STEP 1

共通因数でくくる

因数分解は「展開の逆」。式を、いくつかの式(因数)のかけ算の形に直す作業だ。いちばん基本の手は、すべての項に共通してかけられている因数(共通因数)を外に出すこと。分配法則 \(ma+mb=m(a+b)\) を逆向きに使うイメージ。

手順
1. 各項の係数の最大公約数を探す
2. 各項に共通して含まれる文字とその最小の次数を探す(例:\(x^2\) と \(x\) が両方あれば共通は \(x\))
3. 数と文字をかけたものが共通因数。共通因数でわった残りをかっこの中に書く

例題1 \(3x^2 - 6x\) を因数分解せよ。

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係数の最大公約数は \(3\)。文字は \(x^2\) と \(x\) の共通部分で \(x\)。よって共通因数は \(3x\)。 \(3x^2 \div 3x = x\)、\(-6x \div 3x = -2\) なので、かっこの中は \(x-2\)。 \(3x^2-6x = 3x(x-2)\)

例題2 \(2ab + 4ac - 6ad\) を因数分解せよ。(項が3つでも考え方は同じ)

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係数 \(2,4,6\) の最大公約数は \(2\)。すべての項に文字 \(a\) が共通して含まれる。よって共通因数は \(2a\)。 \(2ab \div 2a = b\)、\(4ac \div 2a = 2c\)、\(-6ad \div 2a = -3d\) なので、かっこの中は \(b+2c-3d\)。 \(2ab+4ac-6ad = 2a(b+2c-3d)\)
STEP 2

公式による因数分解

共通因数がないときは、次の3つの公式が使えないか調べる。どれも「展開公式」を逆から見ただけなので、展開のときに覚えた形とセットで頭に入れておこう。

公式1(和と積) \(x^2+(a+b)x+ab = (x+a)(x+b)\)
公式2(平方の差) \(a^2-b^2 = (a+b)(a-b)\)
公式3(完全平方) \(a^2+2ab+b^2=(a+b)^2\)、\(a^2-2ab+b^2=(a-b)^2\)

公式1:和が \(x\) の係数、積が定数項になる2数を探す

例題3 \(x^2+5x+6\) を因数分解せよ。

解答を見る
和が \(5\)、積が \(6\) になる2数を探す。\(2+3=5\)、\(2\times3=6\) なので \(2\) と \(3\)。 \(x^2+5x+6=(x+2)(x+3)\)

例題4 \(x^2-3x-10\) を因数分解せよ。(負の数も含めて探す)

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和が \(-3\)、積が \(-10\) になる2数を探す。積が負なので、符号の違う2数。\((-5)+2=-3\)、\((-5)\times2=-10\) なので \(-5\) と \(2\)。 \(x^2-3x-10=(x-5)(x+2)\)

公式2:平方の差はすぐに符号違いの2つに分かれる

例題5 \(x^2-9\) を因数分解せよ。

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\(9=3^2\) なので \(x^2-9 = x^2-3^2\)。公式2に当てはめる。 \(x^2-9=(x+3)(x-3)\)

公式3:完全平方は「符号を確認してから2乗を外す」だけ

例題6 \(x^2+6x+9\) を因数分解せよ。

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定数項 \(9=3^2\)。\(x\) の係数 \(6\) が \(2\times3\) と一致するか確認すると \(2\times3=6\) で一致。よって完全平方。 \(x^2+6x+9=(x+3)^2\)

例題7 \(x^2-8x+16\) を因数分解せよ。(マイナスの場合)

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定数項 \(16=4^2\)。\(x\) の係数 \(-8\) が \(-2\times4\) と一致するか確認すると \(-2\times4=-8\) で一致。よって完全平方(マイナス側)。 \(x^2-8x+16=(x-4)^2\)
STEP 3

たすき掛け(\(x\) の係数が1でないとき)

\(2x^2+5x+3\) のように \(x^2\) の係数が \(1\) でないときは、公式1がそのままでは使えない。そこで使うのが「たすき掛け」。数を上下2段の表に書き、たてにかけると \(a,c\)、ななめにかけて足すと \(b\) になる組み合わせを探す方法だ。

\(ax^2+bx+c\) を \((px+q)(rx+s)\) の形に分解したいとき:
・たて(左列):\(p\times r = a\)
・たて(右列):\(q\times s = c\)
・ななめの積の和:\(p\times s + r\times q = b\)
手順1 \(a\) を2数の積 \(p\times r\) に分ける候補を出す
手順2 \(c\) を2数の積 \(q\times s\) に分ける候補を出す
手順3 表に書いて、ななめにかけて足し、\(b\) と一致するか確認する
手順4 一致しなければ組み合わせを変えて手順3に戻る。一致したら \((px+q)(rx+s)\) が答え

例題8 \(2x^2+5x+3\) を因数分解せよ。

解答を見る
\(a=2\) を \(2\times1\)、\(c=3\) を \(3\times1\) に分けてみて、次の表を作る。
23
11
たてにかける:1列目 \(2\times1=2\)(\(a=2\) と一致)、2列目 \(3\times1=3\)(\(c=3\) と一致)。 ななめにかけて足す:\(2\times1 + 1\times3 = 2+3 = 5\)(\(b=5\) と一致!)。 上段の行を \((2x+3)\)、下段の行を \((x+1)\) として組み立てる。 \(2x^2+5x+3=(2x+3)(x+1)\)

例題9 \(4x^2-4x-3\) を因数分解せよ。(負の数を含む場合)

解答を見る
\(a=4\) を \(2\times2\) に、\(c=-3\) を \(1\times(-3)\) に分けて試したがうまくいかない場合は組み合わせを変える。\(c=-3\) を \(1\times(-3)\) のまま、たての組み合わせを次のようにする。
21
2−3
たてにかける:1列目 \(2\times2=4\)(\(a=4\) と一致)、2列目 \(1\times(-3)=-3\)(\(c=-3\) と一致)。 ななめにかけて足す:\(2\times(-3) + 2\times1 = -6+2 = -4\)(\(b=-4\) と一致!)。 上段を \((2x+1)\)、下段を \((2x-3)\) として組み立てる。 \(4x^2-4x-3=(2x+1)(2x-3)\)
STEP 4

工夫がいる因数分解

式が複雑になると、そのままでは公式に当てはまらないことがある。そんなときは「置き換え」「複2次式の扱い」「次数がいちばん低い文字で整理する」という3つの工夫を知っておくと突破口が見える。

工夫1:かたまりを文字で置き換える

例題10 \((x+1)^2 - 5(x+1) + 6\) を因数分解せよ。

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\((x+1)\) がひとかたまりで繰り返し出てくるので、\(t=x+1\) とおく。 \(t^2-5t+6 = (t-2)(t-3)\)(和が \(-5\)、積が \(6\) になる2数は \(-2,-3\))。 \(t\) をもとに戻す:\(t-2=(x+1)-2=x-1\)、\(t-3=(x+1)-3=x-2\)。 \((x+1)^2-5(x+1)+6=(x-1)(x-2)\)

工夫2:複2次式は \(t=x^2\) と置き換える

例題11 \(x^4-5x^2+4\) を因数分解せよ。

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\(x^4=(x^2)^2\) なので、\(t=x^2\) とおくと \(t^2-5t+4\) というただの2次式になる。 \(t^2-5t+4=(t-1)(t-4)\)(和が \(-5\)、積が \(4\) になる2数は \(-1,-4\))。 \(t\) をもとに戻す:\(t-1=x^2-1=(x-1)(x+1)\)(平方の差)、\(t-4=x^2-4=(x-2)(x+2)\)(平方の差)。 最後まで因数分解できる形が残っていないか、必ず確認すること。 \(x^4-5x^2+4=(x-1)(x+1)(x-2)(x+2)\)

工夫3:文字が2種類あるときは、次数が低い文字で整理する

例題12 \(x^2+3xy+x-3y-2\) を因数分解せよ。(\(x\) は2次、\(y\) は1次)

解答を見る
\(x\) は \(x^2\) の項があり2次、\(y\) は \(xy\) と \(-3y\) しかなく1次。次数が低い \(y\) について整理する。 \(y\) を含む項をまとめる:\(3xy-3y = 3y(x-1)\)。 \(y\) を含まない項をまとめる:\(x^2+x-2\)。これは公式1で \(x^2+x-2=(x+2)(x-1)\)(和が \(1\)、積が \(-2\) になる2数は \(2,-1\))。 合わせると \(3y(x-1) + (x+2)(x-1)\)。共通因数 \((x-1)\) でくくる。 \((x-1)\{3y+(x+2)\} = (x-1)(x+3y+2)\) \(x^2+3xy+x-3y-2=(x-1)(x+3y+2)\)
まとめ 文字が2つ以上あって公式が使えないときは、いちばん次数が低い文字を1つ選び、それについての式(その文字の1次式や2次式)とみて整理し直す。残りはただの数(係数)として扱えばよい。
練習問題(全20問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。負の数は「-3」のように入力しよう。
\((x+ア)(x+イ)\) の形の問題はア≦イ、\((アx+イ)(ウx+エ)\) の形の問題はア≦ウ(ア=ウのときはイ≦エ)の順で入力すること。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。

基本(1〜8)
1
共通因数でくくる

\(x^2+5x\) を因数分解せよ。

x(x+) 
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共通因数は \(x\)。\(x^2\div x=x\)、\(5x\div x=5\)。 \(x^2+5x=x(x+5)\)
2
共通因数でくくる(負の数に注意)

\(3x^2-12x\) を因数分解せよ。

3x(x+) 
解説を見る
係数の最大公約数は \(3\)、文字は \(x\) が共通。共通因数は \(3x\)。 \(3x^2\div3x=x\)、\(-12x\div3x=-4\)。 \(3x^2-12x=3x(x-4)\)
3
公式1:x²+(a+b)x+ab(正の数どうし)

\(x^2+7x+12\) を因数分解せよ。

(x+)(x+) 
解説を見る
和が \(7\)、積が \(12\) になる2数は \(3\) と \(4\)(\(3+4=7\)、\(3\times4=12\))。 \(x^2+7x+12=(x+3)(x+4)\)
4
公式1:負の数を含む場合

\(x^2-2x-15\) を因数分解せよ。

(x+)(x+) 
解説を見る
和が \(-2\)、積が \(-15\) になる2数は \(-5\) と \(3\)(\((-5)+3=-2\)、\((-5)\times3=-15\))。 \(x^2-2x-15=(x-5)(x+3)\)
5
公式2:平方の差

\(x^2-16\) を因数分解せよ。

(x+)(x+) 
解説を見る
\(16=4^2\) なので \(x^2-16=x^2-4^2\)。 \(x^2-16=(x-4)(x+4)\)
6
公式2:平方の差(係数つき)

\(4x^2-9\) を \((アx+イ)(ウx+エ)\) の形に因数分解せよ(ア≦ウ、ア=ウのときはイ≦エで入力)。

(x+)(x+) 
解説を見る
\(4x^2=(2x)^2\)、\(9=3^2\) なので \(4x^2-9=(2x)^2-3^2\)。 \(4x^2-9=(2x-3)(2x+3)\)
7
公式3:完全平方(+の場合)

\(x^2+8x+16\) を因数分解せよ。

(x+)² 
解説を見る
\(16=4^2\)。\(x\) の係数 \(8\) が \(2\times4=8\) と一致するので完全平方。 \(x^2+8x+16=(x+4)^2\)
8
公式3:完全平方(−の場合)

\(x^2-10x+25\) を因数分解せよ。

(x+)² 
解説を見る
\(25=5^2\)。\(x\) の係数 \(-10\) が \(-2\times5=-10\) と一致するので完全平方(マイナス側)。 \(x^2-10x+25=(x-5)^2\)
標準(9〜16) ※パターンは自分で判定
9

\(x^2-x-42\) を因数分解せよ。

(x+)(x+) 
解説を見る
和が \(-1\)、積が \(-42\) になる2数は \(-7\) と \(6\)(\((-7)+6=-1\)、\((-7)\times6=-42\))。 \(x^2-x-42=(x-7)(x+6)\)
10

\(6x^2y-8xy^2\) を因数分解せよ。

2xy(x+y) 
解説を見る
係数 \(6,8\) の最大公約数は \(2\)。文字は \(x,y\) がどちらも共通。共通因数は \(2xy\)。 \(6x^2y\div2xy=3x\)、\(-8xy^2\div2xy=-4y\)。 \(6x^2y-8xy^2=2xy(3x-4y)\)
11

\(2x^2+7x+3\) を \((アx+イ)(ウx+エ)\) の形に因数分解せよ(ア≦ウ、ア=ウのときはイ≦エで入力)。

(x+)(x+) 
解説を見る
\(a=2,c=3\)。たてを \(2\times1\)、たてを \(3\times1\) にして表を作る。 \(p=2,q=1,r=1,s=3\) とすると、ななめの和 \(2\times3+1\times1=6+1=7\) は \(b=7\) と合わない。 \(p=2,q=3,r=1,s=1\) にすると、ななめの和 \(2\times1+1\times3=2+3=5\)……こちらも合わない場合はさらに組み合わせを試し、 \(p=1,q=3,r=2,s=1\)(左を \(x+3\)、右を \(2x+1\) とする形)で確認すると、たて \(1\times2=2=a\)、\(3\times1=3=c\)、ななめ \(1\times1+2\times3=1+6=7=b\) で一致。 \(2x^2+7x+3=(x+3)(2x+1)\)
12

\(3x^2-5x-2\) を \((アx+イ)(ウx+エ)\) の形に因数分解せよ(ア≦ウ、ア=ウのときはイ≦エで入力)。

(x+)(x+) 
解説を見る
\(a=3,c=-2\)。左を \(x-2\)、右を \(3x+1\) として確認する。 たて:\(1\times3=3=a\)、\((-2)\times1=-2=c\)。 ななめの和:\(1\times1+3\times(-2)=1-6=-5=b\) で一致。 \(3x^2-5x-2=(x-2)(3x+1)\)
13

\(2x^2-3x-2\) を \((アx+イ)(ウx+エ)\) の形に因数分解せよ(ア≦ウ、ア=ウのときはイ≦エで入力)。

(x+)(x+) 
解説を見る
\(a=2,c=-2\)。左を \(x-2\)、右を \(2x+1\) として確認する。 たて:\(1\times2=2=a\)、\((-2)\times1=-2=c\)。 ななめの和:\(1\times1+2\times(-2)=1-4=-3=b\) で一致。 \(2x^2-3x-2=(x-2)(2x+1)\)
14

\(6x^2+7x-3\) を \((アx+イ)(ウx+エ)\) の形に因数分解せよ(ア≦ウ、ア=ウのときはイ≦エで入力)。

(x+)(x+) 
解説を見る
\(a=6,c=-3\)。左を \(2x+3\)、右を \(3x-1\) として確認する。 たて:\(2\times3=6=a\)、\(3\times(-1)=-3=c\)。 ななめの和:\(2\times(-1)+3\times3=-2+9=7=b\) で一致。 \(6x^2+7x-3=(2x+3)(3x-1)\)
15

\(4x^2+12x+9\) を \((アx+イ)^2\) の形に因数分解せよ。

(x+)² 
解説を見る
\(4x^2=(2x)^2\)、\(9=3^2\)。\(x\) の係数 \(12\) が \(2\times2\times3=12\) と一致するので完全平方。 \(4x^2+12x+9=(2x+3)^2\)
16

\(9x^2-4y^2\) を \((アx+イy)(ウx+エy)\) の形に因数分解せよ(ア≦ウ、ア=ウのときはイ≦エで入力)。

(x+y)(x+y) 
解説を見る
\(9x^2=(3x)^2\)、\(4y^2=(2y)^2\) なので \(9x^2-4y^2=(3x)^2-(2y)^2\)。 \(9x^2-4y^2=(3x-2y)(3x+2y)\)
挑戦(17〜20)
17
置き換え型(t=x−2)

\((x-2)^2-7(x-2)+10\) を因数分解せよ。

(x+)(x+) 
解説を見る
\(t=x-2\) とおく。\(t^2-7t+10=(t-2)(t-5)\)(和が \(-7\)、積が \(10\) になる2数は \(-2,-5\))。 \(t\) をもとに戻す:\(t-2=(x-2)-2=x-4\)、\(t-5=(x-2)-5=x-7\)。 \((x-2)^2-7(x-2)+10=(x-4)(x-7)\)
18
複2次式(t=x²)

\(x^4-10x^2+9\) を \((x+ア)(x+イ)(x+ウ)(x+エ)\) の形に因数分解せよ(ア≦イ≦ウ≦エで入力)。

(x+)(x+)(x+)(x+) 
解説を見る
\(t=x^2\) とおく。\(t^2-10t+9=(t-1)(t-9)\)(和が \(-10\)、積が \(9\) になる2数は \(-1,-9\))。 \(t\) をもとに戻す:\(t-1=x^2-1=(x-1)(x+1)\)、\(t-9=x^2-9=(x-3)(x+3)\)。 \(x^4-10x^2+9=(x-3)(x-1)(x+1)(x+3)\)
19
次数が最も低い文字(y)で整理

\(x^2+xy+x+2y-2\) を \((x+ア)(x+y+イ)\) の形に因数分解せよ。

(x+)(x+y+) 
解説を見る
\(x\) は2次、\(y\) は1次(\(xy\) と \(2y\) しかない)なので \(y\) について整理する。 \(y\) を含む項:\(xy+2y=y(x+2)\)。 \(y\) を含まない項:\(x^2+x-2=(x+2)(x-1)\)(和が \(1\)、積が \(-2\) になる2数は \(2,-1\))。 合わせて \(y(x+2)+(x+2)(x-1) = (x+2)\{y+(x-1)\} = (x+2)(x+y-1)\) \(x^2+xy+x+2y-2=(x+2)(x+y-1)\)
20
総合:たすき掛け+次数整理

\(2x^2+xy-y^2+5x-y+2\) を因数分解せよ。(結果は details で確認)

解説を見る
\(x\) について整理すると \(2x^2+(y+5)x-(y^2+y-2)\)。 定数項の部分 \(y^2+y-2\) を先に因数分解すると \((y-1)(y+2)\)(和が \(1\)、積が \(-2\) になる2数は \(2,-1\))。 これをたすき掛けの「たて」に使う。左を \(2x-(y-1)\)、右を \(x+(y+2)\) として確認する。 たて:\(1\times2=2=a\)、\(-(y-1)\times(y+2)=-(y^2+y-2)\) で定数部分と一致。 ななめの和:\(2\times(y+2)+1\times\{-(y-1)\}=2y+4-y+1=y+5\) で \(x\) の係数と一致。 \(2x^2+xy-y^2+5x-y+2=(2x-y+1)(x+y+2)\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。入試の基礎レベルに挑戦しよう。

応1
複2次式

\(x^4-13x^2+36\) を \((x+ア)(x+イ)(x+ウ)(x+エ)\) の形に因数分解せよ(ア≦イ≦ウ≦エで入力)。

(x+)(x+)(x+)(x+) 
解説を見る
\(t=x^2\) とおく。\(t^2-13t+36=(t-4)(t-9)\)(和が \(-13\)、積が \(36\) になる2数は \(-4,-9\))。 \(t\) をもとに戻す:\(t-4=x^2-4=(x-2)(x+2)\)、\(t-9=x^2-9=(x-3)(x+3)\)。 \(x^4-13x^2+36=(x-3)(x-2)(x+2)(x+3)\)
応2
2変数の対称式

\(a^2-b^2+a-b\) を \((a-b)(a+b+ア)\) の形に因数分解せよ。

(a-b)(a+b+) 
解説を見る
前半2項は平方の差:\(a^2-b^2=(a+b)(a-b)\)。 残りの \(a-b\) は、そのまま \((a-b)\) という共通因数として見ることができる(\(a-b=1\times(a-b)\) と考える)。 \((a+b)(a-b) + (a-b) = (a-b)\{(a+b)+1\} = (a-b)(a+b+1)\) \(a^2-b^2+a-b=(a-b)(a+b+1)\)
応3
次数が最も低い文字で整理(本格)

\(2x^2+3xy+x+3y-1\) を \((x+ア)(イx+ウy+エ)\) の形に因数分解せよ。

(x+)(x+y+) 
解説を見る
\(x\) は2次(\(2x^2\))、\(y\) は1次(\(3xy\) と \(3y\) しかない)なので \(y\) について整理する。 \(y\) を含む項:\(3xy+3y=3y(x+1)\)。 \(y\) を含まない項:\(2x^2+x-1\)。たすき掛けで因数分解すると、たて \(1\times2=2\)、\((-1)\times1=-1\)、ななめの和 \(1\times1+2\times(-1)=1-2=-1\) で一致するので \(2x^2+x-1=(2x-1)(x+1)\)。 合わせて \(3y(x+1)+(2x-1)(x+1) = (x+1)\{3y+(2x-1)\} = (x+1)(2x+3y-1)\) \(2x^2+3xy+x+3y-1=(x+1)(2x+3y-1)\)
応4
複2次式:これ以上分解できない因子に注意

\(x^4-5x^2-36\) を \((x+ア)(x+イ)(x^2+ウ)\) の形に因数分解せよ(ア≦イで入力)。

(x+)(x+)(x²+) 
解説を見る
\(t=x^2\) とおく。\(t^2-5t-36=(t-9)(t+4)\)(和が \(-5\)、積が \(-36\) になる2数は \(-9,4\))。 \(t\) をもとに戻す:\(t-9=x^2-9=(x-3)(x+3)\)(平方の差でさらに分解できる)。 \(t+4=x^2+4\) は、和が \(0\)・積が \(4\) になる実数の2数が存在しないため、これ以上は因数分解できない(このまま残す)。 \(x^4-5x^2-36=(x-3)(x+3)(x^2+4)\)
応5
証明:因数分解で整数の性質を示す

\(n\) を整数とするとき、\(n^2+n\) は必ず \(2\) の倍数になることを、因数分解を利用して説明せよ。

解説を見る
\(n^2+n\) は \(n\) が共通因数なので \(n^2+n=n(n+1)\) と因数分解できる。 \(n\) と \(n+1\) は連続する2つの整数である。連続する2つの整数のうち、必ずどちらか一方は偶数(\(2\) の倍数)になる。 したがって \(n(n+1)\) は「偶数」と「整数」の積になるので、必ず \(2\) の倍数である。 \(n^2+n=n(n+1)\) であり、\(n,\ n+1\) の一方は必ず偶数だから、\(n^2+n\) は常に2の倍数になる。