転体なので \(\displaystyle V=\pi\int_0^h\left(\dfrac{r}{h}x\right)^2dx=\pi\dfrac{r^2}{h^2}\Bigl[\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_0^h=\pi\dfrac{r^2}{h^2}\cdot\dfrac{h^3}{3}=\dfrac13\pi r^2h\) という、見慣れた円錐の体積公式が導かれる。 \(V=9\pi\)(一般に \(V=\dfrac13\pi r^2h\))

例題2(球の体積の導出) 円 \(x^2+y^2=4\) の上半分(半円)を \(x\) 軸のまわりに1回転させてできる立体(半径2の球)の体積 \(V\) を、積分を使って求めよ。

解答を見る
円の式より \(y^2=4-x^2\)(\(-2\le x\le2\))。これを断面積の公式にそのまま使う(\(y=\sqrt{4-x^2}\) と根号を出す必要はなく、\(y^2\) がそのまま欲しい形)。 \(\displaystyle V=\pi\int_{-2}^{2}(4-x^2)\,dx=\pi\Bigl[4x-\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_{-2}^{2}\) \(x=2\) を代入:\(8-\dfrac83=\dfrac{16}{3}\) \(x=-2\) を代入:\(-8+\dfrac83=-\dfrac{16}{3}\) \(\displaystyle V=\pi\left(\dfrac{16}{3}-\left(-\dfrac{16}{3}\right)\right)=\dfrac{32}{3}\pi\) 一般に半径\(r\)の球なら \(y^2=r^2-x^2\)(\(-r\le x\le r\))を使い、同じ計算で \(\displaystyle V=\pi\int_{-r}^{r}(r^2-x^2)\,dx=\dfrac43\pi r^3\) という球の体積公式が導かれる。 \(V=\dfrac{32}{3}\pi\)(一般に \(V=\dfrac43\pi r^3\))
STEP 3

y軸のまわりの回転・パラメータ曲線の体積(紹介)

回転の軸が \(y\) 軸に変わったときや、曲線がパラメータ表示になっているときも、基本の考え方(断面の円板を積分でたし合わせる)は変わらない。数III の範囲では、まずこの2つの形があることを知っておけば十分。

\(y\) 軸のまわりの回転 曲線を \(x=g(y)\)(\(x\) を \(y\) の式)に直せれば、断面は \(y\) を固定したときの半径 \(g(y)\) の円になる。 \(\displaystyle V=\pi\int_c^d \{g(y)\}^2\,dy=\pi\int_c^d x^2\,dy\)
パラメータ曲線の回転体・面積 \(x=x(t)\)、\(y=y(t)\) の形で表された曲線でも、\(dx=x'(t)\,dt\) と考えれば同じ式に乗せられる。 \(\displaystyle V=\pi\int y^2\,dx=\pi\int_{\alpha}^{\beta} \{y(t)\}^2\,x'(t)\,dt\)
ここは紹介レベル \(y\) 軸回転は「\(x\) の式を \(y\) の式に直す」置き換えさえできれば、あとはSTEP2と全く同じ計算。パラメータ曲線の体積は入試でも頻度は高くないので、「そういう式がある」ことだけ覚えておけばよい(後半の応用問題でどちらも実際に数値まで計算する)。
STEP 4

曲線の長さ ― 三平方の定理を積み重ねる

曲線をものすごく細かく区切ると、1つ1つのかけらはほぼ直線とみなせる。横に \(dx\)、縦に \(dy\) 進む直線の長さは、三平方の定理より \(ds=\sqrt{dx^2+dy^2}\)。この小さな長さを全部たし合わせる(積分する)と、曲線全体の長さになる。

微小な長さ \(ds=\sqrt{dx^2+dy^2}\)
\(dx\) でくくり出す:\(ds=\sqrt{1+\left(\dfrac{dy}{dx}\right)^2}\,dx=\sqrt{1+(y')^2}\,dx\)
\(a\) から \(b\) まで積分してたし合わせる
\(\displaystyle L=\int_a^b \sqrt{1+(y')^2}\,dx\) (パラメータ表示なら \(\displaystyle L=\int_{\alpha}^{\beta}\sqrt{\left(\dfrac{dx}{dt}\right)^2+\left(\dfrac{dy}{dt}\right)^2}\,dt\))
検算:直線でも成り立つか \(y=2x+1\)(\(0\le x\le3\))なら \(y'=2\) より \(L=\displaystyle\int_0^3\sqrt{1+4}\,dx=3\sqrt5\)。これは2点 \((0,1)\)、\((3,7)\) 間の距離 \(\sqrt{3^2+6^2}=\sqrt{45}=3\sqrt5\) と一致する。曲線が直線のときは、この公式がふつうの距離の公式に一致することが確認できる。

例題 曲線 \(y=\dfrac14x^2-\dfrac12\ln x\)(\(1\le x\le e\))の長さ \(L\) を求めよ。

解答を見る
まず \(y'\) を求める。 \(y'=\dfrac12x-\dfrac{1}{2x}\) \(1+(y')^2\) を計算する。 \((y')^2=\dfrac{x^2}{4}-2\cdot\dfrac{x}{2}\cdot\dfrac{1}{2x}+\dfrac{1}{4x^2}=\dfrac{x^2}{4}-\dfrac12+\dfrac{1}{4x^2}\) \(1+(y')^2=\dfrac{x^2}{4}+\dfrac12+\dfrac{1}{4x^2}\) この形は \(\left(\dfrac{x}{2}+\dfrac{1}{2x}\right)^2=\dfrac{x^2}{4}+2\cdot\dfrac{x}{2}\cdot\dfrac{1}{2x}+\dfrac{1}{4x^2}=\dfrac{x^2}{4}+\dfrac12+\dfrac{1}{4x^2}\) とぴったり一致する(曲線の長さの問題は、根号の中がこのようにきれいな平方の形になるように作られていることが多い)。 \(x>0\) では \(\dfrac{x}{2}+\dfrac{1}{2x}>0\) なので \(\sqrt{1+(y')^2}=\dfrac{x}{2}+\dfrac{1}{2x}\) これを積分する。 \(\displaystyle L=\int_1^e\left(\dfrac{x}{2}+\dfrac{1}{2x}\right)dx=\Bigl[\dfrac{x^2}{4}+\dfrac12\ln x\Bigr]_1^e=\left(\dfrac{e^2}{4}+\dfrac12\right)-\left(\dfrac14+0\right)=\dfrac{e^2}{4}+\dfrac14=\dfrac{e^2+1}{4}\) \(L=\dfrac{e^2+1}{4}\)
STEP 5

3つの公式の使い分け(まとめ)

面積
\(\displaystyle S=\int_a^b\{f(x)-g(x)\}\,dx\)
上の関数−下の関数を積分
体積(\(x\)軸回転)
\(\displaystyle V=\pi\int_a^b y^2\,dx\)
断面の円の面積を積分
曲線の長さ
\(\displaystyle L=\int_a^b\sqrt{1+(y')^2}\,dx\)
三平方の定理を積分
共通点 3つとも「積分区間をものすごく細かく分けて、1つ分の断片(帯・円板・線分)の量を求め、それを積分でたし合わせる」という同じ発想でできている。式を丸暗記するより、この「細かく分けてたし合わせる」イメージを持っておくと、初めて見る設定の問題にも対応しやすい。
練習問題(全14問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。\(\pi\)は「pi」でなくそのまま「π」で入力、\(e\)を含む答えはそのまま「e」を使って入力しよう。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。

基本(1〜6)
1
曲線とx軸の間の面積

曲線 \(y=x^2\) と \(x\) 軸、および直線 \(x=2\) で囲まれた部分の面積 \(S\)(\(0\le x\le2\))を求めよ。

\(S=\)
解説を見る
\(\displaystyle S=\int_0^2 x^2\,dx=\Bigl[\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_0^2=\dfrac83\) \(S=\dfrac83\)
2
曲線と直線の間の面積

曲線 \(y=x^2\) と直線 \(y=x\) で囲まれた部分の面積 \(S\)(\(0\le x\le1\))を求めよ。

\(S=\)
解説を見る
\(0\le x\le1\) では \(x\ge x^2\)(上が \(y=x\)、下が \(y=x^2\))。 \(\displaystyle S=\int_0^1(x-x^2)\,dx=\Bigl[\dfrac{x^2}{2}-\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_0^1=\dfrac12-\dfrac13=\dfrac16\) \(S=\dfrac16\)
3
e^xの面積

曲線 \(y=e^x\) と \(x\) 軸、\(y\) 軸、および直線 \(x=1\) で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。

\(S=\)
解説を見る
\(\displaystyle S=\int_0^1 e^x\,dx=\Bigl[e^x\Bigr]_0^1=e-1\) \(S=e-1\)
4
sinxの面積

曲線 \(y=\sin x\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積 \(S\)(\(0\le x\le\pi\))を求めよ。

\(S=\)
解説を見る
\(\displaystyle S=\int_0^\pi \sin x\,dx=\Bigl[-\cos x\Bigr]_0^\pi=1+1=2\) \(S=2\)
5
円錐の体積の確認

直線 \(y=x\)(\(0\le x\le3\))を \(x\) 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積は \(V=\text{ア}\,\pi\) と表せる。アを求めよ。

ア=
解説を見る
\(\displaystyle V=\pi\int_0^3 x^2\,dx=\pi\Bigl[\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_0^3=9\pi\) ア \(=9\)
6
球の体積の確認

円 \(x^2+y^2=4\) の上半分を \(x\) 軸のまわりに1回転させてできる球の体積は \(V=\dfrac{\text{ア}}{3}\pi\) と表せる。アを求めよ。

ア=
解説を見る
\(\displaystyle V=\pi\int_{-2}^{2}(4-x^2)\,dx=\pi\Bigl[4x-\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_{-2}^{2}=\pi\left(\dfrac{16}{3}+\dfrac{16}{3}\right)=\dfrac{32}{3}\pi\) ア \(=32\)
標準(7〜11)
7
上下の関係を確認

曲線 \(y=x^2\) と直線 \(y=2x\) で囲まれた部分の面積 \(S\)(\(0\le x\le2\))を求めよ。

\(S=\)
解説を見る
\(0\le x\le2\) では \(2x\ge x^2\)(上が \(y=2x\)、下が \(y=x^2\))。 \(\displaystyle S=\int_0^2(2x-x^2)\,dx=\Bigl[x^2-\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_0^2=4-\dfrac83=\dfrac43\) \(S=\dfrac43\)
8
部分積分の結果を利用

曲線 \(y=\ln x\) と \(x\) 軸、および直線 \(x=e^2\) で囲まれた部分の面積 \(S\)(\(1\le x\le e^2\))を求めよ。

\(S=\)
解説を見る
\(\displaystyle S=\int_1^{e^2} \ln x\,dx=\Bigl[x\ln x-x\Bigr]_1^{e^2}\) \(x=e^2\) を代入:\(e^2\ln(e^2)-e^2=2e^2-e^2=e^2\) \(x=1\) を代入:\(1\cdot0-1=-1\) \(S=e^2-(-1)=e^2+1\) \(S=e^2+1\)
9
2曲線の間を回転(外側²−内側²)

曲線 \(y=\sqrt{x}\) と直線 \(y=x\) で囲まれた部分(\(0\le x\le1\))を \(x\) 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積 \(V\) を、\(V=\dfrac{\pi}{\text{ア}}\) の形で求めよ。アを求めよ。

ア=
解説を見る
\(0\le x\le1\) では \(\sqrt{x}\ge x\) なので、外側の半径が \(\sqrt{x}\)、内側の半径が \(x\)。 \(\displaystyle V=\pi\int_0^1\left[(\sqrt{x})^2-x^2\right]dx=\pi\int_0^1(x-x^2)\,dx=\pi\left(\dfrac12-\dfrac13\right)=\dfrac{\pi}{6}\) ア \(=6\)
10
直線でも公式が使えることの確認

直線 \(y=2x+1\)(\(0\le x\le3\))の長さ \(L\) を、曲線の長さの公式を使って求めよ。

\(L=\)
解説を見る
\(y'=2\) より \(1+(y')^2=1+4=5\)。 \(\displaystyle L=\int_0^3\sqrt5\,dx=3\sqrt5\) 2点 \((0,1)\)、\((3,7)\) 間の距離 \(\sqrt{3^2+6^2}=\sqrt{45}=3\sqrt5\) と一致し、公式が正しいことが確認できる。 \(L=3\sqrt5\)
11
1+(y')²=1+xの形になる

曲線 \(y=\dfrac23x^{3/2}\)(\(0\le x\le3\))の長さ \(L\) を求めよ。

\(L=\)
解説を見る
\(y'=x^{1/2}\) より \(1+(y')^2=1+x\)。 \(\displaystyle L=\int_0^3\sqrt{1+x}\,dx=\Bigl[\dfrac23(1+x)^{3/2}\Bigr]_0^3=\dfrac23\left(4^{3/2}-1\right)=\dfrac23(8-1)=\dfrac{14}{3}\) \(L=\dfrac{14}{3}\)
挑戦(12〜14)
12
y軸回転はx²をyの式にしてyで積分

曲線 \(y=x^2\)(\(x\ge0\))と \(y\) 軸、直線 \(y=1\) で囲まれた部分を、\(y\) 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積 \(V\) を、\(V=\dfrac{\pi}{\text{ア}}\) の形で求めよ。アを求めよ。

ア=
解説を見る
\(y=x^2\)(\(x\ge0\))を \(x\) について解くと \(x=\sqrt{y}\)、すなわち \(x^2=y\)。 \(\displaystyle V=\pi\int_0^1 x^2\,dy=\pi\int_0^1 y\,dy=\pi\Bigl[\dfrac{y^2}{2}\Bigr]_0^1=\dfrac{\pi}{2}\) ア \(=2\)
13
接線の式を先に求める

曲線 \(y=e^x\) と、その \(x=0\) における接線で囲まれた部分の面積 \(S\)(\(0\le x\le1\))を求めよ。

\(S=\)
解説を見る
\(y'=e^x\) より、\(x=0\) での傾きは \(e^0=1\)。接点は \((0,1)\) なので接線は \(y=x+1\)。 \(e^x\) は下に凸(つねに接線より上)なので、\(0\le x\le1\) で \(e^x\ge x+1\)。 \(\displaystyle S=\int_0^1\{e^x-(x+1)\}\,dx=\Bigl[e^x-\dfrac{x^2}{2}-x\Bigr]_0^1=\left(e-\dfrac12-1\right)-(1-0-0)=e-\dfrac32-1=e-\dfrac52\) \(S=e-\dfrac52\)
14
1+(y')²が平方の形になる工夫

曲線 \(y=\dfrac16x^3+\dfrac{1}{2x}\)(\(1\le x\le2\))の長さ \(L\) を求めよ。

\(L=\)
解説を見る
\(y'=\dfrac{x^2}{2}-\dfrac{1}{2x^2}\) \((y')^2=\dfrac{x^4}{4}-\dfrac12+\dfrac{1}{4x^4}\)、よって \(1+(y')^2=\dfrac{x^4}{4}+\dfrac12+\dfrac{1}{4x^4}=\left(\dfrac{x^2}{2}+\dfrac{1}{2x^2}\right)^2\) \(x>0\) なので \(\sqrt{1+(y')^2}=\dfrac{x^2}{2}+\dfrac{1}{2x^2}\) \(\displaystyle L=\int_1^2\left(\dfrac{x^2}{2}+\dfrac{1}{2x^2}\right)dx=\Bigl[\dfrac{x^3}{6}-\dfrac{1}{2x}\Bigr]_1^2\) \(x=2\) を代入:\(\dfrac86-\dfrac14=\dfrac43-\dfrac14=\dfrac{13}{12}\) \(x=1\) を代入:\(\dfrac16-\dfrac12=-\dfrac13=-\dfrac{4}{12}\) \(L=\dfrac{13}{12}-\left(-\dfrac{4}{12}\right)=\dfrac{17}{12}\) \(L=\dfrac{17}{12}\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。2曲線の回転体・サイクロイド・面積等分など、入試の基礎レベルに挑戦しよう。

応1
2曲線の間を回転

曲線 \(y=x^2\) と \(y=x\) で囲まれた部分(\(0\le x\le1\))を \(x\) 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積は \(V=\dfrac{\text{ア}}{15}\pi\) と表せる。アを求めよ。

ア=
解説を見る
\(0\le x\le1\) では \(x\ge x^2\) なので、外側の半径が \(x\)、内側の半径が \(x^2\)。 \(\displaystyle V=\pi\int_0^1\left[x^2-(x^2)^2\right]dx=\pi\int_0^1(x^2-x^4)\,dx=\pi\Bigl[\dfrac{x^3}{3}-\dfrac{x^5}{5}\Bigr]_0^1=\pi\left(\dfrac13-\dfrac15\right)=\pi\cdot\dfrac{2}{15}=\dfrac{2}{15}\pi\) ア \(=2\)
応2
パラメータ曲線の長さ(サイクロイド)

サイクロイド \(x=t-\sin t,\ y=1-\cos t\)(\(0\le t\le2\pi\))は、円が転がるときにその円周上の1点が描く曲線として知られる。この曲線の長さ \(L\) を、パラメータ表示の長さの公式 \(\displaystyle L=\int\sqrt{\left(\dfrac{dx}{dt}\right)^2+\left(\dfrac{dy}{dt}\right)^2}\,dt\) を使って求めよ。

\(L=\)
解説を見る
\(\dfrac{dx}{dt}=1-\cos t\)、\(\dfrac{dy}{dt}=\sin t\) \(\left(\dfrac{dx}{dt}\right)^2+\left(\dfrac{dy}{dt}\right)^2=(1-\cos t)^2+\sin^2t=1-2\cos t+\cos^2t+\sin^2t=2-2\cos t\) 半角公式 \(1-\cos t=2\sin^2\dfrac{t}{2}\) を使うと \(2-2\cos t=4\sin^2\dfrac{t}{2}\)、よって \(\sqrt{\left(\dfrac{dx}{dt}\right)^2+\left(\dfrac{dy}{dt}\right)^2}=2\left|\sin\dfrac{t}{2}\right|\) \(0\le t\le2\pi\) では \(\dfrac{t}{2}\) は \(0\) から \(\pi\) までなので \(\sin\dfrac{t}{2}\ge0\)、絶対値ははずせる。 \(\displaystyle L=\int_0^{2\pi}2\sin\dfrac{t}{2}\,dt=\Bigl[-4\cos\dfrac{t}{2}\Bigr]_0^{2\pi}=-4\cos\pi-(-4\cos0)=4+4=8\) \(L=8\)
応3
面積を2等分する点を求める

曲線 \(y=x^2\) と \(x\) 軸、直線 \(x=2\) で囲まれた部分の面積を、直線 \(x=a\)(\(0 < a < 2\))が2等分するという。\(a\) の値を求めよ。

\(a=\)
解説を見る
まず全体の面積を求める。 \(\displaystyle \int_0^2 x^2\,dx=\Bigl[\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_0^2=\dfrac83\) これを \(x=a\) で2等分するので、\(0\) から \(a\) までの面積がちょうど半分の \(\dfrac43\) になればよい。 \(\displaystyle \int_0^a x^2\,dx=\Bigl[\dfrac{x^3}{3}\Bigr]_0^a=\dfrac{a^3}{3}=\dfrac43\) \(a^3=4\) \(a=\sqrt[3]{4}\)(\(0 < a < 2\) を満たす実数はこれだけ) \(a=\sqrt[3]{4}\)(\(=2^{2/3}\))
応4
1+(y')²=sec²xになる曲線の長さ

曲線 \(y=\ln(\cos x)\)(\(0\le x\le\dfrac{\pi}{4}\))の長さ \(L\) を求めよ。

\(L=\)
解説を見る
\(y'=\dfrac{-\sin x}{\cos x}=-\tan x\) \(1+(y')^2=1+\tan^2x=\dfrac{1}{\cos^2x}\)(三角関数の相互関係の公式) \(0\le x<\dfrac{\pi}{4}\) では \(\cos x>0\) なので \(\sqrt{1+(y')^2}=\dfrac{1}{\cos x}\)。 \(\displaystyle L=\int_0^{\pi/4}\dfrac{1}{\cos x}\,dx\) を求めるには、次のように分母分子に \(\cos x+\dfrac{1}{\cos x}\cdot\)…ではなく、\(\dfrac{1}{\cos x}\)(=\(\sec x\))に \(\dfrac{\sec x+\tan x}{\sec x+\tan x}\) をかける工夫を使う。 \(\displaystyle \int\sec x\,dx=\int\dfrac{\sec^2x+\sec x\tan x}{\sec x+\tan x}\,dx\) 分子は \(u=\sec x+\tan x\) の導関数 \(u'=\sec x\tan x+\sec^2x\) にちょうど一致するので \(\displaystyle \int\sec x\,dx=\int\dfrac{du}{u}=\ln|u|+C=\ln|\sec x+\tan x|+C\) これを使うと \(\displaystyle L=\Bigl[\ln|\sec x+\tan x|\Bigr]_0^{\pi/4}=\ln(\sqrt2+1)-\ln(1+0)=\ln(1+\sqrt2)\) \(L=\ln(1+\sqrt2)\)
応5
y軸回転の体積

曲線 \(y=x^2\)(\(x\ge0\))と \(y\) 軸、直線 \(y=4\) で囲まれた部分を、\(y\) 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積は \(V=\text{ア}\,\pi\) と表せる。アを求めよ。

ア=
解説を見る
\(y=x^2\) を \(x\) について解くと(\(x\ge0\))\(x^2=y\)。 \(\displaystyle V=\pi\int_0^4 x^2\,dy=\pi\int_0^4 y\,dy=\pi\Bigl[\dfrac{y^2}{2}\Bigr]_0^4=\pi\cdot8=8\pi\) ア \(=8\)