STEP 1

実数の分類(有理数・無理数)

これまで扱ってきた整数や分数は、すべて「実数」という大きな仲間の一部。実数は、大きく有理数と無理数の2種類に分けられる。まずはこの分類をはっきりさせておこう。

有理数
整数、または分数 \(\dfrac{a}{b}\)(\(a,\ b\) は整数、\(b \neq 0\))の形で表せる数。
小数で表すと「有限小数」(途中で終わる)か「循環小数」(同じ並びがずっと繰り返す)のどちらかになる。
無理数
分数の形では表せない数。
小数で表すと、同じ並びが循環せずに無限に続く。
例:\(\sqrt{2},\ \sqrt{3},\ \sqrt{5},\ \pi\) など(根号の中が平方数にならない \(\sqrt{\ \ }\) は無理数)。
有理数の内訳を整理すると、次のようになる。
整数(\(\cdots,-2,-1,0,1,2,\cdots\))/有限小数(\(0.5,\ 0.125\) など)/循環小数(\(0.333\cdots,\ 0.454545\cdots\) など)――このどれも「分数で表せる」という一点でつながっている。

循環小数が本当に分数で表せることを確かめてみよう。コツは「同じ桁数だけずらして引き算し、循環部分を消してしまう」こと。

例題 \(0.\overline{6}\)(\(0.6666\cdots\))を分数で表せ。

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\(x = 0.6666\cdots\) とおく。 循環部分は1桁(6)なので、両辺を10倍する。 \(10x = 6.6666\cdots\) 上の式から下の式(\(x\))を引くと、循環する小数部分がきれいに消える。 \(10x - x = 6.6666\cdots - 0.6666\cdots\) \(9x = 6\) \(x = \dfrac{6}{9} = \dfrac{2}{3}\) \(0.\overline{6} = \dfrac{2}{3}\)
STEP 2

平方根の計算規則と簡約

根号(√)の計算には、覚えておくべきルールが2つだけある。これさえ押さえれば、どんな根号の式も整理できるようになる。

ルール1(積・商) \(a \ge 0,\ b \ge 0\) のとき \(\sqrt{a}\times\sqrt{b} = \sqrt{ab}\)、\(\ \sqrt{a}\div\sqrt{b} = \sqrt{\dfrac{a}{b}}\)(\(b>0\))
ルール2(2乗を外す) \(\sqrt{a^2} = |a|\)(\(a\) がマイナスでも根号を外すと必ずプラスになる)

この2つを使うと、根号の中に「平方数(4, 9, 16, 25, …のような2乗の数)」がかくれているとき、外に出して簡約できる。手順は「根号の中を(平方数)×(残りの数)に分解する」だけ。

例題1 \(\sqrt{72}\) を簡約せよ。

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\(72\) を(平方数)×(残り)の形に分解する。\(72 = 36 \times 2\)(\(36=6^2\) は平方数)。 \(\sqrt{72} = \sqrt{36\times 2} = \sqrt{36}\times\sqrt{2} = 6\sqrt{2}\) \(\sqrt{72} = 6\sqrt{2}\)

例題2 \(\sqrt{20} + \sqrt{45}\) を計算せよ。

解答を見る
それぞれを簡約してから足し算する(根号の中の数がちがうままでは足せない)。 \(\sqrt{20} = \sqrt{4\times 5} = 2\sqrt{5}\) \(\sqrt{45} = \sqrt{9\times 5} = 3\sqrt{5}\) 根号の中が \(5\) でそろったので、係数どうしを足せる。 \(\sqrt{20}+\sqrt{45} = 2\sqrt{5}+3\sqrt{5} = 5\sqrt{5}\) \(\sqrt{20}+\sqrt{45} = 5\sqrt{5}\)
注意 \(\sqrt{a}+\sqrt{b}\) は \(\sqrt{a+b}\) にはならない。足し算・引き算ができるのは、簡約したあとで根号の中身が完全に一致しているときだけ。
STEP 3

分母の有理化

分母に根号が残っていると計算しづらいので、分母と分子に同じ数をかけて根号を分母から追い出す。これを「分母の有理化」という。分母の形によって、かける数が変わる。

分母が根号1つだけのとき

分母と同じ根号を分母・分子にかければよい。\(\sqrt{a}\times\sqrt{a}=a\) となって根号が消えることを利用する。

例題1 \(\dfrac{1}{\sqrt{7}}\) を有理化せよ。

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分母・分子に \(\sqrt{7}\) をかける。 \(\dfrac{1}{\sqrt{7}} = \dfrac{1\times\sqrt{7}}{\sqrt{7}\times\sqrt{7}} = \dfrac{\sqrt{7}}{7}\) \(\dfrac{1}{\sqrt{7}} = \dfrac{\sqrt{7}}{7}\)

例題2 \(\dfrac{4}{\sqrt{2}}\) を有理化せよ。

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分母・分子に \(\sqrt{2}\) をかける。 \(\dfrac{4}{\sqrt{2}} = \dfrac{4\sqrt{2}}{\sqrt{2}\times\sqrt{2}} = \dfrac{4\sqrt{2}}{2}\) 約分すると、 \(\dfrac{4}{\sqrt{2}} = 2\sqrt{2}\)

分母が2項(根号+数)のとき

分母が \(\sqrt{a}+b\) のような2項のときは、そのまま \(\sqrt{a}\) をかけても根号は消えない。ここで使うのが因数分解の公式 \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\)。分母に「符号だけ変えた式(共役)」をかけると、2乗の差になって根号が消える。

例題3 \(\dfrac{1}{\sqrt{3}+\sqrt{2}}\) を有理化せよ。

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分母の共役 \(\sqrt{3}-\sqrt{2}\) を分母・分子にかける。 \(\dfrac{1}{\sqrt{3}+\sqrt{2}} = \dfrac{1\times(\sqrt{3}-\sqrt{2})}{(\sqrt{3}+\sqrt{2})(\sqrt{3}-\sqrt{2})}\) 分母は \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\) の形なので、 分母 \(= (\sqrt{3})^2-(\sqrt{2})^2 = 3-2 = 1\) \(\dfrac{1}{\sqrt{3}+\sqrt{2}} = \sqrt{3}-\sqrt{2}\)

例題4 \(\dfrac{2}{\sqrt{6}+2}\) を有理化せよ。

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分母の共役 \(\sqrt{6}-2\) を分母・分子にかける。 \(\dfrac{2}{\sqrt{6}+2} = \dfrac{2(\sqrt{6}-2)}{(\sqrt{6}+2)(\sqrt{6}-2)}\) 分母 \(= (\sqrt{6})^2-2^2 = 6-4 = 2\) 分子 \(= 2\sqrt{6}-4\) \(\dfrac{2\sqrt{6}-4}{2}\) を約分すると、 \(\dfrac{2}{\sqrt{6}+2} = \sqrt{6}-2\)
STEP 4

整数部分と小数部分

\(\sqrt{5}\) のような無理数は、電卓なしでは正確な小数値が分からない。でも「どの整数とどの整数の間にあるか」なら、2乗を比べるだけで簡単に分かる。これを利用するのが「整数部分・小数部分」の考え方。

実数 \(x\) に対して、\(n \le x < n+1\) となる整数 \(n\) を \(x\) の整数部分という。 そして \(x\) から整数部分を引いた残り \(x-n\)(必ず \(0\) 以上 \(1\) 未満になる)を小数部分という。

例題 \(\sqrt{5}\) の整数部分と小数部分を求めよ。

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近い整数の2乗と根号の中身を比べて、\(\sqrt{5}\) をはさむ2つの整数を探す。 \(2^2 = 4,\ \ 3^2 = 9\) で、\(4 < 5 < 9\) だから、 \(2^2 < (\sqrt{5})^2 < 3^2\)、つまり \(2 < \sqrt{5} < 3\) よって整数部分は \(2\)。 小数部分は「\(\sqrt{5}\) から整数部分を引いた残り」なので、 小数部分 \(= \sqrt{5} - 2\) 整数部分は \(2\)、小数部分は \(\sqrt{5}-2\)
注意 小数部分は「\(\sqrt{5}\) を小数で書いたときの小数点以下」という意味ではなく、\(\sqrt{5}-2\) という式のままで答える。数値を丸めて近似しないこと。
練習問題(全21問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。根号は「√3」でも「sqrt3」でもOK。
有理化の問題は、結果を \(\dfrac{ア\sqrt{イ}+ウ}{エ}\) の形の4つの欄に分けて入力しよう(整数だけの答えは√の欄に1、+の欄に0のように入れればよい)。

基本(1〜9)
1
根号の簡約

\(\sqrt{12}\) を簡約せよ。

答え
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\(12 = 4\times 3\) と分解する。 \(\sqrt{12} = \sqrt{4\times3} = \sqrt{4}\times\sqrt{3} = 2\sqrt{3}\) \(\sqrt{12} = 2\sqrt{3}\)
2
根号の簡約

\(\sqrt{45}\) を簡約せよ。

答え
解説を見る
\(45 = 9\times 5\) と分解する。 \(\sqrt{45} = \sqrt{9\times5} = \sqrt{9}\times\sqrt{5} = 3\sqrt{5}\) \(\sqrt{45} = 3\sqrt{5}\)
3
根号の掛け算

\(\sqrt{8}\times\sqrt{2}\) を計算せよ。

答え
解説を見る
\(\sqrt{a}\times\sqrt{b}=\sqrt{ab}\) を使って、まず中身どうしをかける。 \(\sqrt{8}\times\sqrt{2} = \sqrt{8\times2} = \sqrt{16} = 4\) \(\sqrt{8}\times\sqrt{2} = 4\)
4
簡約してから引き算

\(\sqrt{50} - \sqrt{8}\) を計算せよ。

答え
解説を見る
それぞれ簡約する。 \(\sqrt{50} = \sqrt{25\times2} = 5\sqrt{2}\) \(\sqrt{8} = \sqrt{4\times2} = 2\sqrt{2}\) 根号の中身がそろったので引き算できる。 \(\sqrt{50}-\sqrt{8} = 5\sqrt{2}-2\sqrt{2} = 3\sqrt{2}\) \(\sqrt{50}-\sqrt{8} = 3\sqrt{2}\)
5
有理化(1項)

\(\dfrac{1}{\sqrt{3}}\) を有理化せよ。

(√+)/
解説を見る
分母・分子に \(\sqrt{3}\) をかける。 \(\dfrac{1}{\sqrt{3}} = \dfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}\times\sqrt{3}} = \dfrac{\sqrt{3}}{3}\) \(\dfrac{1}{\sqrt{3}} = \dfrac{\sqrt{3}}{3}\)
6
有理化(1項・約分あり)

\(\dfrac{5}{\sqrt{5}}\) を有理化せよ。

(√+)/
解説を見る
分母・分子に \(\sqrt{5}\) をかける。 \(\dfrac{5}{\sqrt{5}} = \dfrac{5\sqrt{5}}{\sqrt{5}\times\sqrt{5}} = \dfrac{5\sqrt{5}}{5}\) 約分すると、 \(\dfrac{5}{\sqrt{5}} = \sqrt{5}\)
7
整数部分・小数部分

\(\sqrt{5}\) の整数部分を \(a\)、小数部分を \(b\) とする。\(a\) と \(b\) を求めよ。(\(b\) は式のまま入力)

\(a=\)  \(b=\)
解説を見る
\(2^2=4,\ 3^2=9\) で \(4 < 5 < 9\) だから \(2 < \sqrt{5} < 3\)。 \(a=2\)、\(b=\sqrt{5}-2\)
8
循環小数→分数

\(0.\overline{3}\)(\(0.3333\cdots\))を分数で表せ。

答え
解説を見る
\(x=0.3333\cdots\) とおく。循環部分は1桁なので10倍する。 \(10x = 3.3333\cdots\) \(10x-x = 3.3333\cdots-0.3333\cdots\) \(9x = 3\) \(x = \dfrac{3}{9} = \dfrac{1}{3}\) \(0.\overline{3} = \dfrac{1}{3}\)
9
実数の大小比較(根号)

\(2\sqrt{3}\) と \(3\sqrt{2}\) の大小を、不等号(\(<\) または \(>\))を用いて比較せよ。

2√3 3√2
解説を見る
\(2\sqrt{3}\) と \(3\sqrt{2}\) はどちらも正の数である。正の数どうしの大小は、2乗した値の大小と一致するので、それぞれを2乗して比べる。 \((2\sqrt{3})^2 = 2^2\times(\sqrt{3})^2 = 4\times3 = 12\) \((3\sqrt{2})^2 = 3^2\times(\sqrt{2})^2 = 9\times2 = 18\) \(12 < 18\) であり、もとの数はどちらも正だから、2乗する前の大小関係もそのまま保たれる。よって、 \(2\sqrt{3} < 3\sqrt{2}\)
標準(10〜17)
10

\(\sqrt{180}\) を簡約せよ。

答え
解説を見る
\(180\) の中の平方数を探す。\(180 = 36\times 5\)(\(36=6^2\))。 \(\sqrt{180} = \sqrt{36\times5} = 6\sqrt{5}\) \(\sqrt{180} = 6\sqrt{5}\)
11

\(\sqrt{48} + \sqrt{27}\) を計算せよ。

答え
解説を見る
それぞれ簡約する。 \(\sqrt{48} = \sqrt{16\times3} = 4\sqrt{3}\) \(\sqrt{27} = \sqrt{9\times3} = 3\sqrt{3}\) 根号の中身がそろったので足し算できる。 \(4\sqrt{3}+3\sqrt{3} = 7\sqrt{3}\) \(\sqrt{48}+\sqrt{27} = 7\sqrt{3}\)
12
3項の混合計算

\(\sqrt{98} - \sqrt{50} + \sqrt{8}\) を計算せよ。

答え
解説を見る
それぞれ簡約する。 \(\sqrt{98} = \sqrt{49\times2} = 7\sqrt{2}\) \(\sqrt{50} = \sqrt{25\times2} = 5\sqrt{2}\) \(\sqrt{8} = \sqrt{4\times2} = 2\sqrt{2}\) 根号の中身がすべて \(2\) でそろったので、係数だけ計算する。 \(7\sqrt{2}-5\sqrt{2}+2\sqrt{2} = (7-5+2)\sqrt{2} = 4\sqrt{2}\) \(\sqrt{98}-\sqrt{50}+\sqrt{8} = 4\sqrt{2}\)
13
有理化(1項・分母に係数)

\(\dfrac{3}{2\sqrt{3}}\) を有理化せよ。

(√+)/
解説を見る
分母・分子に \(\sqrt{3}\) をかける。 \(\dfrac{3}{2\sqrt{3}} = \dfrac{3\sqrt{3}}{2\sqrt{3}\times\sqrt{3}} = \dfrac{3\sqrt{3}}{2\times3} = \dfrac{3\sqrt{3}}{6}\) 約分すると、 \(\dfrac{3}{2\sqrt{3}} = \dfrac{\sqrt{3}}{2}\)
14
有理化(2項:√+整数)

\(\dfrac{1}{\sqrt{5}+2}\) を有理化せよ。

(√+)/
解説を見る
分母の共役 \(\sqrt{5}-2\) を分母・分子にかける。 \(\dfrac{1}{\sqrt{5}+2} = \dfrac{\sqrt{5}-2}{(\sqrt{5}+2)(\sqrt{5}-2)}\) 分母 \(=(\sqrt{5})^2-2^2=5-4=1\) \(\dfrac{1}{\sqrt{5}+2} = \sqrt{5}-2\)
15
有理化(2項:整数−√)

\(\dfrac{3}{3-\sqrt{6}}\) を有理化せよ。

(√+)/
解説を見る
分母の共役 \(3+\sqrt{6}\) を分母・分子にかける。 \(\dfrac{3}{3-\sqrt{6}} = \dfrac{3(3+\sqrt{6})}{(3-\sqrt{6})(3+\sqrt{6})}\) 分母 \(=3^2-(\sqrt{6})^2=9-6=3\) 分子 \(=9+3\sqrt{6}\) \(\dfrac{9+3\sqrt{6}}{3}\) を約分すると、 \(\dfrac{3}{3-\sqrt{6}} = \sqrt{6}+3\)
16
整数部分・小数部分

\(\sqrt{7}\) の整数部分を \(a\)、小数部分を \(b\) とする。\(a\) と \(b\) を求めよ。

\(a=\)  \(b=\)
解説を見る
\(2^2=4,\ 3^2=9\) で \(4 < 7 < 9\) だから \(2 < \sqrt{7} < 3\)。 \(a=2\)、\(b=\sqrt{7}-2\)
17
循環小数→分数

\(0.\overline{45}\)(\(0.454545\cdots\))を分数で表せ(約分すること)。

答え
解説を見る
\(x=0.454545\cdots\) とおく。循環部分は2桁(45)なので100倍する。 \(100x = 45.454545\cdots\) \(100x-x = 45.454545\cdots-0.454545\cdots\) \(99x = 45\) \(x = \dfrac{45}{99}\) 約分する(分子・分母を9で割る)と、 \(0.\overline{45} = \dfrac{5}{11}\)
挑戦(18〜22)
18
3項の混合計算

\(\sqrt{75} + \sqrt{27} - \sqrt{48}\) を計算せよ。

答え
解説を見る
それぞれ簡約する。 \(\sqrt{75} = \sqrt{25\times3} = 5\sqrt{3}\) \(\sqrt{27} = \sqrt{9\times3} = 3\sqrt{3}\) \(\sqrt{48} = \sqrt{16\times3} = 4\sqrt{3}\) 根号の中身がすべて \(3\) でそろったので、係数だけ計算する。 \(5\sqrt{3}+3\sqrt{3}-4\sqrt{3} = (5+3-4)\sqrt{3} = 4\sqrt{3}\) \(\sqrt{75}+\sqrt{27}-\sqrt{48} = 4\sqrt{3}\)
19
有理化(分子にも根号)

\(\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{6}-\sqrt{2}}\) を有理化せよ(約分すること)。

(√+)/
解説を見る
分母の共役 \(\sqrt{6}+\sqrt{2}\) を分母・分子にかける。 \(\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{6}-\sqrt{2}} = \dfrac{\sqrt{2}(\sqrt{6}+\sqrt{2})}{(\sqrt{6}-\sqrt{2})(\sqrt{6}+\sqrt{2})}\) 分母 \(=(\sqrt{6})^2-(\sqrt{2})^2=6-2=4\) 分子 \(=\sqrt{2}\times\sqrt{6}+\sqrt{2}\times\sqrt{2}=\sqrt{12}+2=2\sqrt{3}+2\) \(\dfrac{2\sqrt{3}+2}{4}\) を約分すると、 \(\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{6}-\sqrt{2}} = \dfrac{\sqrt{3}+1}{2}\)
20
整数部分の利用

\(\sqrt{15}\) の整数部分を \(a\) とするとき、\(a^2\) の値を求めよ。

答え
解説を見る
\(3^2=9,\ 4^2=16\) で \(9 < 15 < 16\) だから \(3 < \sqrt{15} < 4\)。 よって整数部分 \(a=3\)。 \(a^2 = 3^2 = 9\)
21
循環小数→分数(循環しない部分あり)

\(0.1\overline{6}\)(\(0.16666\cdots\))を分数で表せ(約分すること)。

答え
解説を見る
\(x=0.16666\cdots\) とおく。循環しない部分(小数第1位の1)を先に整数にそろえるため10倍する。 \(10x = 1.6666\cdots\) 循環部分(6)は1桁なので、さらに10倍する。 \(100x = 16.6666\cdots\) この2つを引き算すると、循環する小数部分が消える。 \(100x-10x = 16.6666\cdots-1.6666\cdots\) \(90x = 15\) \(x = \dfrac{15}{90} = \dfrac{1}{6}\) \(0.1\overline{6} = \dfrac{1}{6}\)
22
3項の有理化(2段階)

\(\dfrac{1}{1+\sqrt{6}-\sqrt{2}}\) の分母を有理化せよ。

解説を見る
分母は3つの項からなるので、そのままでは共役をかける相手が決められない。そこで \((1+\sqrt{6})\) を1つのかたまりとみて、分母を \((1+\sqrt{6})-\sqrt{2}\) という2項の形として扱う。 1段階目 分母・分子に \((1+\sqrt{6})+\sqrt{2}\) をかける(公式 \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\) を \(x=1+\sqrt{6},\ y=\sqrt{2}\) として使う)。 分母 \(=(1+\sqrt{6})^2-(\sqrt{2})^2\) \((1+\sqrt{6})^2 = 1+2\sqrt{6}+6 = 7+2\sqrt{6}\) なので、 分母 \(= (7+2\sqrt{6})-2 = 5+2\sqrt{6}\) この時点で \(\dfrac{1}{1+\sqrt{6}-\sqrt{2}} = \dfrac{1+\sqrt{6}+\sqrt{2}}{5+2\sqrt{6}}\) となる。分母はまだ根号が1つ残った2項の形――これは既に習った「分母が2項(根号+数)」の有理化と同じ形なので、もう一段階つづける。 2段階目 分母・分子に共役 \(5-2\sqrt{6}\) をかける。 分母 \(= 5^2-(2\sqrt{6})^2 = 25-24 = 1\) 分母がちょうど1になったので、分子を展開すればそれがそのまま答えになる。 \((1+\sqrt{6}+\sqrt{2})(5-2\sqrt{6})\) \(= 1\times5+1\times(-2\sqrt{6})+\sqrt{6}\times5+\sqrt{6}\times(-2\sqrt{6})+\sqrt{2}\times5+\sqrt{2}\times(-2\sqrt{6})\) \(= 5-2\sqrt{6}+5\sqrt{6}-12+5\sqrt{2}-2\sqrt{12}\) \(\sqrt{12}=2\sqrt{3}\) と簡約してから、同じ根号どうしをまとめる。 \(= 5-2\sqrt{6}+5\sqrt{6}-12+5\sqrt{2}-4\sqrt{3}\) \(= (5-12)+(-2\sqrt{6}+5\sqrt{6})+5\sqrt{2}-4\sqrt{3}\) \(= -7+3\sqrt{6}+5\sqrt{2}-4\sqrt{3}\) \(\dfrac{1}{1+\sqrt{6}-\sqrt{2}} = -7+3\sqrt{6}+5\sqrt{2}-4\sqrt{3}\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。二重根号や対称式など、入試の基礎レベルに挑戦しよう。

応1
二重根号をはずす

\(\sqrt{5+2\sqrt{6}}\) の二重根号をはずして簡単にせよ。

答え
解説を見る
\(\sqrt{a+b+2\sqrt{ab}} = \sqrt{a}+\sqrt{b}\)(\(a>b>0\))の形にあてはめる。 \(5+2\sqrt{6}\) を \(a+b+2\sqrt{ab}\) と見ると、和が \(a+b=5\)、積が \(ab=6\) の2数を探せばよい。 \(a,\ b\) は \(t^2-5t+6=0\) の解。左辺を因数分解すると \((t-2)(t-3)=0\) より \(t=2,\ 3\)。 \(a>b\) となるように \(a=3,\ b=2\) とおく(和・積とも条件を満たすことを確認:\(3+2=5\)、\(3\times2=6\))。 \(\sqrt{5+2\sqrt{6}} = \sqrt{3}+\sqrt{2}\)
応2
二重根号をはずす(引き算タイプ)

\(\sqrt{7-2\sqrt{10}}\) の二重根号をはずして簡単にせよ。

答え
解説を見る
\(\sqrt{a+b-2\sqrt{ab}} = \sqrt{a}-\sqrt{b}\)(\(a>b>0\))の形にあてはめる。 \(7-2\sqrt{10}\) を \(a+b-2\sqrt{ab}\) と見ると、和が \(a+b=7\)、積が \(ab=10\) の2数を探せばよい。 \(a,\ b\) は \(t^2-7t+10=0\) の解。左辺を因数分解すると \((t-2)(t-5)=0\) より \(t=2,\ 5\)。 \(a>b\) となるように \(a=5,\ b=2\) とおく(\(\sqrt{a}-\sqrt{b}\) が正の値になるのは \(a>b\) のときだけなので、ここは順番に注意)。 \(\sqrt{7-2\sqrt{10}} = \sqrt{5}-\sqrt{2}\)
応3
対称式(基本対称式の利用)

\(x=\sqrt{3}+\sqrt{2}\)、\(y=\sqrt{3}-\sqrt{2}\) のとき、\(x^2+y^2\) と \(x^3+y^3\) の値を求めよ。

\(x^2+y^2=\)  \(x^3+y^3=\)
解説を見る
まず \(x+y\) と \(xy\)(基本対称式)を先に計算しておくと、根号のまま計算しなくてよくなる。 \(x+y = (\sqrt{3}+\sqrt{2})+(\sqrt{3}-\sqrt{2}) = 2\sqrt{3}\) \(xy = (\sqrt{3}+\sqrt{2})(\sqrt{3}-\sqrt{2}) = (\sqrt{3})^2-(\sqrt{2})^2 = 3-2 = 1\) \(x^2+y^2\) は \((x+y)^2\) を展開した式から \(2xy\) を引けば作れる。 \(x^2+y^2 = (x+y)^2-2xy = (2\sqrt{3})^2-2\times1 = 4\times3-2 = 12-2 = 10\) \(x^3+y^3\) も同じように \((x+y)^3\) から作る公式 \(x^3+y^3=(x+y)^3-3xy(x+y)\) を使う。 \((2\sqrt{3})^3 = 8\times(\sqrt{3})^3 = 8\times3\sqrt{3} = 24\sqrt{3}\) \(3xy(x+y) = 3\times1\times2\sqrt{3} = 6\sqrt{3}\) \(x^3+y^3 = 24\sqrt{3}-6\sqrt{3} = 18\sqrt{3}\) \(x^2+y^2=10\)、\(x^3+y^3=18\sqrt{3}\)
応4
小数部分の計算

\(\sqrt{7}\) の小数部分を \(a\) とするとき、\(a(a+4)\) の値を求めよ。

答え
解説を見る
\(2^2=4,\ 3^2=9\) で \(4 < 7 < 9\) だから \(2 < \sqrt{7} < 3\)。整数部分は \(2\)。 小数部分は \(a=\sqrt{7}-2\)。 これを \(a(a+4)=a^2+4a\) に代入する。 \(a^2 = (\sqrt{7}-2)^2 = (\sqrt{7})^2-2\times\sqrt{7}\times2+2^2 = 7-4\sqrt{7}+4 = 11-4\sqrt{7}\) \(4a = 4(\sqrt{7}-2) = 4\sqrt{7}-8\) 足し合わせると根号の部分が打ち消し合う。 \(a^2+4a = (11-4\sqrt{7})+(4\sqrt{7}-8) = 11-8 = 3\) \(a(a+4) = 3\)
応5
小数部分の計算

\(\sqrt{11}\) の小数部分を \(a\) とするとき、\(a^2+6a\) の値を求めよ。

答え
解説を見る
\(3^2=9,\ 4^2=16\) で \(9 < 11 < 16\) だから \(3 < \sqrt{11} < 4\)。整数部分は \(3\)。 小数部分は \(a=\sqrt{11}-3\)。 これを \(a^2+6a\) に代入する。 \(a^2 = (\sqrt{11}-3)^2 = (\sqrt{11})^2-2\times\sqrt{11}\times3+3^2 = 11-6\sqrt{11}+9 = 20-6\sqrt{11}\) \(6a = 6(\sqrt{11}-3) = 6\sqrt{11}-18\) 足し合わせると根号の部分が打ち消し合う。 \(a^2+6a = (20-6\sqrt{11})+(6\sqrt{11}-18) = 20-18 = 2\) \(a^2+6a = 2\)
応6
3項の有理化(2段階)

\(\dfrac{1}{2+\sqrt{3}-\sqrt{14}}\) の分母を有理化せよ。

解説を見る
分母は3つの項からなるので、\((2+\sqrt{3})\) を1つのかたまりとみて、\((2+\sqrt{3})-\sqrt{14}\) という2項の形として扱う。 1段階目 分母・分子に \((2+\sqrt{3})+\sqrt{14}\) をかける。 \((2+\sqrt{3})^2 = 4+4\sqrt{3}+3 = 7+4\sqrt{3}\) なので、 分母 \(= (7+4\sqrt{3})-14 = -7+4\sqrt{3}\) この時点で \(\dfrac{1}{2+\sqrt{3}-\sqrt{14}} = \dfrac{2+\sqrt{3}+\sqrt{14}}{-7+4\sqrt{3}}\) となる。分母はまだ根号が1つ残った2項の形なので、もう一段階つづける。 2段階目 分母・分子に共役 \(-7-4\sqrt{3}\) をかける。 分母 \(= (-7)^2-(4\sqrt{3})^2 = 49-48 = 1\) 分母がちょうど1になったので、分子を展開すればそれがそのまま答えになる。 \((2+\sqrt{3}+\sqrt{14})(-7-4\sqrt{3})\) \(= 2\times(-7)+2\times(-4\sqrt{3})+\sqrt{3}\times(-7)+\sqrt{3}\times(-4\sqrt{3})+\sqrt{14}\times(-7)+\sqrt{14}\times(-4\sqrt{3})\) \(= -14-8\sqrt{3}-7\sqrt{3}-12-7\sqrt{14}-4\sqrt{42}\) \(= (-14-12)+(-8\sqrt{3}-7\sqrt{3})-7\sqrt{14}-4\sqrt{42}\) \(= -26-15\sqrt{3}-7\sqrt{14}-4\sqrt{42}\) \(\dfrac{1}{2+\sqrt{3}-\sqrt{14}} = -26-15\sqrt{3}-7\sqrt{14}-4\sqrt{42}\)
記述チャレンジ

答えだけでなく「なぜそうなるか」を文章と式で書く練習。模範解答と見比べて、書き方の型を身につけよう。

記1

分母が \(\sqrt{a}+b\) のような2項のとき、分母・分子に \(\sqrt{a}\) だけをかけても根号は消えない。分母・分子に共役 \(\sqrt{a}-b\) をかける必要がある理由を、\((x+y)(x-y)=x^2-y^2\) の公式と関連づけて説明せよ。

模範解答を見る
分母が \(\sqrt{a}+b\) のとき、分母・分子に \(\sqrt{a}\) だけをかけると、分母は \((\sqrt{a}+b)\times\sqrt{a} = a+b\sqrt{a}\) となり、根号を含む項 \(b\sqrt{a}\) がそのまま残ってしまう。これでは根号を分母から追い出すという目的が達成できない。 一方、分母・分子に共役 \(\sqrt{a}-b\) をかけると、分母は \((\sqrt{a}+b)(\sqrt{a}-b)\) という「和と差の積」の形になる。これは因数分解の公式 \((x+y)(x-y)=x^2-y^2\) で \(x=\sqrt{a}\)、\(y=b\) とした場合にちょうど当てはまる形であり、 \((\sqrt{a}+b)(\sqrt{a}-b) = (\sqrt{a})^2-b^2 = a-b^2\) となる。この公式の最大の特徴は、途中に出てくるはずの交差項(\(+\sqrt{a}\cdot b\) と \(-\sqrt{a}\cdot b\))が符号違いで打ち消し合って消えることである。根号がついているのは \((\sqrt{a})^2\) の部分だけなので、これは \(a\) という根号のない数になる。結果として分母全体が \(a-b^2\) という根号を含まない数になり、根号を分母から完全に追い出せる。 つまり、ただの \(\sqrt{a}\) をかけるのではなく符号だけを変えた共役をかけるのは、「和と差の積は2乗の差になり、根号どうしの交差項がちょうど消える」という公式3の性質を利用して、分母の根号を確実に消すためである。 共役をかけると分母が \((\sqrt{a})^2-b^2=a-b^2\) という根号のない数になるが、\(\sqrt{a}\) だけをかけると \(a+b\sqrt{a}\) のように根号を含む項が残ってしまうため、共役をかける必要がある。
記2

\(x=\dfrac{1}{\sqrt{5}-2}\) とする。\(x\) の整数部分と小数部分を求めよ。

模範解答を見る
まず分母に根号が残っているので、有理化して \(x\) を根号1つだけの簡単な式に直す。分母の共役 \(\sqrt{5}+2\) を分母・分子にかける。 \(x = \dfrac{1\times(\sqrt{5}+2)}{(\sqrt{5}-2)(\sqrt{5}+2)}\) 分母は \((\sqrt{5})^2-2^2 = 5-4 = 1\) になる。 \(x = \dfrac{\sqrt{5}+2}{1} = \sqrt{5}+2\) 次に、\(\sqrt{5}\) がどの整数とどの整数の間にあるかを調べる。\(2^2=4,\ 3^2=9\) で \(4<5<9\) だから \(2<\sqrt{5}<3\)。 この不等式の各辺に \(2\) を足すと、\(x=\sqrt{5}+2\) の範囲がわかる。 \(2+2<\sqrt{5}+2<3+2\) \(4<x<5\) よって \(x\) は \(4\) 以上 \(5\) 未満の実数なので、整数部分は \(4\)。 小数部分は「\(x\) から整数部分を引いた残り」なので、 小数部分 \(=x-4=(\sqrt{5}+2)-4=\sqrt{5}-2\) 整数部分は \(4\)、小数部分は \(\sqrt{5}-2\)