STEP 1

角の二等分線と比

三角形ABCで、頂点Aから∠Aを2等分する半直線がBCと交わる点をDとすると、BDとDCの比は、AB と AC の比にぴったり一致する。これが「角の二等分線と比の定理」。

内角の二等分線と比 \(BD:DC = AB:AC\)
覚え方:二等分線を引いた頂点からの「隣り合う2辺の比」が、そのままBC上の分点の比になる。

例題 \(AB = 10,\ AC = 6,\ BC = 12\) の三角形で、∠Aの二等分線がBCと交わる点をDとする。BD, DCの長さを求めよ。

解答を見る
\(BD:DC = AB:AC = 10:6 = 5:3\) \(BC = 12\) をこの比 \(5:3\)(和8)で分けるので \(BD = 12 \times \dfrac{5}{8} = 7.5\)、\(DC = 12 \times \dfrac{3}{8} = 4.5\) \(BD = 7.5,\ DC = 4.5\)
外角の二等分線と比(発展) 頂点Aにおける∠Aの外角の二等分線がBCの延長と交わる点をEとすると、比は同じ形だが外分になる:\(BE:CE = AB:AC\)(ただしEは線分BCの外側にある)。\(AB \ne AC\) のときだけEが(有限の位置に)存在する。この形は挑戦問題で確認しよう。
STEP 2

重心 ─ 中線を2:1に内分する点

三角形の各頂点から、向かい合う辺の中点に引いた線分を「中線」という。3本の中線は必ず1点で交わり、その点を重心Gと呼ぶ。重心は、どの中線も頂点側から2:1に内分する。

重心の性質 \(AG:GM = BG:GN = CG:GL = 2:1\)(Mは辺BCの中点、以下同様)
重心の座標は、3頂点の座標の平均:\(G = \left(\dfrac{x_A+x_B+x_C}{3},\ \dfrac{y_A+y_B+y_C}{3}\right)\)

例題 三角形ABCの重心をGとする。頂点Aから辺BCの中点Mに引いた中線ADの長さが\(18\)のとき、AG, GMの長さを求めよ。

解答を見る
\(AG:GM = 2:1\) なので、中線全体を3等分した2つ分がAG、1つ分がGM。 \(18 \div 3 = 6\)(1等分の長さ) \(AG = 12,\ GM = 6\)
STEP 3

内心 ─ 3辺までの距離が等しい点

三角形の3つの内角の二等分線は、必ず1点で交わる。その点を内心Iと呼び、内心は3辺すべてから等しい距離にある。だから内心を中心にして、3辺にちょうど接する円(内接円)が描ける。

内接円の半径 三角形の面積を\(S\)、周の長さの半分(半周長)を\(s = \dfrac{a+b+c}{2}\) とすると \[ r = \dfrac{S}{s} \]

例題 3辺が \(3,\ 4,\ 5\) の直角三角形の内接円の半径\(r\)を求めよ。

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直角三角形なので面積は簡単に出せる:\(S = \dfrac{1}{2} \times 3 \times 4 = 6\) 半周長:\(s = \dfrac{3+4+5}{2} = 6\) \(r = \dfrac{S}{s} = \dfrac{6}{6} = 1\)
STEP 4

外心 ─ 3頂点までの距離が等しい点

三角形の3辺それぞれの垂直二等分線は、必ず1点で交わる。その点を外心Oと呼び、外心は3頂点すべてから等しい距離にある。だから外心を中心にして、3頂点をすべて通る円(外接円)が描ける。

直角三角形の外心 直角三角形では、外心はいつも斜辺の中点にあり、外接円の半径は \(R = \dfrac{\text{斜辺}}{2}\)。これは数Iの正弦定理 \(\dfrac{a}{\sin A} = 2R\) とも自然につながる(∠A=90°なら\(\sin A=1\)なので \(2R=a\)、つまり\(a\)は斜辺)。

例題 3辺が \(3,\ 4,\ 5\) の直角三角形の外接円の半径\(R\)を求めよ。

解答を見る
斜辺は最も長い辺の\(5\)。直角三角形の外心は斜辺の中点なので \(R = \dfrac{5}{2} = 2.5\)

3つの「心」の整理

重心 G
3本の中線の交点
各中線を2:1に内分
必ず三角形の内部
内心 I
3つの内角の二等分線の交点
3辺までの距離が等しい(内接円の中心)
必ず三角形の内部
外心 O
3辺の垂直二等分線の交点
3頂点までの距離が等しい(外接円の中心)
鋭角三角形なら内部、直角三角形なら斜辺の中点、鈍角三角形なら外部

ちなみに、各頂点から向かい合う辺(またはその延長)へ引いた3本の垂線も1点で交わることが知られていて、その点を垂心と呼ぶ。実は外心・重心・垂心の3点は必ず一直線上に並ぶ(この直線を「オイラー線」と呼ぶ)。詳しい証明は高校の範囲を超えるので、「へえ、そうなんだ」くらいに覚えておけば十分。

傍心と傍接円(発展) 三角形には、内心のほかに傍心と呼ばれる点が3つある。頂点Aの傍心\(I_A\)は、∠Aの内角の二等分線と、∠B・∠Cの外角の二等分線が交わる点。\(I_A\)は、辺BCそのものと、辺AB・ACの延長の3直線すべてから等距離にあり、その距離を半径とする円(傍接円)は辺BCの外側(頂点Aの反対側)で三角形に接する。傍接円の半径は\(a=BC\)、\(S=\)面積、\(s=\)半周長として\(r_A = \dfrac{S}{s-a}\)で求まる(同様に\(r_B=\dfrac{S}{s-b},\ r_C=\dfrac{S}{s-c}\))。
練習問題(全19問)

答えを入力して「採点」を押すと○×が出るぞ。分数は「3/4」、根号は「√5」または「sqrt5」のように入力。
わからないときは「解説を見る」で解き方を確認しよう。

基本(1〜9)
1
二等分線と比(内分)

三角形ABCで \(AB=6,\ AC=9,\ BC=10\)。∠Aの二等分線がBCと交わる点をDとするとき、BD, DCの長さを求めよ。

BD=  DC=
解説を見る
\(BD:DC = AB:AC = 6:9 = 2:3\) \(BC=10\) を比\(2:3\)(和5)で分けると \(BD = 10 \times \dfrac{2}{5} = 4\)、\(DC = 10 \times \dfrac{3}{5} = 6\) \(BD=4,\ DC=6\)
2
二等分線と比(内分)

三角形ABCで \(AB=9,\ AC=3,\ BC=8\)。∠Aの二等分線がBCと交わる点をDとするとき、BD, DCの長さを求めよ。

BD=  DC=
解説を見る
\(BD:DC = AB:AC = 9:3 = 3:1\) \(BC=8\) を比\(3:1\)(和4)で分けると \(BD = 8 \times \dfrac{3}{4} = 6\)、\(DC = 8 \times \dfrac{1}{4} = 2\) \(BD=6,\ DC=2\)
3
二等分線と比(比3:2)

三角形ABCで \(AB=12,\ AC=8,\ BC=15\)。∠Aの二等分線がBCと交わる点をDとするとき、BD, DCの長さを求めよ。

BD=  DC=
解説を見る
\(BD:DC = AB:AC = 12:8 = 3:2\) \(BC=15\) を比\(3:2\)(和5)で分けると \(BD = 15 \times \dfrac{3}{5} = 9\)、\(DC = 15 \times \dfrac{2}{5} = 6\) \(BD=9,\ DC=6\)
4
重心の性質(2:1)

三角形ABCの重心をGとする。中線AMについて \(AG=6\) のとき、GMの長さを求めよ。

GM=
解説を見る
\(AG:GM=2:1\) なので \(GM = AG \div 2\) \(GM = 3\)
5
重心の性質(2:1)

三角形ABCの重心をGとする。中線BNについて \(GN=7\) のとき、BGの長さを求めよ。

BG=
解説を見る
\(BG:GN=2:1\) なので \(BG = GN \times 2\) \(BG = 14\)
6
重心の性質・中線全体から求める

三角形ABCの重心をGとする。中線AM(頂点Aから辺BCの中点Mまで)の長さが \(21\) のとき、AG, GMの長さを求めよ。

AG=  GM=
解説を見る
\(AG:GM=2:1\) なので、中線全体を3等分すると1等分は \(21 \div 3 = 7\)。 \(AG=14,\ GM=7\)
7
二等分線と比(分数になる場合)

三角形ABCで \(AB=7,\ AC=5,\ BC=9\)。∠Aの二等分線がBCと交わる点をDとするとき、BD, DCの長さを求めよ。

BD=  DC=
解説を見る
\(BD:DC = AB:AC = 7:5\)(和12) \(BD = 9 \times \dfrac{7}{12} = \dfrac{63}{12} = \dfrac{21}{4}\)、\(DC = 9 \times \dfrac{5}{12} = \dfrac{45}{12} = \dfrac{15}{4}\) \(BD = \dfrac{21}{4}(=5.25),\ DC = \dfrac{15}{4}(=3.75)\)
8
三角形の成立条件(三角不等式)

3辺の長さがそれぞれ \(5,\ 8,\ x\) である三角形が存在するとき、\(x\) のとりうる値の範囲を求めよ。

xの範囲=
解説を見る
三角形が成立する条件は「どの2辺の和も残りの1辺より大きい」ことである。これを3辺 \(5,\ 8,\ x\) について3つの不等式で表す。 \(5+8>x \Rightarrow x<13\) \(5+x>8 \Rightarrow x>3\) \(8+x>5 \Rightarrow x>-3\)(\(x\) は辺の長さで正なので常に成立し、この条件は意味を持たない) この3つをすべて満たす範囲を求めると、\(x>3\) と \(x<13\) の共通範囲になる。 \(3\lt x<13\)
9
辺の大小と角の大小の関係

三角形ABCで \(AB=9,\ BC=7,\ CA=5\) とする。\(\angle A,\ \angle B,\ \angle C\) を大きい順に並べよ。

大きい順=
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三角形では、大きい辺の対角ほど大きい(辺の大小と対角の大小は対応する)。まず各角の対辺を確認する。 \(\angle A\) の対辺は \(BC=7\)、\(\angle B\) の対辺は \(CA=5\)、\(\angle C\) の対辺は \(AB=9\) 辺の大小関係は \(CA(5)\lt BC(7)\lt AB(9)\) なので、対応する角の大小も同じ順になる。 \(\angle B<\angle A<\angle C\) これを大きい順に書き直すと \(\angle C>\angle A>\angle B\)。 \(\angle C>\angle A>\angle B\)
標準(10〜17)
10
二等分線と比の逆算

三角形ABCで、∠Aの二等分線がBCと交わる点をDとする。\(BD=6,\ DC=4,\ AB=9\) のとき、ACの長さを求めよ。

AC=
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\(BD:DC = AB:AC\) より \(6:4 = 9:AC\) 比を使って \(AC = 4 \times \dfrac{9}{6} = 6\) \(AC = 6\)
11

座標平面上に \(A(3,\ 9),\ B(0,\ 0),\ C(6,\ 0)\) をとる。三角形ABCの重心Gの座標を求めよ。

\(x=\)  \(y=\)
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重心の座標は3頂点の座標の平均。 \(x = \dfrac{3+0+6}{3} = 3\)、\(y = \dfrac{9+0+0}{3} = 3\) \(G(3,\ 3)\)
12

3辺が \(6,\ 8,\ 10\) の直角三角形の内接円の半径\(r\)を求めよ。

r=
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直角三角形なので面積は \(S = \dfrac{1}{2}\times6\times8=24\) 半周長 \(s = \dfrac{6+8+10}{2}=12\) \(r = \dfrac{S}{s} = \dfrac{24}{12} = 2\)
13

3辺が \(5,\ 12,\ 13\) の直角三角形の内接円の半径\(r\)を求めよ。

r=
解説を見る
\(S = \dfrac{1}{2}\times5\times12=30\) \(s = \dfrac{5+12+13}{2}=15\) \(r = \dfrac{S}{s} = \dfrac{30}{15} = 2\)
14

3辺が \(9,\ 12,\ 15\) の直角三角形の外接円の半径\(R\)を求めよ。

R=
解説を見る
直角三角形の外心は斜辺(最長辺)の中点。斜辺は\(15\)なので \(R = \dfrac{15}{2} = 7.5\)
15

3辺が \(5,\ 12,\ 13\) の直角三角形の外接円の半径\(R\)を求めよ。

R=
解説を見る
斜辺は\(13\)なので \(R = \dfrac{13}{2} = 6.5\)
16

三角形ABCの重心をGとする。中線BN(頂点Bから辺CAの中点Nまで)の長さが \(24\) のとき、BG, GNの長さを求めよ。

BG=  GN=
解説を見る
\(BG:GN=2:1\)なので、\(24\)を3等分すると1等分は\(24 \div 3=8\)。 \(BG=16,\ GN=8\)
17
中線定理

三角形ABCで \(AB=7,\ AC=9,\ BC=8\) とする。辺BCの中点をMとするとき、中線AMの長さを求めよ。

AM=
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中線定理は、辺BCの中点Mに対して \(AB^2+AC^2=2(AM^2+BM^2)\) が成り立つという性質である。まずMはBCの中点なので \(BM = \dfrac{BC}{2} = \dfrac{8}{2} = 4\)。 これを中線定理の式に代入する。 \(AB^2+AC^2=2(AM^2+BM^2)\) \(7^2+9^2=2(AM^2+4^2)\) \(49+81=2(AM^2+16)\) \(130=2AM^2+32\) \(2AM^2=98\) \(AM^2=49\) \(AM>0\) より \(AM=7\)
挑戦(18〜22)
18
外角の二等分線(外分)

三角形ABCで \(AB=8,\ AC=4,\ BC=10\)。∠Aの外角の二等分線が、辺BCの延長と交わる点をEとする(Eは辺BCの外側、C側の延長上にある)。CE, BEの長さを求めよ。

CE=  BE=
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外角の二等分線でも比の形は同じ:\(BE:CE = AB:AC = 8:4 = 2:1\)(ただし外分)。 Eは線分BCの外側(C側の延長上)にあるので、\(BE = BC + CE\) の関係が成り立つ。 比\(2:1\)より \(BE = 2\,CE\)。これを \(BE = BC + CE = 10 + CE\) に代入すると \(2\,CE = 10 + CE\ \Rightarrow\ CE = 10\) \(CE = 10,\ BE = 20\)(確認:\(BE - CE = 20-10=10=BC\)、比も\(20:10=2:1\)で一致)
19
外接円の半径と正弦定理(数I既習)

三角形ABCで \(BC=6,\ \angle A = 30^\circ\)。この三角形の外接円の半径\(R\)を求めよ。

R=
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数Iの正弦定理:\(\dfrac{BC}{\sin A} = 2R\) \(2R = \dfrac{6}{\sin 30^\circ} = \dfrac{6}{1/2} = 12\) \(R = 6\)
20
正三角形の外心・内心(R=2r)

1辺の長さが\(6\)の正三角形について、外接円の半径\(R\)と内接円の半径\(r\)をそれぞれ求めよ。

R=  r=
解説を見る
正三角形では、重心・内心・外心はすべて同じ点に重なる。1辺\(a\)の正三角形の高さは \(h = \dfrac{\sqrt3}{2}a\)。 この三角形は高さ\(h\)を頂点から重心が2:1に内分するので、外心(頂点からの距離)は \(R=\dfrac{2}{3}h\)、内心(底辺からの距離)は \(r=\dfrac{1}{3}h\)。 \(a=6\)のとき \(h = \dfrac{\sqrt3}{2}\times6 = 3\sqrt3\) \(R = \dfrac{2}{3}\times3\sqrt3 = 2\sqrt3\)、\(r = \dfrac{1}{3}\times3\sqrt3=\sqrt3\) \(R=2\sqrt3,\ r=\sqrt3\)(つまり\(R=2r\)。実はどんな三角形でも\(R \ge 2r\)が成り立ち、正三角形は等号が成り立つ特別な場合)
21
内心と角度(∠BIC=90°+A/2)

三角形ABCで \(\angle B = 80^\circ,\ \angle C = 40^\circ\)。内心をIとするとき、\(\angle BIC\)の大きさを求めよ。

∠BIC= 度
解説を見る
BI, CIはそれぞれ∠B, ∠Cの二等分線なので、\(\angle IBC = \dfrac{B}{2},\ \angle ICB = \dfrac{C}{2}\)。 三角形BICの内角の和より \(\angle BIC = 180^\circ - \dfrac{B}{2} - \dfrac{C}{2} = 180^\circ - \dfrac{B+C}{2}\) \(\angle A = 180^\circ - 80^\circ - 40^\circ = 60^\circ\) なので \(B+C = 120^\circ\) \(\angle BIC = 180^\circ - 60^\circ = 120^\circ\) (一般に \(\angle BIC = 90^\circ + \dfrac{A}{2}\) という公式が成り立つ:\(90^\circ+\dfrac{60^\circ}{2}=120^\circ\)で一致) \(\angle BIC = 120^\circ\)
22
傍心・傍接円の半径

三角形ABCの3辺が \(BC=6,\ CA=8,\ AB=10\) である。頂点Aの傍心\(I_A\)を中心とする傍接円(辺BCの外側で接する円)の半径\(r_A\)を求めよ。

\(r_A=\)
解説を見る
半周長:\(s = \dfrac{6+8+10}{2} = 12\) \(6^2+8^2=10^2\)が成り立つので直角三角形(直角は辺6, 8のなす角)。面積は \(S = \dfrac{1}{2}\times6\times8 = 24\) 傍接円の半径の公式 \(r_A = \dfrac{S}{s-a}\) に、\(a=BC=6\)(頂点Aの対辺)を代入する。 \(r_A = \dfrac{24}{12-6} = \dfrac{24}{6} = 4\) \(r_A = 4\)
応用問題(プリント限定)

ここから先はPDF限定の腕試し。二等分線の長さや複数の「心」を組み合わせた、入試の基礎レベルに挑戦しよう。

応1
角の二等分線の長さ

三角形ABCで \(AB=6,\ AC=9,\ BC=10\)。∠Aの二等分線がBCと交わる点をDとするとき、ADの長さを求めよ。

AD=
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まず角の二等分線と比の定理からBD, DCを求める(練習問題1と同じ三角形)。 \(BD:DC=AB:AC=6:9=2:3\)、\(BD=10\times\dfrac{2}{5}=4,\ DC=10\times\dfrac{3}{5}=6\) 二等分線の長さについては、次の公式が成り立つ(スチュワートの定理の特別な場合として証明できる)。 \[ AD^2 = AB \cdot AC - BD \cdot DC \] これに数値を代入すると \(AD^2 = 6\times9 - 4\times6 = 54-24=30\) \(AD = \sqrt{30}\)
応2
内心・重心の混合

座標平面上で、\(\angle B=90^\circ\)、\(AB=6,\ BC=8,\ CA=10\) の直角三角形ABCを、\(B(0,\ 0),\ A(0,\ 6),\ C(8,\ 0)\) となるように置く。このとき、重心Gと内心Iの間の距離GIを求めよ。

GI=
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重心は3頂点の座標の平均:\(G = \left(\dfrac{0+0+8}{3},\ \dfrac{6+0+0}{3}\right) = \left(\dfrac{8}{3},\ 2\right)\) 内心は、直角三角形で直角の頂点Bが原点・2辺が座標軸に沿っているとき、内接円の半径\(r\)を使って \(I=(r,\ r)\) と表せる(2辺の軸からの距離がどちらも\(r\)だから)。 \(r = \dfrac{AB+BC-CA}{2} = \dfrac{6+8-10}{2}=2\)、よって \(I=(2,\ 2)\) GとIはどちらも\(y=2\)上にあるので、距離は\(x\)座標の差だけで求まる。 \(GI = \left|\dfrac{8}{3}-2\right| = \dfrac{2}{3}\) \(GI = \dfrac{2}{3}\)
応3
外接円の半径と正弦定理(数I)

三角形ABCで \(BC=8,\ \angle A=45^\circ,\ \angle B=60^\circ\)。この三角形の外接円の半径\(R\)と、辺CAの長さを求めよ。

R=  CA=
解説を見る
数Iの正弦定理:\(\dfrac{BC}{\sin A}=2R\) \(2R = \dfrac{8}{\sin45^\circ} = \dfrac{8}{\frac{\sqrt2}{2}} = \dfrac{16}{\sqrt2} = 8\sqrt2\)、よって \(R=4\sqrt2\) 同じ\(2R\)の値を使って、CA(=辺b、∠Bの対辺)を求める。 \(\dfrac{CA}{\sin B} = 2R = 8\sqrt2\) \(CA = 8\sqrt2 \times \sin60^\circ = 8\sqrt2\times\dfrac{\sqrt3}{2} = 4\sqrt6\) \(R=4\sqrt2,\ CA=4\sqrt6\)
応4
外心・重心・垂心の関係(オイラー線)

座標平面上で、\(\angle B=90^\circ\)、\(AB=9,\ BC=12,\ CA=15\) の直角三角形ABCを、\(B(0,\ 0),\ A(0,\ 9),\ C(12,\ 0)\) となるように置く。外心O、重心G、垂心Hをそれぞれ求め、OGとGHの長さを求めよ。

OG=  GH=
解説を見る
外心Oは、直角三角形では斜辺CAの中点:\(O = \left(\dfrac{0+12}{2},\dfrac{9+0}{2}\right)=(6,\ 4.5)\) 重心Gは3頂点の座標の平均:\(G=\left(\dfrac{0+0+12}{3},\dfrac{9+0+0}{3}\right)=(4,\ 3)\) 垂心Hは、直角三角形では直角の頂点そのものになる(∠Bの2辺がすでに互いに垂線の役目を果たしているため):\(H=B=(0,\ 0)\) \(OG\):\(O(6,4.5)\)から\(G(4,3)\)まで、\(\sqrt{(-2)^2+(-1.5)^2}=\sqrt{4+2.25}=\sqrt{6.25}=2.5\) \(GH\):\(G(4,3)\)から\(H(0,0)\)まで、\(\sqrt{(-4)^2+(-3)^2}=\sqrt{16+9}=\sqrt{25}=5\) \(OG=2.5,\ GH=5\)(比は\(OG:GH=1:2\)。O, G, Hがオイラー線上に並んでいることが数値でも確認できる)
応5
内心・外心の混合(R:rの比)

三角形ABCの3辺が \(7,\ 8,\ 9\) であるとき、内接円の半径\(r\)、外接円の半径\(R\)、およびその比の値\(\dfrac{R}{r}\)を求めよ。

r=  R=  \(\dfrac{R}{r}=\)
解説を見る
半周長:\(s=\dfrac{7+8+9}{2}=12\) ヘロンの公式で面積:\(S=\sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}=\sqrt{12\times5\times4\times3}=\sqrt{720}=12\sqrt5\) 内接円の半径:\(r=\dfrac{S}{s}=\dfrac{12\sqrt5}{12}=\sqrt5\) 外接円の半径は \(R=\dfrac{abc}{4S}\)(正弦定理と面積公式を組み合わせて導ける関係式)を使う。 \(R=\dfrac{7\times8\times9}{4\times12\sqrt5}=\dfrac{504}{48\sqrt5}=\dfrac{10.5}{\sqrt5}=\dfrac{10.5\sqrt5}{5}=2.1\sqrt5=\dfrac{21\sqrt5}{10}\) 比は根号部分が約分されて消える: \(\dfrac{R}{r}=\dfrac{2.1\sqrt5}{\sqrt5}=2.1=\dfrac{21}{10}\) \(r=\sqrt5,\ R=\dfrac{21\sqrt5}{10},\ \dfrac{R}{r}=\dfrac{21}{10}\)(\(R\ge2r\)は常に成り立ち、等号は正三角形のときだけ)
記述チャレンジ

答えだけでなく「なぜそうなるか」を文章と式で書く練習。模範解答と見比べて、書き方の型を身につけよう。

記1

直角三角形の外心が、なぜ必ず斜辺の中点になるのかを、外心の定義(3頂点までの距離が等しい点)にもとづいて説明せよ。

模範解答を見る
外心の定義は「3頂点までの距離がすべて等しい点」である。直角三角形ABCで\(\angle B=90^\circ\)とし、斜辺ACの中点をMとする。このMが外心であることを、実際に3頂点までの距離を比べて確かめる。 \(\angle B=90^\circ\)なので、Bを原点にとり、辺BA, 辺BCがそれぞれx軸、y軸に重なるように座標を設定できる。\(B=(0,\ 0),\ A=(a,\ 0),\ C=(0,\ c)\)とおくと、斜辺ACの中点は\(M=\left(\dfrac{a}{2},\ \dfrac{c}{2}\right)\)。 ここで、Mから3頂点までの距離をそれぞれ計算する。 \(MB=\sqrt{\left(\dfrac{a}{2}\right)^2+\left(\dfrac{c}{2}\right)^2}=\dfrac{1}{2}\sqrt{a^2+c^2}\) \(MA=\sqrt{\left(a-\dfrac{a}{2}\right)^2+\left(0-\dfrac{c}{2}\right)^2}=\sqrt{\left(\dfrac{a}{2}\right)^2+\left(\dfrac{c}{2}\right)^2}=\dfrac{1}{2}\sqrt{a^2+c^2}\) \(MC=\sqrt{\left(0-\dfrac{a}{2}\right)^2+\left(c-\dfrac{c}{2}\right)^2}=\sqrt{\left(\dfrac{a}{2}\right)^2+\left(\dfrac{c}{2}\right)^2}=\dfrac{1}{2}\sqrt{a^2+c^2}\) よって\(MA=MB=MC\)が成り立つ。Mは斜辺ACの中点でありながら、3頂点すべてから等しい距離にある。これは外心の定義そのものなので、Mは外心である。ゆえに、直角三角形の外心はつねに斜辺の中点に一致する。 斜辺の中点Mが3頂点から等距離(\(MA=MB=MC\))であることが座標計算で確かめられるため、外心の定義よりMがそのまま外心になる。だから直角三角形の外心はつねに斜辺の中点になる。
記2

3辺が\(8,\ 15,\ 17\)の直角三角形の内接円の半径\(r\)と外接円の半径\(R\)を、根拠を示しながら求めよ。

模範解答を見る
まず、この三角形が直角三角形であることを確認する。\(8^2+15^2=64+225=289=17^2\)なので、三平方の定理の逆より直角三角形であり、最も長い辺\(17\)が斜辺である。 内接円の半径は\(r=\dfrac{S}{s}\)(Sは面積、sは半周長)で求まる。直角三角形なので面積は \(S=\dfrac{1}{2}\times8\times15=60\) 半周長は \(s=\dfrac{8+15+17}{2}=20\) よって \(r=\dfrac{S}{s}=\dfrac{60}{20}=3\) 次に外接円の半径Rを求める。直角三角形の外心は斜辺の中点にあるので、外接円の半径は斜辺の半分に等しい。斜辺は\(17\)なので \(R=\dfrac{17}{2}=8.5\) \(r=3,\ R=8.5\)