STEP 1

積の微分:\( (fg)' = f'g + fg' \)

2つの関数の積 \(y = f(x)g(x)\) を微分するときは、それぞれ単独で微分してかけるのではなく、専用の公式を使う。積の微分は「前を微分して後ろはそのまま」+「前はそのままで後ろを微分」の和になる。

積の微分公式
\[ \bigl(f(x)g(x)\bigr)' = f'(x)g(x) + f(x)g'(x) \]

この公式は微分の定義(極限)から導ける。導出の流れを確認しておこう。

公式の導出を見る
微分の定義より \[ (fg)'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)g(x+h) - f(x)g(x)}{h} \] 分子に \(f(x+h)g(x)\) をたして引く(同じものをたして引くので値は変わらない)。 \[ = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)g(x+h) - f(x+h)g(x) + f(x+h)g(x) - f(x)g(x)}{h} \] 2つの極限に分ける。 \[ = \lim_{h \to 0} f(x+h)\cdot\frac{g(x+h)-g(x)}{h} + \lim_{h \to 0} g(x)\cdot\frac{f(x+h)-f(x)}{h} \] \(h \to 0\) のとき \(f(x+h) \to f(x)\)(\(f\)は連続なので)、また2つの分数はそれぞれ導関数の定義そのものなので \( (fg)'(x) = f'(x)g(x) + f(x)g'(x) \)

例題1 \(y = x^2(x-3)\) を微分せよ。

解答を見る
\(f(x)=x^2,\ f'(x)=2x\)、\(g(x)=x-3,\ g'(x)=1\) とおく。 \[ y' = f'(x)g(x)+f(x)g'(x) = 2x(x-3) + x^2 \cdot 1 = 2x^2-6x+x^2 \] \(y' = 3x^2-6x\)

この例題の関数 \(y=x^2(x-3)\) に \(x=1\) で接線を引くと、傾きはちょうど \(y'(1)\) の値になる。

例題2 \(y=(2x+1)(x^2-1)\) を微分せよ。

解答を見る
\(f(x)=2x+1,\ f'(x)=2\)、\(g(x)=x^2-1,\ g'(x)=2x\) とおく。 \[ y' = 2(x^2-1) + (2x+1)(2x) = 2x^2-2+4x^2+2x \] \(y' = 6x^2+2x-2\)
STEP 2

商の微分:\(\left(\dfrac{f}{g}\right)' = \dfrac{f'g-fg'}{g^2}\)

分数の形をした関数 \(y=\dfrac{f(x)}{g(x)}\) を微分するときも専用の公式がある。分子は「上を微分して下はそのまま」から「下を微分して上はそのまま」を引く順、分母は必ず2乗になる。引く順番を逆にしやすいので注意しよう。

商の微分公式
\[ \left(\frac{f(x)}{g(x)}\right)' = \frac{f'(x)g(x) - f(x)g'(x)}{\{g(x)\}^2} \]

この公式は積の微分から導ける。\(q=\dfrac{f}{g}\) とおくと \(f=qg\) なので、両辺を積の微分公式で微分すればよい。

公式の導出を見る
\(q(x) = \dfrac{f(x)}{g(x)}\) とおくと \(f(x) = q(x)g(x)\)。両辺を積の微分公式で微分する。 \[ f'(x) = q'(x)g(x) + q(x)g'(x) \] \(q'(x)\) について解く。 \[ q'(x) = \frac{f'(x) - q(x)g'(x)}{g(x)} = \frac{f'(x) - \dfrac{f(x)}{g(x)}g'(x)}{g(x)} \] 右辺の分母をそろえて整理すると \( q'(x) = \dfrac{f'(x)g(x) - f(x)g'(x)}{\{g(x)\}^2} \)

例題3 \(y=\dfrac{x+1}{x-2}\) を微分せよ。

解答を見る
\(f(x)=x+1,\ f'(x)=1\)、\(g(x)=x-2,\ g'(x)=1\) とおく。 \[ y' = \frac{1\cdot(x-2)-(x+1)\cdot1}{(x-2)^2} = \frac{x-2-x-1}{(x-2)^2} \] \(y' = \dfrac{-3}{(x-2)^2}\)

この関数 \(y=\dfrac{x+1}{x-2}\) のグラフは、漸近線 \(x=2,\ y=1\) をもつ双曲線型のグラフになる。

例題4 \(y=\dfrac{x^2-1}{x+3}\) を微分せよ。

解答を見る
\(f(x)=x^2-1,\ f'(x)=2x\)、\(g(x)=x+3,\ g'(x)=1\) とおく。 \[ y' = \frac{2x(x+3)-(x^2-1)\cdot1}{(x+3)^2} = \frac{2x^2+6x-x^2+1}{(x+3)^2} \] \(y' = \dfrac{x^2+6x+1}{(x+3)^2}\)
STEP 3

合成関数の微分(チェーンルール)

\(y=(2x-1)^3\) のように「何かの式」がまるごと累乗になっている関数は、そのまま指数だけ下ろして微分してはいけない。中身を文字でおきかえて、外側→内側の順にかけ算するのがチェーンルール(連鎖律)。

合成関数の微分公式
\(y=f(u)\)、\(u=g(x)\) のとき \[ \frac{dy}{dx} = \frac{dy}{du}\cdot\frac{du}{dx} \]

使い方の手順は次の3つ。

手順1 中身の式を \(u\) とおく(\(u=g(x)\))
手順2 \(y=f(u)\) を \(u\) で微分する(\(\dfrac{dy}{du}\))
手順3 \(u\) を \(x\) で微分したもの(\(\dfrac{du}{dx}\))をかけて、最後に \(u\) を \(x\) の式にもどす

例題5 \(y=(2x-1)^3\) を微分せよ。

解答を見る
\(u=2x-1\) とおくと \(y=u^3\)。 \[ \frac{dy}{du} = 3u^2, \qquad \frac{du}{dx}=2 \] チェーンルールより \[ \frac{dy}{dx} = \frac{dy}{du}\cdot\frac{du}{dx} = 3u^2 \cdot 2 = 6u^2 \] \(u\) を \(x\) の式にもどす。 \(y' = 6(2x-1)^2\)

\(y=(2x-1)^3\) のグラフは、\(u=2x-1\) を3乗したグラフを横方向に押しつぶした形をしている。

例題6 \(y=(x^2+3x)^2\) を微分せよ。

解答を見る
\(u=x^2+3x\) とおくと \(y=u^2\)。 \[ \frac{dy}{du}=2u, \qquad \frac{du}{dx}=2x+3 \] \[ \frac{dy}{dx} = 2u(2x+3) = 2(x^2+3x)(2x+3) \] \(y' = 2(x^2+3x)(2x+3)\)
STEP 4

\(x^n\) の微分公式の拡張(負の指数・分数の指数)

数IIまでは \(n\) が正の整数のときの \((x^n)'=nx^{n-1}\) を習った。この公式は実は \(n\) が負の整数や分数(有理数)であっても、同じ形のままそのまま使える。商の微分・合成関数の微分を使えば、その理由を確認できる。

\(x^n\) の微分公式(\(n\) は実数全体でOK)
\[ (x^n)' = nx^{n-1} \]

例題7 \(y=x^{-2}=\dfrac{1}{x^2}\) を微分し、公式 \((x^n)'=nx^{n-1}\) と一致することを確認せよ。

解答を見る
商の微分公式で計算する。\(f(x)=1,\ f'(x)=0\)、\(g(x)=x^2,\ g'(x)=2x\) とおく。 \[ y' = \frac{0\cdot x^2 - 1\cdot 2x}{(x^2)^2} = \frac{-2x}{x^4} = -\frac{2}{x^3} = -2x^{-3} \] 一方、公式に \(n=-2\) を直接あてはめると \(nx^{n-1}=-2x^{-3}\) となり、一致する。 \(y' = -2x^{-3}\)(\((x^n)'=nx^{n-1}\) は \(n\) が負の整数でも成り立つ)

例題8 \(y=x^{\frac{1}{2}}=\sqrt{x}\) を微分せよ。

解答を見る
公式に \(n=\dfrac{1}{2}\) をそのままあてはめる。 \[ y' = \frac{1}{2}x^{\frac{1}{2}-1} = \frac{1}{2}x^{-\frac{1}{2}} = \frac{1}{2\sqrt{x}} \] \(y' = \dfrac{1}{2\sqrt{x}}\)

この拡張のおかげで、根号や分数式が混ざった関数も「指数の形」に書きかえれば同じ公式で微分できるようになる。たとえば \(\sqrt[3]{x}=x^{\frac13}\)、\(\dfrac{1}{x^2}=x^{-2}\)、\(\dfrac{2}{\sqrt{x}}=2x^{-\frac12}\) のように書きかえてから微分するのがコツ。

注意 積の微分・商の微分・チェーンルールは、この先の三角関数・指数関数・対数関数の微分でも土台になる。ここで手順を確実に身につけておこう。
練習問題(全18問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。分数は「3/4」のように入力。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。

基本(1〜8)
1
積の微分・基本

\(y = x^2(x-3)\) を微分したとき、\(y'\) の \(x^2\) の係数と \(x\) の係数を求めよ。

\(x^2\)の係数  \(x\)の係数
解説を見る
\(f(x)=x^2,\ f'(x)=2x\)、\(g(x)=x-3,\ g'(x)=1\)。 \[ y' = 2x(x-3)+x^2\cdot1 = 2x^2-6x+x^2 \] \(y' = 3x^2-6x\)
2
積の微分・次数が上がる

\(y = (x^3+2)(x-1)\) を微分したとき、\(y'\) の \(x^3\) の係数と \(x^2\) の係数を求めよ。

\(x^3\)の係数  \(x^2\)の係数
解説を見る
\(f(x)=x^3+2,\ f'(x)=3x^2\)、\(g(x)=x-1,\ g'(x)=1\)。 \[ y' = 3x^2(x-1)+(x^3+2)\cdot1 = 3x^3-3x^2+x^3+2 \] \(y' = 4x^3-3x^2+2\)
3
積の微分・特定点での値

\(y = (2x-1)(x^2+3)\) を微分し、\(y'(2)\) の値を求めよ。

\(y'(2)=\)
解説を見る
\(f(x)=2x-1,\ f'(x)=2\)、\(g(x)=x^2+3,\ g'(x)=2x\)。 \[ y' = 2(x^2+3)+(2x-1)(2x) = 2x^2+6+4x^2-2x = 6x^2-2x+6 \] \(x=2\) を代入すると \(y'(2)=6\cdot4-2\cdot2+6=24-4+6\)。 \(y'(2) = 26\)
4
商の微分・基本

\(y = \dfrac{x-3}{x+2}\) を微分すると \(y' = \dfrac{A}{(x+2)^2}\) の形になる。\(A\) の値を求めよ。

\(A=\)
解説を見る
\(f(x)=x-3,\ f'(x)=1\)、\(g(x)=x+2,\ g'(x)=1\)。 \[ y' = \frac{1\cdot(x+2)-(x-3)\cdot1}{(x+2)^2} = \frac{x+2-x+3}{(x+2)^2} \] \(y' = \dfrac{5}{(x+2)^2}\)(\(A=5\))
5
商の微分・特定点での値

\(y = \dfrac{3x}{x+1}\) を微分し、\(y'(1)\) の値を求めよ。

\(y'(1)=\)
解説を見る
\(f(x)=3x,\ f'(x)=3\)、\(g(x)=x+1,\ g'(x)=1\)。 \[ y' = \frac{3(x+1)-3x\cdot1}{(x+1)^2} = \frac{3x+3-3x}{(x+1)^2} = \frac{3}{(x+1)^2} \] \(x=1\) を代入すると \(y'(1)=\dfrac{3}{2^2}\)。 \(y'(1) = \dfrac{3}{4}\)
6
合成関数・基本

\(y = (3x+2)^3\) を微分すると \(y' = A(3x+2)^2\) の形になる。\(A\) の値と \(y'(0)\) の値を求めよ。

\(A=\)  \(y'(0)=\)
解説を見る
\(u=3x+2\) とおくと \(y=u^3\)。 \[ \frac{dy}{du}=3u^2, \qquad \frac{du}{dx}=3 \] \[ y' = 3u^2\cdot3 = 9u^2 = 9(3x+2)^2 \] \(x=0\) を代入すると \(u=2\) なので \(y'(0)=9\cdot2^2=9\cdot4\)。 \(A=9\)、\(y'(0) = 36\)
7
合成関数・特定点での値

\(y = (x^2-2x)^2\) を微分し、\(y'(3)\) の値を求めよ。

\(y'(3)=\)
解説を見る
\(u=x^2-2x\) とおくと \(y=u^2\)。 \[ \frac{dy}{du}=2u, \qquad \frac{du}{dx}=2x-2 \] \[ y' = 2u(2x-2) = 2(x^2-2x)(2x-2) \] \(x=3\) のとき \(u=9-6=3\)、\(2x-2=4\) なので \(y'(3)=2\cdot3\cdot4\)。 \(y'(3) = 24\)
8
xnの拡張・負の指数

\(y = x^{-3} = \dfrac{1}{x^3}\) を微分すると \(y' = Ax^{-4}\) の形になる。\(A\) の値を求めよ。

\(A=\)
解説を見る
公式 \((x^n)'=nx^{n-1}\) に \(n=-3\) をあてはめる。 \[ y' = -3x^{-3-1} = -3x^{-4} \] \(A = -3\)
標準(9〜14) ※どの公式を使うかは自分で判定
9

\(y = \dfrac{x^2}{x+1}\) を微分し、\(y'(1)\) の値を求めよ。

\(y'(1)=\)
解説を見る
\(f(x)=x^2,\ f'(x)=2x\)、\(g(x)=x+1,\ g'(x)=1\)。 \[ y' = \frac{2x(x+1)-x^2\cdot1}{(x+1)^2} = \frac{2x^2+2x-x^2}{(x+1)^2} = \frac{x^2+2x}{(x+1)^2} \] \(x=1\) を代入すると \(y'(1)=\dfrac{1+2}{4}\)。 \(y'(1) = \dfrac{3}{4}\)
10
積の微分+合成関数の組み合わせ

\(y = x(x^2+1)^2\) を微分し、\(y'(1)\) の値を求めよ。

\(y'(1)=\)
解説を見る
\(f(x)=x,\ f'(x)=1\)。\(g(x)=(x^2+1)^2\) はチェーンルールで \(g'(x)=2(x^2+1)\cdot2x=4x(x^2+1)\)。 \[ y' = 1\cdot(x^2+1)^2 + x\cdot4x(x^2+1) = (x^2+1)^2+4x^2(x^2+1) \] \((x^2+1)\) でくくると \(y'=(x^2+1)\{(x^2+1)+4x^2\}=(x^2+1)(5x^2+1)\)。 \(x=1\) を代入すると \(y'(1)=2\cdot6\)。 \(y'(1) = 12\)
11
商の微分(分母が合成関数)

\(y = \dfrac{1}{(x^2+1)^2}\) を微分し、\(y'(1)\) の値を求めよ。

\(y'(1)=\)
解説を見る
\(y=(x^2+1)^{-2}\) と書きかえてチェーンルールを使う。\(u=x^2+1\) とおくと \[ y'=-2u^{-3}\cdot2x = -\frac{4x}{(x^2+1)^3} \] \(x=1\) を代入すると \(y'(1)=-\dfrac{4}{2^3}=-\dfrac{4}{8}\)。 \(y'(1) = -\dfrac{1}{2}\)
12
合成関数(負の指数を使う)

\(y = \dfrac{1}{3x-2}\) を微分し、\(y'(2)\) の値を求めよ。

\(y'(2)=\)
解説を見る
\(y=(3x-2)^{-1}\) と書きかえる。\(u=3x-2\) とおくと \[ y' = -1\cdot u^{-2}\cdot3 = -\frac{3}{(3x-2)^2} \] \(x=2\) を代入すると \(3x-2=4\) なので \(y'(2)=-\dfrac{3}{4^2}\)。 \(y'(2) = -\dfrac{3}{16}\)
13
xnの拡張・分数の指数

\(y = x^{\frac{3}{2}}\) を微分し、\(y'(4)\) の値を求めよ。

\(y'(4)=\)
解説を見る
公式 \((x^n)'=nx^{n-1}\) に \(n=\dfrac{3}{2}\) をあてはめる。 \[ y' = \frac{3}{2}x^{\frac12} = \frac{3}{2}\sqrt{x} \] \(x=4\) を代入すると \(\sqrt{4}=2\) なので \(y'(4)=\dfrac{3}{2}\cdot2\)。 \(y'(4) = 3\)
14
商の微分(分子が合成関数)

\(y = \dfrac{(x+1)^2}{x-1}\) を微分し、\(y'(0)\) の値を求めよ。

\(y'(0)=\)
解説を見る
\(f(x)=(x+1)^2,\ f'(x)=2(x+1)\)(チェーンルール)。\(g(x)=x-1,\ g'(x)=1\)。 \[ y' = \frac{2(x+1)(x-1)-(x+1)^2\cdot1}{(x-1)^2} \] 分子を \((x+1)\) でくくると \((x+1)\{2(x-1)-(x+1)\}=(x+1)(x-3)\)。 \[ y' = \frac{(x+1)(x-3)}{(x-1)^2} \] \(x=0\) を代入すると \(y'(0)=\dfrac{1\cdot(-3)}{(-1)^2}\)。 \(y'(0) = -3\)
挑戦(15〜18)
15
2重の合成関数

\(y = \{(2x+1)^2+3\}^2\) を微分し、\(y'(0)\) の値を求めよ。

\(y'(0)=\)
解説を見る
\(v=2x+1\)、\(w=v^2+3\)、\(y=w^2\) と2段階でおきかえる。 \[ \frac{dy}{dw}=2w,\quad \frac{dw}{dv}=2v,\quad \frac{dv}{dx}=2 \] \[ \frac{dy}{dx} = \frac{dy}{dw}\cdot\frac{dw}{dv}\cdot\frac{dv}{dx} = 2w\cdot2v\cdot2 = 8vw \] \(x=0\) のとき \(v=1\)、\(w=1^2+3=4\) なので \(y'(0)=8\cdot1\cdot4\)。 \(y'(0) = 32\)
16
商の微分+合成関数

\(y = \left(\dfrac{x+1}{x-1}\right)^2\) を微分し、\(y'(3)\) の値を求めよ。

\(y'(3)=\)
解説を見る
\(u=\dfrac{x+1}{x-1}\) とおくと \(y=u^2\)、\(\dfrac{dy}{du}=2u\)。 商の微分公式で \(\dfrac{du}{dx}\) を求める。 \[ \frac{du}{dx} = \frac{1\cdot(x-1)-(x+1)\cdot1}{(x-1)^2} = \frac{-2}{(x-1)^2} \] \(x=3\) のとき \(u=\dfrac{4}{2}=2\)、\(\dfrac{du}{dx}=\dfrac{-2}{4}=-\dfrac12\)。 \[ y'(3) = 2u\cdot\frac{du}{dx} = 2\cdot2\cdot\left(-\frac12\right) \] \(y'(3) = -2\)
17
xnの拡張の応用(式を書きかえる)

\(y = \dfrac{2}{x^3} - \dfrac{3}{\sqrt{x}}\) を微分し、\(y'(1)\) の値を求めよ。

\(y'(1)=\)
解説を見る
\(y = 2x^{-3}-3x^{-\frac12}\) と書きかえてから公式 \((x^n)'=nx^{n-1}\) を使う。 \[ y' = 2\cdot(-3)x^{-4} - 3\cdot\left(-\frac12\right)x^{-\frac32} = -6x^{-4}+\frac32x^{-\frac32} \] \(x=1\) を代入すると \(x^{-4}=1,\ x^{-\frac32}=1\) なので \(y'(1)=-6+\dfrac32\)。 \(y'(1) = -\dfrac{9}{2}\)
18
積の微分(かたまりを見抜く)

\(y = x^2(x^2-1)\) を微分したとき、\(y'\) の \(x^3\) の係数と \(x\) の係数を求めよ。

\(x^3\)の係数  \(x\)の係数
解説を見る
展開してからまとめて微分してもよいが、ここでは \(f(x)=x^2,\ f'(x)=2x\)、\(g(x)=x^2-1,\ g'(x)=2x\) として積の微分公式を使う。 \[ y' = 2x(x^2-1)+x^2\cdot2x = 2x^3-2x+2x^3 \] \(y' = 4x^3-2x\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。逆関数の微分の入り口や、合成関数のさらに深い使い方に挑戦しよう。

応1
逆関数の微分の入り口

\(f(x)=x^3+x\) は実数全体で単調に増加するので、逆関数 \(f^{-1}\) が存在する。逆関数の微分は \((f^{-1})'(a) = \dfrac{1}{f'(f^{-1}(a))}\) で計算できる。これを使って \((f^{-1})'(2)\) の値を求めよ。

\((f^{-1})'(2)=\)
解説を見る
まず \(f^{-1}(2)\) の値、つまり \(f(x)=2\) となる \(x\) を探す。 \(f(1)=1^3+1=2\) なので \(f^{-1}(2)=1\)。 次に \(f'(x)=3x^2+1\) より \(f'(1)=3\cdot1+1=4\)。 逆関数の微分の公式 \((f^{-1})'(a) = \dfrac{1}{f'(f^{-1}(a))}\) に \(a=2\) を代入すると、 \[ (f^{-1})'(2) = \frac{1}{f'(f^{-1}(2))} = \frac{1}{f'(1)} = \frac{1}{4} \] これは「\(y=f(x)\) のグラフと \(y=f^{-1}(x)\) のグラフは直線 \(y=x\) に関して対称なので、対応する点での接線の傾きは互いに逆数になる」という関係の具体例になっている。 \((f^{-1})'(2) = \dfrac{1}{4}\)
応2
合成関数(3乗の逆数)

\(y = \dfrac{1}{(x^2+1)^3}\) を微分し、\(y'(1)\) の値を求めよ。

\(y'(1)=\)
解説を見る
\(y=(x^2+1)^{-3}\) と書きかえる。\(u=x^2+1\) とおくと \(y=u^{-3}\)。 \[ \frac{dy}{du} = -3u^{-4}, \qquad \frac{du}{dx}=2x \] \[ y' = -3u^{-4}\cdot2x = -\frac{6x}{(x^2+1)^4} \] \(x=1\) を代入すると \(u=2\) なので \(y'(1) = -\dfrac{6}{2^4} = -\dfrac{6}{16}\)。 \(y'(1) = -\dfrac{3}{8}\)
応3
積の微分と商の微分の複合

\(y = \dfrac{x^2}{(x^2+1)^2}\) を微分し、\(y'(2)\) の値を求めよ。

\(y'(2)=\)
解説を見る
\(f(x)=x^2,\ f'(x)=2x\)。\(g(x)=(x^2+1)^2\) はチェーンルールで \(g'(x)=2(x^2+1)\cdot2x=4x(x^2+1)\)。商の微分公式より \[ y' = \frac{2x(x^2+1)^2 - x^2\cdot4x(x^2+1)}{(x^2+1)^4} \] 分子を \((x^2+1)\) でくくると \[ = \frac{(x^2+1)\{2x(x^2+1)-4x^3\}}{(x^2+1)^4} = \frac{2x(x^2+1)-4x^3}{(x^2+1)^3} = \frac{2x^3+2x-4x^3}{(x^2+1)^3} = \frac{2x-2x^3}{(x^2+1)^3} \] \(x=2\) を代入すると分子は \(2\cdot2-2\cdot8=4-16=-12\)、分母は \((4+1)^3=125\)。 \(y'(2) = -\dfrac{12}{125}\)
応4
分数の指数を使った合成関数

曲線が \(x=t,\ y=g(t)\) のように媒介変数(パラメータ)で表される場合の微分は次のページ(いろいろな関数の導関数)で扱う。ここでは \(x^n\) の指数拡張とチェーンルールを組み合わせた問題に取り組もう。\(y = (x^2+1)^{\frac{3}{2}}\) を微分し、\(y'(2)\) の値を求めよ。

\(y'(2)=\)
解説を見る
\(u=x^2+1\) とおくと \(y=u^{\frac32}\)。 \[ \frac{dy}{du} = \frac32u^{\frac12}, \qquad \frac{du}{dx}=2x \] \[ y' = \frac32u^{\frac12}\cdot2x = 3xu^{\frac12} = 3x\sqrt{x^2+1} \] \(x=2\) を代入すると \(x^2+1=5\) なので \(y'(2)=3\cdot2\cdot\sqrt5=6\sqrt5\)。 \(y'(2) = 6\sqrt5\)
応5
総合問題(商の微分+合成関数)

\(y = \left(\dfrac{x}{x^2+1}\right)^3\) を微分し、\(y'(2)\) の値を求めよ。

\(y'(2)=\)
解説を見る
\(u=\dfrac{x}{x^2+1}\) とおくと \(y=u^3\)、\(\dfrac{dy}{du}=3u^2\)。 商の微分公式で \(\dfrac{du}{dx}\) を求める。 \[ \frac{du}{dx} = \frac{1\cdot(x^2+1)-x\cdot2x}{(x^2+1)^2} = \frac{1-x^2}{(x^2+1)^2} \] チェーンルールより \[ y' = 3u^2\cdot\frac{du}{dx} = 3\left(\frac{x}{x^2+1}\right)^2\cdot\frac{1-x^2}{(x^2+1)^2} = \frac{3x^2(1-x^2)}{(x^2+1)^4} \] \(x=2\) を代入すると分子は \(3\cdot4\cdot(1-4)=12\cdot(-3)=-36\)、分母は \((4+1)^4=625\)。 \(y'(2) = -\dfrac{36}{625}\)