STEP 1

ベクトルとは?

これまで扱ってきた数(長さ・時間・温度など)は「大きさ」だけを持つ量だった。それに対してベクトルは「大きさ」と「向き」の両方を持つ量。矢印で表すのがいちばんイメージしやすい。

点Aから点Bへ向かう矢印を \(\overrightarrow{AB}\) と書く。Aを始点、Bを終点といい、矢印の長さが大きさ \(|\overrightarrow{AB}|\)、矢印の向きが方向を表す。文字1つで表すときは \(\vec{a}\) のように書く。

等しいベクトル 向きと大きさがともに同じなら、位置(始点の場所)が違っても同じベクトルとみなす。\(\overrightarrow{AB}=\overrightarrow{CD}\) と書く。
逆ベクトル 大きさが同じで向きが正反対のベクトル。\(\overrightarrow{AB}\) の逆ベクトルは \(\overrightarrow{BA}\) で、\(\overrightarrow{BA}=-\overrightarrow{AB}\) と書く。
零ベクトル 大きさが \(0\) のベクトル。始点と終点が一致した状態で、\(\vec{0}\) と書く(向きは考えない)。

例題 四角形ABCDが平行四辺形であるとき、次の問いに答えよ。
(1) \(\overrightarrow{AB}\) と大きさ・向きがともに等しいベクトルを、A〜Dの文字を使って表せ。
(2) \(\overrightarrow{AB}\) の逆ベクトルを、A〜Dの文字を使って2通り表せ。

解答を見る
平行四辺形ABCDでは、辺ABと辺DCは平行で長さが等しく、AからB、DからCへ向かう向きも同じ(たとえばA(0,0)、B(4,0)、C(6,3)、D(2,3)とおくと、\(\overrightarrow{AB}=(4,0)\)、\(\overrightarrow{DC}=(4,0)\) で確かに一致する)。 (1) \(\overrightarrow{AB}\) と等しいのは \(\overrightarrow{DC}\)。 (2) \(\overrightarrow{AB}\) と大きさが同じで向きが逆なのは、\(\overrightarrow{BA}\) と、\(\overrightarrow{DC}\) の逆向きである \(\overrightarrow{CD}\)。 \(\overrightarrow{BA}\) と \(\overrightarrow{CD}\)
STEP 2

ベクトルの和・差・実数倍

ベクトルどうしの計算は、ふつうの数の計算とは少し感覚が違う。「矢印をつなげる」「引き算は逆向きを足す」というイメージをつかもう。

和(たし算)

\(\vec{a}+\vec{b}\) は、\(\vec{a}\) の終点に \(\vec{b}\) の始点をつなげたときの「始点から終点まで」の矢印。三角形の形になるので三角形の法則とも呼ぶ:\(\overrightarrow{AB}+\overrightarrow{BC}=\overrightarrow{AC}\)。
同じ始点からの2本のベクトルなら、平行四辺形の対角線として和が求まる(平行四辺形の法則)。

差(ひき算)

\(\vec{a}-\vec{b}\) は \(\vec{a}+(-\vec{b})\) と考える。図でいうと、\(\vec{b}\) の終点から \(\vec{a}\) の終点へ向かう矢印が \(\vec{a}-\vec{b}\) にあたる(同じ始点から出た2本の矢印の「先端どうし」を結ぶ)。

実数倍

実数 \(k\) を使った \(k\vec{a}\) は、\(k \gt 0\) なら \(\vec{a}\) と同じ向きで大きさが \(k\) 倍、\(k \lt 0\) なら \(\vec{a}\) と逆向きで大きさが \(|k|\) 倍。\(k=0\) なら \(\vec{0}\)。

\(\overrightarrow{OA}=\vec{a}\)、\(\overrightarrow{OB}=\vec{b}\) のとき \(\overrightarrow{AB}=\vec{b}-\vec{a}\)(引く方から足す方へ、が合言葉)

例題1 \(\overrightarrow{AB}+\overrightarrow{BC}\) を1つのベクトルで表せ。

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Aを始点、Bを経由してCへ着く矢印をつなげると、始点はA、終点はCの矢印になる(三角形の法則)。 \(\overrightarrow{AC}\)

例題2 \(\overrightarrow{OA}=\vec{a}\)、\(\overrightarrow{OB}=\vec{b}\) とするとき、\(\overrightarrow{AB}\) を \(\vec{a},\ \vec{b}\) を用いて表せ。

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\(\overrightarrow{AB}=\overrightarrow{AO}+\overrightarrow{OB}=-\overrightarrow{OA}+\overrightarrow{OB}=-\vec{a}+\vec{b}\) \(\overrightarrow{AB}=\vec{b}-\vec{a}\)
STEP 3

成分表示

ベクトルを座標平面上で「始点を原点にそろえた終点の座標」として扱うと、計算がぐっと楽になる。これが成分表示

\(\vec{a}=(x,\ y)\) と書くと、\(x\) をx成分、\(y\) をy成分という。成分どうしなら、和・差・実数倍はそのまま数の計算でOK。

\(\vec{a}=(a_1,\ a_2)\)、\(\vec{b}=(b_1,\ b_2)\) のとき
和・差:\(\vec{a}\pm\vec{b}=(a_1\pm b_1,\ a_2\pm b_2)\)  実数倍:\(k\vec{a}=(ka_1,\ ka_2)\)
大きさ:\(|\vec{a}|=\sqrt{a_1^2+a_2^2}\)(原点からの距離の公式と同じ考え方)

例題1 \(\vec{a}=(3,\ -1)\)、\(\vec{b}=(-2,\ 4)\) のとき、\(2\vec{a}+\vec{b}\) を求めよ。

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\(2\vec{a}=(6,\ -2)\) \(2\vec{a}+\vec{b}=(6+(-2),\ -2+4)=(4,\ 2)\) \(2\vec{a}+\vec{b}=(4,\ 2)\)

例題2 \(\vec{a}=(2,\ 2)\) の大きさを求めよ。

解答を見る
\(|\vec{a}|=\sqrt{2^2+2^2}=\sqrt{8}\) \(\sqrt{8}=\sqrt{4\times2}=2\sqrt{2}\)(ルートの中に平方数があれば外に出して簡単にする) \(|\vec{a}|=2\sqrt{2}\)
STEP 4

平行条件とベクトルの分解

2つのベクトルが平行かどうかを見抜く方法と、1つのベクトルを2つの基準ベクトルの組み合わせで表す「分解」を学ぶ。

平行条件

\(\vec{a}\ne\vec{0}\) のとき、\(\vec{b}\) が \(\vec{a}\) と平行(向きが同じか、または正反対)であることは、ある実数 \(k\) を使って \(\vec{b}=k\vec{a}\) と表せることと同じ。成分で書くと、\(\vec{a}=(a_1,a_2)\)、\(\vec{b}=(b_1,b_2)\) が平行であるための条件は

\(a_1b_2-a_2b_1=0\)(\(\vec{a},\vec{b}\) がともに \(\vec{0}\) でないとき)

ベクトルの分解

平面上で、\(\vec{0}\) でなく互いに平行でもない2つのベクトル \(\vec{b},\ \vec{c}\) を用意すると、どんなベクトル \(\vec{a}\) も

\(\vec{a}=s\vec{b}+t\vec{c}\)(\(s,\ t\) は実数)の形に、ただ1通りに表せる。

成分がわかっていれば、x成分どうし・y成分どうしをそれぞれ等式にして連立方程式を解けば \(s,\ t\) が求まる。

例題1 \(\vec{a}=(2,\ -3)\)、\(\vec{b}=(-4,\ 6)\) は平行であるか調べよ。

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\(a_1b_2-a_2b_1=2\times6-(-3)\times(-4)=12-12=0\) 条件を満たすので平行。実際に \(\vec{b}=-2\vec{a}\) となっている。 平行である(\(\vec{b}=-2\vec{a}\))

例題2 \(\vec{a}=(1,\ 1)\)、\(\vec{b}=(1,\ -1)\)、\(\vec{c}=(5,\ 1)\) のとき、\(\vec{c}=s\vec{a}+t\vec{b}\) を満たす \(s,\ t\) の値を求めよ。

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x成分:\(s+t=5\) y成分:\(s-t=1\) 2式を足すと \(2s=6\) より \(s=3\)。これを \(s+t=5\) に代入して \(t=2\)。 検算:\(3(1,1)+2(1,-1)=(3,3)+(2,-2)=(5,1)\) 一致。 \(s=3,\ t=2\)
練習問題(全18問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。分数は「2/3」のように、√は「√5」または「sqrt5」のように入力。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。

基本(1〜8)
1
成分の和

\(\vec{a}=(3,\ -2)\)、\(\vec{b}=(-1,\ 5)\) のとき、\(\vec{a}+\vec{b}\) を成分で求めよ。

\((\),\(\ \)\()\)
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\(\vec{a}+\vec{b}=(3+(-1),\ -2+5)\) \((2,\ 3)\)
2
成分の差

\(\vec{a}=(4,\ 1)\)、\(\vec{b}=(2,\ 5)\) のとき、\(\vec{a}-\vec{b}\) を成分で求めよ。

\((\),\(\ \)\()\)
解説を見る
\(\vec{a}-\vec{b}=(4-2,\ 1-5)\) \((2,\ -4)\)
3
実数倍の成分

\(\vec{a}=(-3,\ 2)\) のとき、\(3\vec{a}\) を成分で求めよ。

\((\),\(\ \)\()\)
解説を見る
\(3\vec{a}=(3\times(-3),\ 3\times2)\) \((-9,\ 6)\)
4
大きさ(整数になる)

\(\vec{a}=(3,\ 4)\) の大きさ \(|\vec{a}|\) を求めよ。

\(|\vec{a}|=\)
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\(|\vec{a}|=\sqrt{3^2+4^2}=\sqrt{9+16}=\sqrt{25}=5\) \(|\vec{a}|=5\)
5
大きさ(√がつく)

\(\vec{a}=(1,\ 2)\) の大きさ \(|\vec{a}|\) を求めよ。

\(|\vec{a}|=\)
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\(|\vec{a}|=\sqrt{1^2+2^2}=\sqrt{1+4}=\sqrt{5}\) \(|\vec{a}|=\sqrt{5}\)
6
和・実数倍の複合

\(\vec{a}=(2,\ -1)\)、\(\vec{b}=(-3,\ 4)\) のとき、\(2\vec{a}-\vec{b}\) を成分で求めよ。

\((\),\(\ \)\()\)
解説を見る
\(2\vec{a}=(4,\ -2)\) \(2\vec{a}-\vec{b}=(4-(-3),\ -2-4)\) \((7,\ -6)\)
7
2点から成分・逆ベクトル

\(\vec{a}=\overrightarrow{AB}\)、A\((1,\ 2)\)、B\((4,\ -1)\) のとき、\(\vec{a}\) と \(-\vec{a}\) をそれぞれ成分で表せ。

\(\vec{a}=(\),\(\ \)\()\) \(-\vec{a}=(\),\(\ \)\()\)
解説を見る
\(\vec{a}=\overrightarrow{AB}=(4-1,\ -1-2)=(3,\ -3)\) \(-\vec{a}=(-3,\ 3)\) \(\vec{a}=(3,\ -3)\)、\(-\vec{a}=(-3,\ 3)\)
8
大きさ(負の成分)

\(\vec{a}=(-2,\ -3)\) の大きさ \(|\vec{a}|\) を求めよ。

\(|\vec{a}|=\)
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\(|\vec{a}|=\sqrt{(-2)^2+(-3)^2}=\sqrt{4+9}=\sqrt{13}\) \(|\vec{a}|=\sqrt{13}\)
標準(9〜15) ※図をイメージしながら解こう
9
平行条件からkを求める

\(\vec{a}=(2,\ 3)\)、\(\vec{b}=(6,\ 9)\) は平行である。\(\vec{b}=k\vec{a}\) を満たす実数 \(k\) を求めよ。

\(k=\)
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\(\vec{b}=(6,9)=3\times(2,3)=3\vec{a}\) \(k=3\)
10
平行条件から未知成分を求める

\(\vec{a}=(2,\ 3)\)、\(\vec{b}=(x,\ 6)\) が平行であるとき、\(x\) の値を求めよ。

\(x=\)
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平行条件 \(a_1b_2-a_2b_1=0\) より \(2\times6-3\times x=0\) \(12-3x=0\) より \(x=4\)(このとき \(\vec{b}=(4,6)=2\vec{a}\)) \(x=4\)
11
分解(s, tを求める)

\(\vec{a}=(1,\ 2)\)、\(\vec{b}=(3,\ 1)\)、\(\vec{c}=(11,\ 7)\) のとき、\(\vec{c}=s\vec{a}+t\vec{b}\) を満たす \(s,\ t\) の値を求めよ。

\(s=\)  \(t=\)
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x成分:\(s+3t=11\) y成分:\(2s+t=7\) 2つ目の式から \(t=7-2s\)。1つ目に代入すると \(s+3(7-2s)=11\) \(s+21-6s=11\) より \(-5s=-10\)、\(s=2\)。\(t=7-2\times2=3\)。 検算:\(2(1,2)+3(3,1)=(2,4)+(9,3)=(11,7)\) 一致。 \(s=2,\ t=3\)
12
大きさ(数字が大きめ)

\(\vec{a}=(5,\ -12)\) の大きさ \(|\vec{a}|\) を求めよ。

\(|\vec{a}|=\)
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\(|\vec{a}|=\sqrt{5^2+(-12)^2}=\sqrt{25+144}=\sqrt{169}=13\) \(|\vec{a}|=13\)
13
実数倍の複合(係数が大きい)

\(\vec{a}=(4,\ -3)\)、\(\vec{b}=(-2,\ 5)\) のとき、\(2\vec{a}-3\vec{b}\) を成分で求めよ。

\((\),\(\ \)\()\)
解説を見る
\(2\vec{a}=(8,\ -6)\)、\(3\vec{b}=(-6,\ 15)\) \(2\vec{a}-3\vec{b}=(8-(-6),\ -6-15)\) \((14,\ -21)\)
14
ベクトルの等式から未知数

\(\vec{a}=(x,\ 4)\)、\(\vec{b}=(3,\ y)\) が \(\vec{a}=2\vec{b}\) を満たすとき、\(x,\ y\) の値を求めよ。

\(x=\)  \(y=\)
解説を見る
\(2\vec{b}=(6,\ 2y)\)。\(\vec{a}=2\vec{b}\) より \((x,4)=(6,2y)\) x成分:\(x=6\) y成分:\(4=2y\) より \(y=2\) \(x=6,\ y=2\)
15
大きさから未知成分を求める

\(\vec{a}=(x,\ 4)\) の大きさが \(5\) であるとき、\(x\) の値を求めよ。ただし \(x \gt 0\) とする。

\(x=\)
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\(|\vec{a}|^2=x^2+16=25\) より \(x^2=9\) \(x \gt 0\) より \(x=3\) \(x=3\)
挑戦(16〜18)
16
平行+大きさの条件を両方満たす

\(\vec{a}=(3,\ 4)\) と同じ向きで平行、かつ大きさが \(15\) であるベクトル \(\vec{b}\) を成分で求めよ。

\(\vec{b}=(\),\(\ \)\()\)
解説を見る
\(|\vec{a}|=\sqrt{3^2+4^2}=5\)。\(\vec{a}\) と同じ向きの単位ベクトルは \(\left(\dfrac{3}{5},\ \dfrac{4}{5}\right)\)。 大きさ15にするには単位ベクトルを15倍すればよい。 \(\vec{b}=15\left(\dfrac{3}{5},\ \dfrac{4}{5}\right)=(9,\ 12)\) 検算:\(|\vec{b}|=\sqrt{9^2+12^2}=\sqrt{81+144}=\sqrt{225}=15\) \(\vec{b}=(9,\ 12)\)
17
平行条件(kが負の分数になる)

\(\vec{a}=(-4,\ 6)\)、\(\vec{b}=(6,\ -9)\) は平行である。\(\vec{b}=k\vec{a}\) を満たす実数 \(k\) を求めよ。

\(k=\)
解説を見る
x成分から \(6=k\times(-4)\) より \(k=-\dfrac{3}{2}\) 検算(y成分):\(k\times6=-\dfrac{3}{2}\times6=-9\) で \(\vec{b}\) のy成分と一致 \(k=-\dfrac{3}{2}\)
18
分解(sが分数になる)

\(\vec{a}=(2,\ 4)\)、\(\vec{b}=(1,\ -3)\)、\(\vec{c}=(2,\ 9)\) のとき、\(\vec{c}=s\vec{a}+t\vec{b}\) を満たす \(s,\ t\) の値を求めよ。

\(s=\)  \(t=\)
解説を見る
x成分:\(2s+t=2\) y成分:\(4s-3t=9\) 1つ目の式から \(t=2-2s\)。2つ目に代入すると \(4s-3(2-2s)=9\) \(4s-6+6s=9\) より \(10s=15\)、\(s=\dfrac{3}{2}\)。\(t=2-2\times\dfrac{3}{2}=-1\)。 検算:\(\dfrac{3}{2}(2,4)+(-1)(1,-3)=(3,6)+(-1,3)=(2,9)\) 一致。 \(s=\dfrac{3}{2},\ t=-1\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。入試の基礎レベルに挑戦しよう。

応1
単位ベクトル

\(\vec{a}=(3,\ -4)\) と同じ向きの単位ベクトル(大きさ1のベクトル)を成分で求めよ。

\((\),\(\ \)\()\)
解説を見る
\(|\vec{a}|=\sqrt{3^2+(-4)^2}=\sqrt{9+16}=\sqrt{25}=5\) 単位ベクトルは、もとのベクトルを自分の大きさで割ったもの(同じ向きのまま大きさだけ1にする)。 \(\dfrac{1}{|\vec{a}|}\vec{a}=\dfrac{1}{5}(3,\ -4)=\left(\dfrac{3}{5},\ -\dfrac{4}{5}\right)\) \(\left(\dfrac{3}{5},\ -\dfrac{4}{5}\right)\)
応2
平行条件から係数(2次方程式になる)

\(\vec{a}=(x,\ 2)\)、\(\vec{b}=(3,\ x-1)\) が平行であるとき、\(x\) の値をすべて求めよ。(コンマ区切りで入力)

\(x=\)
解説を見る
平行条件 \(a_1b_2-a_2b_1=0\) より \(x(x-1)-2\times3=0\) \(x^2-x-6=0\) 左辺を因数分解すると \((x-3)(x+2)=0\) \(x=3\) のとき \(\vec{a}=(3,2)\)、\(x=-2\) のとき \(\vec{a}=(-2,2)\)。どちらもx成分が0でないので平行条件がそのまま使え、条件を満たす。 \(x=3,\ -2\)
応3
分解の本格問題(線分を分ける点)

点Pは線分AB上にあり、\(\overrightarrow{AP}=\dfrac{1}{3}\overrightarrow{AB}\) を満たす。\(\overrightarrow{OA}=\vec{a}\)、\(\overrightarrow{OB}=\vec{b}\) とするとき、\(\overrightarrow{OP}=s\vec{a}+t\vec{b}\) と表される。\(s,\ t\) の値を求めよ。

\(s=\)  \(t=\)
解説を見る
\(\overrightarrow{AB}=\overrightarrow{OB}-\overrightarrow{OA}=\vec{b}-\vec{a}\) \(\overrightarrow{OP}=\overrightarrow{OA}+\overrightarrow{AP}=\overrightarrow{OA}+\dfrac{1}{3}\overrightarrow{AB}=\vec{a}+\dfrac{1}{3}(\vec{b}-\vec{a})\) \(=\vec{a}-\dfrac{1}{3}\vec{a}+\dfrac{1}{3}\vec{b}=\dfrac{2}{3}\vec{a}+\dfrac{1}{3}\vec{b}\) \(s=\dfrac{2}{3},\ t=\dfrac{1}{3}\)
応4
平行条件からの係数比較

\(\vec{a},\ \vec{b}\) はともに \(\vec{0}\) でなく、互いに平行でないとする。\((s-2)\vec{a}=(1-2t)\vec{b}\) を満たす実数 \(s,\ t\) の値を求めよ。

\(s=\)  \(t=\)
解説を見る
もし \(s-2\ne0\) なら、\(\vec{a}=\dfrac{1-2t}{s-2}\vec{b}\) となり、\(\vec{a}\) が \(\vec{b}\) の実数倍で表せてしまう=\(\vec{a}\) と \(\vec{b}\) が平行、となって「平行でない」という前提に反する。 したがって \(s-2=0\)、つまり \(s=2\)。 このとき左辺は \(\vec{0}\) なので、右辺も \(\vec{0}\) でなければならない。\(\vec{b}\ne\vec{0}\) なので \(1-2t=0\)、つまり \(t=\dfrac{1}{2}\)。 \(s=2,\ t=\dfrac{1}{2}\)
応5
分解の本格問題(線分の外側の点)

点Qは \(\overrightarrow{AQ}=\dfrac{3}{2}\overrightarrow{AB}\) を満たす点である(QはABの延長上にある)。\(\overrightarrow{OA}=\vec{a}\)、\(\overrightarrow{OB}=\vec{b}\) とするとき、\(\overrightarrow{OQ}=s\vec{a}+t\vec{b}\) と表される。\(s,\ t\) の値を求めよ。

\(s=\)  \(t=\)
解説を見る
\(\overrightarrow{AB}=\vec{b}-\vec{a}\) \(\overrightarrow{OQ}=\overrightarrow{OA}+\overrightarrow{AQ}=\vec{a}+\dfrac{3}{2}(\vec{b}-\vec{a})=\vec{a}-\dfrac{3}{2}\vec{a}+\dfrac{3}{2}\vec{b}=-\dfrac{1}{2}\vec{a}+\dfrac{3}{2}\vec{b}\) 係数の和が1になっていない・符号が負になっていることからもわかるように、QはABの内側ではなく延長線上(外側)の点になっている。 \(s=-\dfrac{1}{2},\ t=\dfrac{3}{2}\)