STEP 1

標本平均の分布

母集団全部を調べるのは大変なので、一部(標本)を無作為に抽出して、その標本平均から母集団の平均(母平均)を推測する。そのためにはまず「標本平均そのものがどんな散らばり方をするか」を知っておく必要がある。

母平均 \(\mu\)、母標準偏差 \(\sigma\) の母集団から、大きさ \(n\) の標本を無作為抽出したときの標本平均を \(\overline{X}\) とすると、次が成り立つ。

標本平均 \(\overline{X}\) の性質
平均:\(E(\overline{X}) = \mu\)(標本平均の平均は、母平均に一致する)
標準偏差:\(\sigma(\overline{X}) = \dfrac{\sigma}{\sqrt{n}}\)(標本の大きさ \(n\) が大きいほど散らばりは小さくなる)
さらに、\(n\) が十分大きいとき、\(\overline{X}\) は近似的に正規分布 \(N\left(\mu,\ \dfrac{\sigma^2}{n}\right)\) に従う(中心極限定理)。

この「\(\overline{X}\) の標準偏差 \(\dfrac{\sigma}{\sqrt{n}}\)」は、これから学ぶ推定・検定すべての計算の土台になる。まずはここをしっかり押さえよう。

STEP 2

母平均の推定(信頼区間)

標本平均 \(\overline{X}\) は正規分布 \(N\left(\mu,\ \dfrac{\sigma^2}{n}\right)\) に近似的に従うので、標準化すると \(Z = \dfrac{\overline{X}-\mu}{\sigma/\sqrt{n}}\) は標準正規分布 \(N(0,1)\) に従う。標準正規分布では、\(-1.96 \le Z \le 1.96\) となる確率がちょうど \(0.95\)(95%)であることが分かっている。

この式を \(\mu\) について整理すると、母平均 \(\mu\) を含む範囲(信頼区間)が得られる。

母平均の95%信頼区間(母標準偏差 \(\sigma\) が既知、標本平均 \(\overline{x}\)、標本の大きさ \(n\))
\[ \overline{x} - 1.96\dfrac{\sigma}{\sqrt{n}} \ \le\ \mu\ \le\ \overline{x} + 1.96\dfrac{\sigma}{\sqrt{n}} \] ざっくり言うと「標本平均 ± 1.96×標準誤差」の範囲に、母平均がだいたい入っているはず、という意味。\(\dfrac{\sigma}{\sqrt{n}}\) を標準誤差と呼ぶ。

信頼度を変えたいときは、1.96の代わりに次の値を使う(正規分布表からの抜粋)。

信頼度 90% 95% 98% 99%
\(z\) の値 1.64 1.96 2.33 2.58

例題 母標準偏差12の母集団から、大きさ36の標本を抽出したところ、標本平均が68であった。母平均の95%信頼区間を求めよ。

解答を見る
標準誤差 \(\dfrac{\sigma}{\sqrt{n}} = \dfrac{12}{\sqrt{36}} = \dfrac{12}{6} = 2\) 誤差の範囲 \(1.96 \times 2 = 3.92\) 信頼区間は \(68 - 3.92 \le \mu \le 68 + 3.92\) \(64.08 \le \mu \le 71.92\)
STEP 3

母比率の推定

「賛成の割合」「不良品の割合」のような比率(母比率 \(p\))を推定するときも考え方は同じ。標本の大きさ \(n\)、標本の中で条件に当てはまった個数を \(X\) とすると、標本比率は \(\hat{p} = \dfrac{X}{n}\)。\(n\) が大きいとき \(\hat{p}\) は近似的に正規分布に従い、標準誤差は \(\sqrt{\dfrac{\hat{p}(1-\hat{p})}{n}}\) で表される。

母比率の95%信頼区間
\[ \hat{p} - 1.96\sqrt{\dfrac{\hat{p}(1-\hat{p})}{n}} \ \le\ p\ \le\ \hat{p} + 1.96\sqrt{\dfrac{\hat{p}(1-\hat{p})}{n}} \] 母平均の信頼区間の \(\dfrac{\sigma}{\sqrt{n}}\) の部分が \(\sqrt{\dfrac{\hat{p}(1-\hat{p})}{n}}\) に置き換わっただけで、式の作り方はまったく同じ。

例題 有権者600人に世論調査を行ったところ、360人がある政策に賛成と回答した。この政策への賛成率(母比率)の95%信頼区間を求めよ。

解答を見る
標本比率 \(\hat{p} = \dfrac{360}{600} = 0.6\) 標準誤差 \(\sqrt{\dfrac{0.6 \times 0.4}{600}} = \sqrt{\dfrac{0.24}{600}} = \sqrt{0.0004} = 0.02\) 誤差の範囲 \(1.96 \times 0.02 = 0.0392\) 信頼区間は \(0.6 - 0.0392 \le p \le 0.6 + 0.0392\) \(0.5608 \le p \le 0.6392\)
STEP 4

仮説検定

仮説検定は「主張したい仮説」をいきなり検証するのではなく、まず否定したい仮説(帰無仮説)を立てて、それが「めったに起こらないほど不自然」なら捨てる、という間接的な論法をとる。流れは次の4手順。

手順1 帰無仮説 \(H_0\)(「差がない」「変化がない」など)と対立仮説 \(H_1\) を立てる
手順2 有意水準(多くは5%)を決め、棄却域を決める(両側検定なら \(|z| > 1.96\))
手順3 標本データから検定統計量 \(z = \dfrac{\overline{x}-\mu_0}{\sigma/\sqrt{n}}\) を計算する
zが棄却域に入る
帰無仮説 \(H_0\) を棄却する
→ \(H_1\) が支持される
zが棄却域に入らない
帰無仮説 \(H_0\) を棄却できない
→ \(H_0\) を否定する根拠が不十分

両側検定(「変化した」のように増減どちらもあり得る場合)では、棄却域は分布の両端に半分ずつ分かれる。

例題 ある工場の部品は、従来平均直径50mm、母標準偏差2mmの分布に従うとされていた。工程変更後、\(n=64\) 個を無作為抽出して測ったところ標本平均は50.6mmであった。工程変更によって平均直径が変化したと言えるか、有意水準5%で(両側)検定せよ。

解答を見る
手順1 帰無仮説 \(H_0: \mu = 50\)(変化していない)、対立仮説 \(H_1: \mu \ne 50\)(変化した)→両側検定 手順2 有意水準5%なので棄却域は \(|z| > 1.96\) 手順3 検定統計量 \(z = \dfrac{50.6 - 50}{2/\sqrt{64}} = \dfrac{0.6}{2/8} = \dfrac{0.6}{0.25} = 2.4\) 手順4 \(|z| = 2.4 > 1.96\) なので棄却域に入る → 帰無仮説を棄却する 工程変更によって平均直径は変化したと言える(有意水準5%で\(H_0\)を棄却できる)
注意 仮説検定は「\(H_0\)が正しい」ことを証明する手続きではない。棄却できなかったときは「\(H_0\)を否定する根拠が見つからなかった」というだけで、「\(H_0\)が正しいと証明された」わけではない。言い切りすぎないこと。
練習問題(全14問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。信頼区間は小数第2位まで、検定の結論は「棄却できる」または「棄却できない」で入力しよう。

基本(1〜6)
1
母平均の95%信頼区間

母標準偏差15の母集団から、大きさ225の標本を抽出したところ、標本平均が82であった。母平均の95%信頼区間を求めよ。

下限  上限
解説を見る
標準誤差 \(\dfrac{15}{\sqrt{225}} = \dfrac{15}{15} = 1\) 誤差の範囲 \(1.96 \times 1 = 1.96\) \(80.04 \le \mu \le 83.96\)
2
母平均の95%信頼区間

母標準偏差12の母集団から、大きさ144の標本を抽出したところ、標本平均が55であった。母平均の95%信頼区間を求めよ。

下限  上限
解説を見る
標準誤差 \(\dfrac{12}{\sqrt{144}} = \dfrac{12}{12} = 1\) 誤差の範囲 \(1.96 \times 1 = 1.96\) \(53.04 \le \mu \le 56.96\)
3
信頼度90%(表を使う)

母標準偏差25の母集団から、大きさ625の標本を抽出したところ、標本平均が120であった。母平均の90%信頼区間を求めよ。

下限  上限
解説を見る
標準誤差 \(\dfrac{25}{\sqrt{625}} = \dfrac{25}{25} = 1\) 90%信頼度の \(z\) の値は表より \(1.64\)。誤差の範囲 \(1.64 \times 1 = 1.64\) \(118.36 \le \mu \le 121.64\)
4
母比率の95%信頼区間

400人にアンケートを行ったところ、200人がある商品に満足と回答した。満足率(母比率)の95%信頼区間を求めよ。

下限  上限
解説を見る
標本比率 \(\hat{p} = \dfrac{200}{400} = 0.5\) 標準誤差 \(\sqrt{\dfrac{0.5 \times 0.5}{400}} = \sqrt{0.000625} = 0.025\) 誤差の範囲 \(1.96 \times 0.025 = 0.049\) \(0.451 \le p \le 0.549\)
5
必要な標本の大きさ

母標準偏差が10と分かっている母集団について、信頼度95%の信頼区間の誤差(\(1.96\sigma/\sqrt{n}\))を2以下にしたい。必要な標本の大きさの最小値を求めよ(小数点以下切り上げ)。

最小のn
解説を見る
誤差の条件は \(1.96 \times \dfrac{10}{\sqrt{n}} \le 2\) 両辺を整理すると \(\sqrt{n} \ge \dfrac{1.96 \times 10}{2} = 9.8\) 両辺を2乗して \(n \ge 9.8^2 = 96.04\) \(n\)は整数なので切り上げて \(n = 97\)
6
仮説検定の結論(両側)

母標準偏差8の母集団について、帰無仮説 \(H_0: \mu = 50\) を有意水準5%で両側検定する。大きさ64の標本の標本平均が52.5であったとき、検定統計量 \(z\) と結論を求めよ。

\(z=\)  結論
解説を見る
\(z = \dfrac{52.5 - 50}{8/\sqrt{64}} = \dfrac{2.5}{1} = 2.5\) \(|z| = 2.5 > 1.96\) なので棄却域に入る。 \(z=2.5\)、帰無仮説を棄却できる
標準(7〜11)
7
信頼度99%(表を使う)

母標準偏差20の母集団から、大きさ400の標本を抽出したところ、標本平均が200であった。母平均の99%信頼区間を求めよ。

下限  上限
解説を見る
標準誤差 \(\dfrac{20}{\sqrt{400}} = \dfrac{20}{20} = 1\) 99%信頼度の \(z\) の値は表より \(2.58\)。誤差の範囲 \(2.58 \times 1 = 2.58\) \(197.42 \le \mu \le 202.58\)
8
母比率の95%信頼区間(実数から比率を求める)

600人にアンケートを行ったところ、240人がある政策に反対と回答した。反対率(母比率)の95%信頼区間を求めよ。

下限  上限
解説を見る
標本比率 \(\hat{p} = \dfrac{240}{600} = 0.4\) 標準誤差 \(\sqrt{\dfrac{0.4 \times 0.6}{600}} = \sqrt{0.0004} = 0.02\) 誤差の範囲 \(1.96 \times 0.02 = 0.0392\) \(0.3608 \le p \le 0.4392\)
9
仮説検定の結論(棄却できないケース)

母標準偏差12の母集団について、帰無仮説 \(H_0: \mu = 80\) を有意水準5%で両側検定する。大きさ144の標本の標本平均が81.5であったとき、検定統計量 \(z\) と結論を求めよ。

\(z=\)  結論
解説を見る
\(z = \dfrac{81.5 - 80}{12/\sqrt{144}} = \dfrac{1.5}{1} = 1.5\) \(|z| = 1.5 < 1.96\) なので棄却域に入らない。 \(z=1.5\)、帰無仮説を棄却できない
10
必要な標本の大きさ

母標準偏差が18と分かっている母集団について、信頼度95%の信頼区間の誤差を3以下にしたい。必要な標本の大きさの最小値を求めよ(小数点以下切り上げ)。

最小のn
解説を見る
\(1.96 \times \dfrac{18}{\sqrt{n}} \le 3\) \(\sqrt{n} \ge \dfrac{1.96 \times 18}{3} = \dfrac{35.28}{3} = 11.76\) \(n \ge 11.76^2 = 138.2976\) 切り上げて \(n = 139\)
11
信頼区間から標本平均を逆算

母標準偏差20の母集団から、大きさ100の標本をとって母平均の95%信頼区間を求めたところ \([46.08,\ 53.92]\) であった。このときの標本平均 \(\overline{x}\) の値を求めよ。

\(\overline{x}=\)
解説を見る
信頼区間 \(\overline{x} - 1.96\sigma/\sqrt{n} \le \mu \le \overline{x} + 1.96\sigma/\sqrt{n}\) は、標本平均 \(\overline{x}\) を中心にして左右対称。 つまり信頼区間の下限と上限のちょうど真ん中が \(\overline{x}\)。 \(\overline{x} = \dfrac{46.08+53.92}{2} = \dfrac{100}{2} = 50\) (検算:標準誤差\(=20/\sqrt{100}=2\)、誤差\(=1.96\times2=3.92\)、\(50\pm3.92=[46.08,\ 53.92]\) で一致) \(\overline{x} = 50\)
挑戦(12〜14)
12
母比率の信頼区間の幅から標本サイズを決める

ある世論調査で、母比率の95%信頼区間の幅を0.04以下にしたい。標本比率はおよそ0.5と見込まれるとき、必要な標本の大きさの最小値を求めよ。

最小のn
解説を見る
幅0.04以下 → 誤差(半分の幅)は0.02以下にすればよい。 \(1.96\sqrt{\dfrac{0.5\times0.5}{n}} \le 0.02\) 両辺を2乗して整理すると \(n \ge \dfrac{1.96^2 \times 0.5\times0.5}{0.02^2} = \dfrac{3.8416\times0.25}{0.0004} = \dfrac{0.9604}{0.0004} = 2401\) \(n = 2401\)
13
有意水準を変えて結論を比較

母標準偏差40の母集団について、帰無仮説 \(H_0: \mu = 500\) を両側検定する。大きさ100の標本の標本平均が511であったとき、検定統計量 \(z\)、および有意水準5%・1%それぞれでの結論を求めよ。

\(z=\)  5%での結論  1%での結論
解説を見る
\(z = \dfrac{511 - 500}{40/\sqrt{100}} = \dfrac{11}{4} = 2.75\) 有意水準5%の棄却域は \(|z|>1.96\):\(2.75 > 1.96\) なので棄却できる。 有意水準1%の棄却域は \(|z|>2.58\):\(2.75 > 2.58\) なので、こちらでも棄却できる。 \(z=2.75\)、有意水準5%・1%のどちらでも帰無仮説を棄却できる
14
母比率が0.5でないケースの標本サイズ

ある市の世論調査で、賛成派の母比率を信頼区間の幅0.06以下で推定したい。事前調査により賛成率はおよそ30%と見込まれている。必要な標本の大きさの最小値を求めよ(小数点以下切り上げ)。

最小のn
解説を見る
幅0.06以下 → 誤差は0.03以下にすればよい。 \(1.96\sqrt{\dfrac{0.3\times0.7}{n}} \le 0.03\) 両辺を2乗して整理すると \(n \ge \dfrac{1.96^2 \times 0.3\times0.7}{0.03^2} = \dfrac{3.8416\times0.21}{0.0009} = \dfrac{0.806736}{0.0009} = 896.373\ldots\) \(n\)は整数なので切り上げて \(n = 897\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。信頼区間の幅の性質と、片側検定の入り口に挑戦しよう。

応1
信頼区間の幅と標本の大きさの関係(理論)

母標準偏差 \(\sigma\)、標本の大きさ \(n\) の条件で母平均の95%信頼区間を求めたところ、幅が \(L\) であった。同じ \(\sigma\) ・同じ信頼度のまま、信頼区間の幅を \(\dfrac{L}{2}\)(半分)にするには、標本の大きさを何倍にすればよいか。

何倍
解説を見る
信頼区間の幅は誤差の2倍、すなわち \(L = 2\times1.96\dfrac{\sigma}{\sqrt{n}}\) なので、幅 \(L\) は \(\dfrac{1}{\sqrt{n}}\) に比例する。 標本の大きさを \(k\) 倍(\(n \to kn\))にすると、幅は \(\dfrac{1}{\sqrt{k}}\) 倍になる。 幅を半分にしたいので \(\dfrac{1}{\sqrt{k}} = \dfrac{1}{2}\)、よって \(\sqrt{k}=2\)、\(k=4\)。 標本の大きさを4倍にすればよい
応2
信頼区間の幅と標本の大きさの関係(数値)

ある母集団から大きさ25の標本をとって母平均の95%信頼区間を求めたところ、幅が20であった。同じ母標準偏差・同じ信頼度のまま標本の大きさを100に増やすと、信頼区間の幅はいくらになるか。

解説を見る
信頼区間の幅は \(\dfrac{1}{\sqrt{n}}\) に比例する。 \(n=25\) のとき \(\sqrt{n}=5\)、\(n=100\) のとき \(\sqrt{n}=10\)。\(\sqrt{n}\) が2倍になったので、幅は \(\dfrac{1}{2}\) 倍になる。 \(20 \times \dfrac{1}{2} = 10\) 信頼区間の幅は10になる
応3
片側検定の入り口(左側)

ある製品の平均重量は従来500gとされていたが、最近軽くなったのではないかと指摘されている。母標準偏差8gの製品から大きさ64の標本を抽出したところ、標本平均は497.4gであった。有意水準5%で「母平均は500gより小さい」と言えるか、片側検定(左側)で判断せよ。

\(z=\)  結論
解説を見る
「小さいと言えるか」という片側だけの主張なので片側検定を使う。両側検定では棄却域を左右に半分ずつ(|z|>1.96)割り振るが、片側検定では棄却域を片方だけに集めるので、有意水準5%に対応する境界値は表の「90%の行」と同じ1.64になる(左片側なら \(z<-1.64\))。 帰無仮説 \(H_0:\mu=500\)、対立仮説 \(H_1:\mu<500\) \(z = \dfrac{497.4-500}{8/\sqrt{64}} = \dfrac{-2.6}{1} = -2.6\) 棄却域は \(z<-1.64\):\(-2.6 < -1.64\) なので棄却域に入る。 \(z=-2.6\)、有意水準5%で帰無仮説を棄却できる(軽くなったと言える)
応4
片側検定の入り口(右側)

新しい肥料を使うと収穫量が増えると期待されている。従来の平均収穫量は300kg(母標準偏差15kg)であった。新しい肥料を使った大きさ225の標本の標本平均が303kgであったとき、有意水準5%で「収穫量が増えた」と言えるか、片側検定(右側)で判断せよ。

\(z=\)  結論
解説を見る
帰無仮説 \(H_0:\mu=300\)、対立仮説 \(H_1:\mu>300\)(右側検定) \(z = \dfrac{303-300}{15/\sqrt{225}} = \dfrac{3}{1} = 3\) 片側検定・有意水準5%の棄却域は \(z>1.64\):\(3 > 1.64\) なので棄却域に入る。 \(z=3\)、有意水準5%で帰無仮説を棄却できる(収穫量は増えたと言える)
応5
信頼区間と両側検定のつながり

母標準偏差10の母集団から大きさ100の標本をとり、母平均の95%信頼区間を求めたところ \([48.04,\ 51.96]\) であった。この結果をもとに、有意水準5%で帰無仮説 \(H_0:\mu=52\) を両側検定で棄却できるかどうかを判断せよ(考え方:\(\mu_0\)が信頼区間に含まれなければ棄却できる)。

結論
解説を見る
95%信頼区間と有意水準5%の両側検定は表裏一体の関係にある。「信頼区間に \(\mu_0\) が含まれる」ことと「有意水準5%で \(H_0:\mu=\mu_0\) を棄却できない」ことは同じ意味になる。 今回、信頼区間は \([48.04,\ 51.96]\) で、検定したい値 \(\mu_0=52\) はこの範囲の外(\(51.96 < 52\))。 \(\mu_0=52\)は信頼区間の外なので、有意水準5%で帰無仮説を棄却できる