STEP 1

正弦定理――角と対辺と外接円をつなぐ式

三角形ABCで、頂点Aの対辺(向かい側の辺)を\(a\)、頂点Bの対辺を\(b\)、頂点Cの対辺を\(c\)と呼ぶ。このとき、次の関係がいつでも成り立つ。これが「正弦定理」だ。

正弦定理
\[ \dfrac{a}{\sin A} = \dfrac{b}{\sin B} = \dfrac{c}{\sin C} = 2R \] \(R\) は三角形ABCに外接する円(外接円)の半径。つまり「対辺 ÷ その角のsin」はどの角で計算しても同じ値になり、しかもそれが外接円の直径に等しい。

この式のありがたいところは2つ。1つは「2つの角と1つの辺が分かれば、残りの辺の長さが求まる」こと。もう1つは「外接円の半径Rまで一気に求まる」ことだ。

例題 三角形ABCにおいて、\(\angle A = 30^\circ\)、\(a = 8\)、\(\angle B = 45^\circ\) のとき、外接円の半径Rと辺bの長さを求めよ。

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正弦定理より \(\dfrac{a}{\sin A} = 2R\) なので \(2R = \dfrac{8}{\sin 30^\circ} = \dfrac{8}{\frac{1}{2}} = 16\)、よって \(R = 8\)。 次に \(\dfrac{b}{\sin B} = 2R\) より \(b = 2R \sin B = 16 \times \sin 45^\circ = 16 \times \dfrac{\sqrt{2}}{2} = 8\sqrt{2}\)。 外接円の半径 \(R = 8\)、辺 \(b = 8\sqrt{2}\)
STEP 2

余弦定理で辺を求める――2辺とその間の角から

「2つの辺の長さと、その間の角」が分かっているとき、正弦定理では歯が立たない(sinの比を作れない)。ここで使うのが「余弦定理」だ。

余弦定理(辺について)
\[ a^2 = b^2 + c^2 - 2bc\cos A \] 「向かい側の辺の2乗 = 残り2辺それぞれの2乗の和 - その2辺×2×はさむ角のcos」。\(\cos A\) の符号がそのまま式に効いてくるのがポイントで、\(A\) が鈍角(\(\cos A<0\))だと引き算の部分がプラスに変わり、\(a\) がより大きくなる。

例題1 三角形ABCにおいて、\(b=5\)、\(c=8\)、\(\angle A=60^\circ\) のとき、辺aの長さを求めよ。(はさむ角が鋭角)

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\(a^2 = b^2+c^2-2bc\cos A = 5^2+8^2-2\times5\times8\times\cos60^\circ\) \(= 25+64-80\times\dfrac{1}{2} = 89-40 = 49\) \(a>0\) より \(a=\sqrt{49}=7\)。 辺 \(a = 7\)

例題2 三角形ABCにおいて、\(b=3\)、\(c=5\)、\(\angle A=120^\circ\) のとき、辺aの長さを求めよ。(はさむ角が鈍角)

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\(\cos120^\circ = -\dfrac{1}{2}\) なので、引き算だった部分がプラスに変わることに注意する。 \(a^2 = 3^2+5^2-2\times3\times5\times\cos120^\circ = 9+25-30\times\left(-\dfrac{1}{2}\right) = 34+15 = 49\) \(a>0\) より \(a=\sqrt{49}=7\)。 辺 \(a = 7\)
STEP 3

余弦定理で角を求める――3辺から角がわかる

余弦定理は式を変形すれば「角を求める道具」にもなる。3辺の長さがすべて分かっていれば、どの角も計算できてしまう。

余弦定理(角について)
\[ \cos A = \dfrac{b^2+c^2-a^2}{2bc} \] 3辺 \(a,b,c\) を右辺に代入すれば \(\cos A\) の値が出る。\(\cos A\) の符号だけで角の種類が分かるのが重要ポイント:\(\cos A>0\) なら \(A\) は鋭角、\(\cos A=0\) なら \(A=90^\circ\)(直角)、\(\cos A<0\) なら \(A\) は鈍角。わざわざ角度の値を求めなくても、符号を見るだけで鋭角か鈍角か判定できる。

例題1 三角形ABCにおいて、\(a=7\)、\(b=5\)、\(c=8\) のとき、\(\angle A\) の大きさを求めよ。

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\(\cos A = \dfrac{b^2+c^2-a^2}{2bc} = \dfrac{5^2+8^2-7^2}{2\times5\times8} = \dfrac{25+64-49}{80} = \dfrac{40}{80} = \dfrac{1}{2}\) \(\cos A = \dfrac{1}{2}\) となる角は \(A=60^\circ\)(\(0^\circ\(\angle A = 60^\circ\)

例題2 三角形の3辺が \(4,\ 5,\ 6\) のとき、最も大きい角(辺6の対角)は鋭角か鈍角か判定せよ。(角の大きさそのものは求めなくてよい)

解答を見る
最も大きい角は、最も長い辺6の対角。その角を\(C\)とすると \(\cos C = \dfrac{4^2+5^2-6^2}{2\times4\times5} = \dfrac{16+25-36}{40} = \dfrac{5}{40} = \dfrac{1}{8}\) \(\dfrac{1}{8}\) はきれいな角度には対応しないが、符号がプラスであることだけ確認できれば十分。\(\cos C>0\) なので \(C\) は鋭角、つまりこの三角形の最も大きい角も鋭角=三角形全体が鋭角三角形だと分かる。 \(\cos C = \dfrac{1}{8} > 0\) なので鋭角
STEP 4

正弦定理と余弦定理、どちらを使う?(まとめ)

2つの定理は使いどころがはっきり分かれている。「何が分かっていて、何を求めたいか」を確認すれば、迷わず選べる。

手順1 問題文で分かっている情報(辺の長さ・角の大きさ)を整理する
2角と1辺(または「1角+その対辺+もう1辺」)が分かっている
正弦定理を使う
\(\dfrac{a}{\sin A}=\dfrac{b}{\sin B}=\dfrac{c}{\sin C}=2R\)
2辺とその間の角(または3辺すべて)が分かっている
余弦定理を使う
\(a^2=b^2+c^2-2bc\cos A\)
手順2 求めたいもの(辺か、角か、外接円の半径か)に応じて式を立てて代入する
注意 3辺だけが分かっているときは正弦定理は使えない(\(\sin\)の比を作る辺と角の組がまだない)。この場合は必ず余弦定理で角を1つ求め、それから必要に応じて正弦定理で外接円の半径を求める、という2段階の解き方になることが多い。
練習問題(全18問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。根号は「√7」でも「sqrt7」でもOK。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。

基本(1〜7)
1
正弦定理・外接円の半径

三角形ABCにおいて、\(\angle A=30^\circ\)、\(a=6\) のとき、外接円の半径Rを求めよ。

\(R=\)
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\(2R = \dfrac{a}{\sin A} = \dfrac{6}{\sin30^\circ} = \dfrac{6}{\frac{1}{2}} = 12\) \(R=6\)
2
正弦定理・2角1辺

三角形ABCにおいて、\(\angle A=60^\circ\)、\(a=6\)、\(\angle B=45^\circ\) のとき、辺bと外接円の半径Rを求めよ。

\(b=\)  \(R=\)
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\(2R = \dfrac{a}{\sin A} = \dfrac{6}{\sin60^\circ} = \dfrac{6}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \dfrac{12}{\sqrt{3}} = 4\sqrt{3}\)、よって \(R=2\sqrt{3}\)。 \(b = 2R\sin B = 4\sqrt{3}\times\sin45^\circ = 4\sqrt{3}\times\dfrac{\sqrt{2}}{2} = 2\sqrt{6}\) \(b=2\sqrt{6}\)、\(R=2\sqrt{3}\)
3
余弦定理・辺を求める(鋭角)

三角形ABCにおいて、\(b=4\)、\(c=6\)、\(\angle A=60^\circ\) のとき、辺aの長さを求めよ。

\(a=\)
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\(a^2 = 4^2+6^2-2\times4\times6\times\cos60^\circ = 16+36-48\times\dfrac{1}{2} = 52-24 = 28\) \(a=\sqrt{28}=2\sqrt{7}\) \(a=2\sqrt{7}\)
4
余弦定理・辺を求める(鈍角)

三角形ABCにおいて、\(b=6\)、\(c=10\)、\(\angle A=120^\circ\) のとき、辺aの長さを求めよ。

\(a=\)
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\(a^2 = 6^2+10^2-2\times6\times10\times\cos120^\circ = 36+100-120\times\left(-\dfrac{1}{2}\right) = 136+60 = 196\) \(a=\sqrt{196}=14\) \(a=14\)
5
余弦定理・角を求める

三角形の3辺が \(7,\ 13,\ 15\) のとき、辺13の対角の大きさを求めよ。

対角\(=\)
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辺13の対角を\(\theta\)とすると、残り2辺は7と15。 \(\cos\theta = \dfrac{7^2+15^2-13^2}{2\times7\times15} = \dfrac{49+225-169}{210} = \dfrac{105}{210} = \dfrac{1}{2}\) \(\theta = 60^\circ\)
6
余弦定理・角を求める(直角)

三角形の3辺が \(5,\ 12,\ 13\) のとき、辺13の対角の大きさを求めよ。

対角\(=\)
解説を見る
辺13の対角を\(\theta\)とすると、残り2辺は5と12。 \(\cos\theta = \dfrac{5^2+12^2-13^2}{2\times5\times12} = \dfrac{25+144-169}{120} = \dfrac{0}{120} = 0\) \(\cos\theta=0\) となるのは \(\theta=90^\circ\) のときだけ。 \(\theta = 90^\circ\)(直角)
7
正弦定理・半径から辺を求める

三角形ABCの外接円の半径が \(R=4\)、\(\angle A=120^\circ\) のとき、辺aの長さを求めよ。

\(a=\)
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\(a = 2R\sin A = 2\times4\times\sin120^\circ = 8\times\dfrac{\sqrt{3}}{2} = 4\sqrt{3}\) \(a=4\sqrt{3}\)
標準(8〜14) ※パターンは自分で判定
8

三角形ABCにおいて、\(b=5\)、\(c=21\)、\(\angle A=60^\circ\) のとき、辺aの長さを求めよ。

\(a=\)
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\(a^2 = 5^2+21^2-2\times5\times21\times\cos60^\circ = 25+441-210\times\dfrac{1}{2} = 466-105 = 361\) \(a=\sqrt{361}=19\) \(a=19\)
9

三角形ABCにおいて、\(b=7\)、\(c=8\)、\(\angle A=120^\circ\) のとき、辺aの長さを求めよ。

\(a=\)
解説を見る
\(a^2 = 7^2+8^2-2\times7\times8\times\cos120^\circ = 49+64-112\times\left(-\dfrac{1}{2}\right) = 113+56 = 169\) \(a=\sqrt{169}=13\) \(a=13\)
10

三角形の3辺が \(5,\ 16,\ 19\) のとき、辺19の対角の大きさを求めよ。

対角\(=\)
解説を見る
辺19の対角を\(\theta\)とすると、残り2辺は5と16。 \(\cos\theta = \dfrac{5^2+16^2-19^2}{2\times5\times16} = \dfrac{25+256-361}{160} = \dfrac{-80}{160} = -\dfrac{1}{2}\) \(\cos\theta=-\dfrac{1}{2}\) となるのは \(\theta=120^\circ\) のとき。 \(\theta=120^\circ\)
11

三角形の3辺が \(8,\ 15,\ 17\) のとき、辺17の対角の大きさを求めよ。

対角\(=\)
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辺17の対角を\(\theta\)とすると、残り2辺は8と15。 \(\cos\theta = \dfrac{8^2+15^2-17^2}{2\times8\times15} = \dfrac{64+225-289}{240} = \dfrac{0}{240} = 0\) \(\theta=90^\circ\)(直角)
12

三角形ABCにおいて、\(\angle B=135^\circ\)、\(b=6\sqrt{2}\)、\(\angle A=30^\circ\) のとき、辺aの長さを求めよ。

\(a=\)
解説を見る
正弦定理より \(2R = \dfrac{b}{\sin B} = \dfrac{6\sqrt{2}}{\sin135^\circ} = \dfrac{6\sqrt{2}}{\frac{\sqrt{2}}{2}} = 6\sqrt{2}\times\dfrac{2}{\sqrt{2}} = 12\) \(a = 2R\sin A = 12\times\sin30^\circ = 12\times\dfrac{1}{2} = 6\) \(a=6\)
13

三角形の3辺が \(6,\ 7,\ 9\) のとき、最も大きい角は鋭角・直角・鈍角のいずれか答えよ。(「鋭角」「直角」「鈍角」のいずれかで入力)

解説を見る
最も大きい角は、最も長い辺9の対角。その角を\(\theta\)とすると \(\cos\theta = \dfrac{6^2+7^2-9^2}{2\times6\times7} = \dfrac{36+49-81}{84} = \dfrac{4}{84} = \dfrac{1}{21}\) \(\cos\theta = \dfrac{1}{21} > 0\) なので \(\theta\) は鋭角。最も大きい角が鋭角ということは、他の角はさらに小さいので全部鋭角。 鋭角(鋭角三角形)
14

川の両岸に点B、Cがあり、\(BC=20\)mである。対岸の点Aを観測すると、\(\angle ABC=60^\circ\)、\(\angle ACB=30^\circ\) であった。辺ACと辺ABの長さを求めよ。

\(AC=\) m \(AB=\) m
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三角形ABCにおいて、辺a(\(=BC\))\(=20\)、\(\angle B=60^\circ\)、\(\angle C=30^\circ\)。角の和より \(\angle A=180^\circ-60^\circ-30^\circ=90^\circ\)。 正弦定理より \(2R = \dfrac{a}{\sin A} = \dfrac{20}{\sin90^\circ} = \dfrac{20}{1} = 20\) 辺b(\(=AC\)、\(\angle B\)の対辺)\(= 2R\sin B = 20\times\sin60^\circ = 20\times\dfrac{\sqrt{3}}{2} = 10\sqrt{3}\) 辺c(\(=AB\)、\(\angle C\)の対辺)\(= 2R\sin C = 20\times\sin30^\circ = 20\times\dfrac{1}{2} = 10\) \(AC=10\sqrt{3}\)m、\(AB=10\)m
挑戦(15〜18)
15
2段階(角→半径)

三角形ABCの3辺が \(a=13\)、\(b=7\)、\(c=8\) のとき、\(\angle A\) の大きさと、外接円の半径Rを求めよ。

\(\angle A=\) 度 \(R=\)
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まず余弦定理で \(\angle A\) を求める。 \(\cos A = \dfrac{b^2+c^2-a^2}{2bc} = \dfrac{7^2+8^2-13^2}{2\times7\times8} = \dfrac{49+64-169}{112} = \dfrac{-56}{112} = -\dfrac{1}{2}\) \(\cos A = -\dfrac{1}{2}\) より \(\angle A = 120^\circ\)。 次に正弦定理で外接円の半径を求める。 \(2R = \dfrac{a}{\sin A} = \dfrac{13}{\sin120^\circ} = \dfrac{13}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \dfrac{26}{\sqrt{3}} = \dfrac{26\sqrt{3}}{3}\) よって \(R = \dfrac{13\sqrt{3}}{3}\)。 \(\angle A=120^\circ\)、\(R=\dfrac{13\sqrt{3}}{3}\)
16
2段階(最大角→半径)

三角形の3辺が \(6,\ 10,\ 14\) のとき、最も大きい角の大きさと、外接円の半径Rを求めよ。

最大角\(=\) 度 \(R=\)
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最も大きい角は最も長い辺14の対角。その角を\(\theta\)とすると、残り2辺は6と10。 \(\cos\theta = \dfrac{6^2+10^2-14^2}{2\times6\times10} = \dfrac{36+100-196}{120} = \dfrac{-60}{120} = -\dfrac{1}{2}\) \(\cos\theta=-\dfrac{1}{2}\) より \(\theta=120^\circ\)。 正弦定理より \(2R = \dfrac{14}{\sin120^\circ} = \dfrac{14}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \dfrac{28}{\sqrt{3}} = \dfrac{28\sqrt{3}}{3}\)、よって \(R=\dfrac{14\sqrt{3}}{3}\)。 最大角\(=120^\circ\)、\(R=\dfrac{14\sqrt{3}}{3}\)
17
符号だけで判定

三角形の3辺が \(8,\ 9,\ 10\) のとき、最も大きい角は鋭角・直角・鈍角のいずれか答えよ。(角度そのものは求めなくてよい)

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最も大きい角は最も長い辺10の対角。その角を\(\theta\)とすると、残り2辺は8と9。 \(\cos\theta = \dfrac{8^2+9^2-10^2}{2\times8\times9} = \dfrac{64+81-100}{144} = \dfrac{45}{144}\) \(\dfrac{45}{144}\) はきれいな角度に対応しないが、符号がプラスなのは確認できる。\(\cos\theta>0\) なので \(\theta\) は鋭角。最も大きい角が鋭角なら、三角形全体が鋭角三角形。 鋭角(鋭角三角形)
18
比から辺の長さを決める

三角形ABCにおいて、\(b:c=1:2\)、\(\angle A=60^\circ\) であり、\(b=5\) である。辺cと辺aの長さを求めよ。

\(c=\)  \(a=\)
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\(b:c=1:2\) で \(b=5\) だから、\(c=10\)。 余弦定理より \(a^2 = b^2+c^2-2bc\cos A = 5^2+10^2-2\times5\times10\times\cos60^\circ = 25+100-100\times\dfrac{1}{2} = 125-50 = 75\) \(a=\sqrt{75}=\sqrt{25\times3}=5\sqrt{3}\) \(c=10\)、\(a=5\sqrt{3}\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。円に内接する四角形や、比から角を求める問題など、入試の基礎レベルに挑戦しよう。

応1
円に内接する四角形

円に内接する四角形ABCDにおいて、\(AB=3\)、\(BC=5\)、\(\angle ABC=120^\circ\)、\(CD=8\)、\(DA=5\) とする。対角線ACの長さと、\(\angle ADC\) の大きさを求めよ。

\(AC=\)  \(\angle ADC=\)
解説を見る
円に内接する四角形は、向かい合う角の和が \(180^\circ\)。よって \(\angle ADC = 180^\circ - \angle ABC = 180^\circ-120^\circ = 60^\circ\)。 三角形ABCで余弦定理を使い、対角線ACを求める。 \(AC^2 = AB^2+BC^2-2\times AB\times BC\times\cos120^\circ = 3^2+5^2-2\times3\times5\times\left(-\dfrac{1}{2}\right) = 9+25+15 = 49\) \(AC=\sqrt{49}=7\)。 (確かめ)三角形ACDでも同じACが出るか検算する。\(\angle ADC=60^\circ\) より \(AC^2 = CD^2+DA^2-2\times CD\times DA\times\cos60^\circ = 8^2+5^2-2\times8\times5\times\dfrac{1}{2} = 64+25-40 = 49\) 一致した。 \(AC=7\)、\(\angle ADC=60^\circ\)
応2
最大角の余弦の符号判定

三角形の3辺が \(4,\ 5,\ 7\) のとき、この三角形は鋭角三角形・直角三角形・鈍角三角形のいずれか、余弦定理を用いて判定せよ。

解説を見る
三角形の種類は、最も大きい角(最も長い辺の対角)の余弦の符号で決まる。最も長い辺は7なので、その対角を\(\theta\)とする。 \(\cos\theta = \dfrac{4^2+5^2-7^2}{2\times4\times5} = \dfrac{16+25-49}{40} = \dfrac{-8}{40} = -\dfrac{1}{5}\) \(\cos\theta=-\dfrac{1}{5}<0\) なので \(\theta\) は鈍角。最も大きい角が鈍角なので、三角形全体は鈍角三角形。 鈍角三角形
応3
辺の比から角を求める

三角形の3辺の比が \(a:b:c=11:24:31\) であるとき、最も大きい角(辺cの対角)の大きさを求めよ。

最大角\(=\)
解説を見る
比がそのまま辺の長さと考えて余弦定理を使ってよい(比を\(k\)倍しても\(\cos\)の値は変わらないため)。\(a=11\)、\(b=24\)、\(c=31\) として計算する。 \(\cos C = \dfrac{a^2+b^2-c^2}{2ab} = \dfrac{11^2+24^2-31^2}{2\times11\times24} = \dfrac{121+576-961}{528} = \dfrac{-264}{528} = -\dfrac{1}{2}\) \(\cos C=-\dfrac{1}{2}\) より \(C=120^\circ\)。 最も大きい角 \(=120^\circ\)
応4
文章題:2方向に進んだ2地点の距離

船Pが地点Aを出発し、ある方向へ毎時20kmで2時間走り、地点Bに着いた。同時に船QもAを出発し、Pの進んだ方向から\(60^\circ\)傾いた方向へ毎時30kmで2時間走り、地点Cに着いた。地点B、C間の距離を求めよ。

\(BC=\) km
解説を見る
\(AB = 20\times2=40\)km、\(AC=30\times2=60\)km、\(\angle BAC=60^\circ\)。 三角形ABCで余弦定理を使う。 \(BC^2 = AB^2+AC^2-2\times AB\times AC\times\cos60^\circ = 40^2+60^2-2\times40\times60\times\dfrac{1}{2}\) \(= 1600+3600-2400 = 2800\) \(BC=\sqrt{2800}=\sqrt{400\times7}=20\sqrt{7}\) \(BC=20\sqrt{7}\)km(\(\approx52.9\)km)
応5
直角三角形の外接円(円周角の定理とのつながり)

三角形の3辺が \(7,\ 24,\ 25\) のとき、この三角形が直角三角形であることを確かめ、外接円の半径Rを求めよ。

\(R=\)
解説を見る
最も長い辺25の対角を\(\theta\)とすると \(\cos\theta = \dfrac{7^2+24^2-25^2}{2\times7\times24} = \dfrac{49+576-625}{336} = \dfrac{0}{336} = 0\) \(\cos\theta=0\) なので \(\theta=90^\circ\)、つまり辺25を斜辺とする直角三角形である。 正弦定理より \(2R = \dfrac{25}{\sin90^\circ} = \dfrac{25}{1} = 25\)、よって \(R=\dfrac{25}{2}=12.5\)。 直角三角形では、斜辺がそのまま外接円の直径になる(斜辺の中点が外接円の中心)ことも、この結果から確認できる。 直角三角形であり、\(R=\dfrac{25}{2}=12.5\)